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医療法人啓仁会 所沢ロイヤル病院

(埼玉県 所沢市)

金子 正二 院長

最終更新日:2024/11/06

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患者目線の対応を大切にした医療に努める

所沢市北野を走る所沢入間バイパス。その誓詞橋交差点を入ってすぐのところにあるのが、「所沢ロイヤル病院」だ。自然が豊かな場所にある同院は、地域一帯に医療と福祉、保健を総合的に提供する法人ネットワークの中で医療を提供する基幹病院として1980年に開設。以来、療養型病院として慢性期の医療を中心に、現在は地域の医療ニーズに応える形で回復期リハビリテーションと地域包括ケアの病棟も運用し、地域社会に貢献することをめざしている。そんな同院の院長で、「当院に任せて良かったなと思ってもらえる医療の提供を心がけています」と優しく穏やかな口調で話す金子正二先生に、特徴や取り組みなどを聞いた。(取材日2024年10月8日)

最初に病院の概要を教えていただけますか?

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当院は療養型病院としてスタートして、地域の医療ニーズに応える形で時とともに機能を変えてきました。当院は6階建てですが、現在は1階が地域包括ケア病棟で32床。2階が回復期リハビリテーション病棟で60床。3階から6階が療養病棟で240床になっています。基本的に慢性期の療養が中心ですが、脳血管障害や骨折などの患者さんには、リハビリテーションを提供して、できれば自宅や施設に帰っていただく。急性期病院での治療を終えたものの自宅に帰るには問題がある。あるいは、在宅療養中の患者さんの具合が悪くなった場合などには、地域包括ケア病棟に入っていただくという3つの機能で地域に貢献していきたいと考えています。外来診療に関しては、新規の患者さんをたくさん診るということはできないので、主に当院に入院していた患者さんや、周辺にあるグループ内の介護老人保健施設やケアハウスなどに入居している患者さんを中心に診療しています。

特徴はどのようなところでしょうか?

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療養病棟では、家にいたいけど、そうすると家族が持て余してしまう。あるいは、病気があるので家に帰りたくても帰れないといった事情がある患者さんが入院しています。以前は、そのような患者さんが入院したら、ついのすみかのような形でお預かりすることがほとんどでした。ですが、今はそのような時代ではなくなって、できるだけリハビリテーションなどを通して、少しでも家に帰れるようサポートしています。実際に、入院していても最後は家に帰りたいと思っている患者さんや、家に連れて帰りたいと願うご家族も多いでしょう。そこはあくまでも家庭の事情などを考慮してですが、ご相談の上で帰れそうな人には帰ってもらう。あるいは、もう少し自由に面会ができる施設に入ってもらうなど、できるだけ社会復帰に近いような形をめざしています。そうできる人数は残念ながらそれほど多くはないものですが、できるだけそういう方向で対応するようにしています。

力を入れて取り組んでいることはありますか?

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リハビリテーションには、かなり力を入れています。回復期リハビリテーション病棟での、脳血管疾患や骨折などの患者さんへのリハビリテーションはもちろんですが、地域包括ケア病棟や療養病棟にもスタッフを置いて、リハビリテーションを行っています。各病棟に言語聴覚士を置いて、摂食・嚥下のリハビリテーションにも取り組んでいます。また、がんの終末期患者さんへの緩和ケアにも対応しています。当院には緩和ケア病棟はありませんが、防衛医科大学校病院からも非常勤ですが専門の先生に来ていただいて、指導を受けたり、相談をしたりしながら、医療用麻薬などによる疼痛管理からお看取りまでを行っています。ほかに、神経内科が専門の医師や看護師を中心に認知症ケアチームを作り、認知症患者さんへの治療やケア、サポートに取り組んでいます。緩和ケアや院内感染対策、褥瘡、栄養サポートについても、多職種によるチーム医療を展開しています。

病院を運営する上で心がけていることを教えてください。

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退院するにしろ亡くなるにしろ、当院に任せて良かったなと思ってもらえるような対応ですね。そのためには上から目線ではいけません。スタッフにも患者さんやご家族の目線で、寄り添う医療を実践しようと常々話していますし、そのとおりにやってくれていると感じています。例えば、患者さんの最期が近くなってきたときに、急変はご勘弁いただくしかないのですが、ある程度予想がつく場合には、ご家族に連絡してすぐに来てもらう。息があるうちに顔を見られるのと見られないのとでは、ご家族の感情も違いますし、患者さんも頑張っている中でご家族に会いたいだろうなと思うんですね。そういった対応を通して、例えば当院でお父さんが亡くなった方が、お母さんもお願いしますということで当院を選んでくれたら、非常にありがたいです。先人たちから引き継いだ方針が間違いではなかったと思えますので、それを継続していくのが、私の役割ではないかと思っています。

最後に今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

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まず、地域のほかの病院との連携をさらに強化することです。急性期病院からの受け入れはもちろん、退院先についてもグループ内だけでなく、ほかの施設とも連携して、患者さんの在宅復帰をめざしていきたい。そのために地域の病院やケアマネジャーさんとの交流会も開いていますが、顔の見える連携によって、地域で困ってしまう患者さんやそのご家族が一人でも少なくなるようにしていきたいと考えています。また、新型コロナウイルス感染症の流行を機に陰圧室も3部屋作りましたので、隔離が必要な感染症などの患者さんにも、できる範囲で対応していきたいと思います。そして、当院は慢性期を担当している病院ですが、地域包括ケア病棟と回復期リハビリテーション病棟も備えるなど、地域のお役に立つことを念頭に体制を整えています。任せて良かったなと思ってもらる病院づくりを心がけていますので、必要なときには安心してご利用いただけたらうれしいですね。

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金子 正二 院長

1985年熊本大学卒業後、東京大学医学部附属病院分院(現・東京大学医学部附属病院)外科に入局。公立昭和病院外科での勤務などを経て2015年より同院に入職。2019年より現職。専門は消化器外科、緩和ケア。得意分野は超音波検査。患者やその家族とよく話し合い、より良い納得のいく治療方針を決めることを心がけている。

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