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特定医療法人橘会 みずほ台病院

(埼玉県 富士見市)

井坂 直秀 副院長

最終更新日:2020/11/25

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駅徒歩3分で暮らしを支える地域の病院

東武東上線・みずほ台駅から徒歩3分。「特定医療法人橘会 みずほ台病院」はアクセス抜群のこの場所で、街ができたときから地域医療の中心になってきた病院だ。周辺に、他に大型医療施設がほとんどなかった時期に、2次救急指定病院として数多くの救急医療に対応。高齢化社会のニーズに応えて在宅医療のバックアップやがん治療、糖尿病治療、内視鏡検査・手術などに力を入れている。2015年には全面リニューアルで43床から60床に増床されたとともに、病室や診療室も拡大。診療科目は、内科、外科、脳神経外科、整形外科、大腸・肛門外科などの診療科目がそろっており、専門的な治療が受けられる一方、困り事があるなら診療科を超えてまず何でも診てくれるので、安心感は大きい。副院長の井坂直秀先生に、同院の特徴や将来の展望を聞いた。
(取材日2017年7月31日)

まず病院の成り立ちから教えてください。

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東武東上線のみずほ台駅完成の少し後、1979年に開院しました。当時、僕の父は隣の鶴瀬駅で開業歯科医師をしていて、この場所に縁があったという「場所」の要素、父の兄弟に内科の医師と外科の医師がいたという「人」の要素、新しい町ができるというタイミング、当時はまだ川越の埼玉医科大学総合医療センターもなく地域の医療ニーズが高かったという条件が重なって、この場所に開院することになりました。みずほ台駅からはもちろん、隣の鶴瀬駅からも近い病院なので、電車で通って来られる方も結構いますね。移転せずに38年間ずっと駅近でやってきたことは、当院のアピールポイントの一つです。また、開院当初から歯科があり、医科と歯科で連携しながら治療を行ってきました。最近は肺炎や糖尿病予防の観点から口腔衛生の重要性が注目されるようになっていますが、そうなる前から医科歯科連携を重視してきたことも、当院の特徴と言えるかもしれません。

地域の中で、どのような立ち位置にあるのでしょうか?

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「Common Disease」と呼ばれる、一般的な病気の治療を担っています。大学病院は主に珍しい病気や重篤な症状を扱うところであり、クリニックは高血圧を薬で下げるといった日常的な病気に対応する所。けれど例えば風邪をこじらせた場合や肺炎、脱腸、胆石、盲腸の手術など、高度な医療を提供する大学病院とクリニックのどちらへ行けばいいのか判断がつかないものはたくさんあります。そういった部分を一手に担っているのが僕たちです。僕自身消化器が専門なこともあり、大学病院ではあまり扱われないけれど、手術での治療が必要な胆嚢結石の腹腔鏡下胆嚢摘出術や鼠径ヘルニア・痔疾の治療などにも力を入れています。一方、胃・大腸がんも含めた全身麻酔の手術もかなり行っており、設立以来2次救急の受け入れも続けています。健診や人間ドックといった予防医学にも力を入れていて、CT、MRIを整備し病気の早期発見にも努めています。

けがから肺炎、救急まで幅広く対応しているのですね。

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ええ。「困りごとがあればいつでも診ます」というのは当院の信念でもありますね。特定分野に特化した病院が注目を浴びる、今の医療界の流れに逆行する部分はあるんですが、ただ実際のところ、ご高齢の方で心臓だけが悪くてほかは大丈夫という人はほぼおらず、糖尿病を持っていて心臓の調子も悪く、胆石も抱えているというような方が大半です。そんな一人のご高齢の方を診るには、心臓病、糖尿病、消化器病それぞれの外来を回ってもらうのではなくて、専門的な部分は少し弱くても、広く一般的に全部診てあげることが重要だし、それができる「なんでも屋病院」が高齢化社会に即した病院だと思うんですね。病気より先にまず診るべきはその人の人間性。人間を通して病気を診るものですから、まずはできる範囲で全部診てあげて、治せるものは治すし、より高度な治療が必要なら大学病院などに紹介する。そのワンクッションとなるのが僕らの役割です。

在宅医療のバックアップにも力を入れていると聞きました。

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その通りです。国の政策として在宅医療への移行が進められていますが、在宅医療を続けるためには、風邪をこじらせたりしてちょっと入院の必要がある場合は速やかに入院し、治療を終えればまた自宅へ戻れるという、在宅ベースの上に病院があることがとても大事なことです。当院はベッド数60床の小さな病院ですが、月20人ぐらいは在宅や施設の患者さんが入院してきています。病院の規模が小さい分、患者さんはもちろん、その主治医やソーシャルワーカー、ケアマネジャーなど関わる人たちの顔が見える医療を行っているのが特徴といえるでしょうか。顔が見えてお互いの雰囲気や性格がわかっていれば、話が早いですからね。通常、病院の医師は長くても6~7年で転勤するので関係づくりが難しい側面もありますが、常勤医師が長く変わらないことによるメリットも大きいと感じています。

最後に、今後の展望をお願いします。

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この地域における、在宅医療のバックアップをしっかり行っていくこと。それから、内視鏡の検査や手術、糖尿病治療、がんの手術と抗がん剤治療といった高齢者医療に必要な部分に引き続き力を入れ、また将来的には整形外科を充実させ、泌尿器科と耳鼻科を設けることを考えています。そういった中でスタッフも増えてきているのですが、外から資格のある人に来てもらうのではなく、既に中にいる看護師や介護士等のスタッフに勉強して資格を取ってもらうようにしました。そうすることで「あの人ができたなら私も」というよい流れが生まれ、病院全体の医療レベル向上にもつなげることができています。当院は、中規模レベルの治療が完了できる力があり、そして糖尿病や一部のがん治療などにおいては高度な治療にも対応できます。「体のことで困ったらみずほ台病院にいけば何とかなる」と思って来ていただければと思います。

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井坂 直秀 副院長

1991年、筑波大学医学部卒業。専門は消化器外科。大学病院などで17年間研鑽を積んだ後、2007年より「みずほ台病院」での診療を始める。副院長として病院経営に携わり、スタッフ教育にも力を入れる。診療では、胃がんや大腸がん、胆石症などの外科手術はもちろん、鼠径ヘルニアや痔など大腸・肛門外科の診療や手術も担当する。日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医など。

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