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医療法人敬愛会 リハビリテーション天草病院

(埼玉県 越谷市)

天草 弥生 院長

最終更新日:2023/12/06

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脳疾患治療後の回復期サポートに注力

埼玉県東部地区におけるリハビリテーション専門病院として48年の歴史を持ち、2018年12月に増改築工事を終えた「リハビリテーション天草病院」。脳卒中など脳疾患治療後の回復期リハビリテーションに注力しており、入院患者の8割を脳疾患後の患者が占める。患者一人ひとりの個性や社会的背景に応じた目標を設定し、人の手を介することを大切にしたボバース法の概念に基づくリハビリスタイルを取り入れている。また近隣の急性期病院と連携し、早期にリハビリプロセスへの道筋を策定する取り組みも行う。高次脳機能障害、嚥下障害からの機能回復を重視している点も特徴だ。同病院のリハビリテーションにかける思いや今後の展望などを院長の天草弥生先生に聞いた。(取材日2018年8月7日/更新日2023年11月30日)

リハビリテーションの専門病院として48年目を迎えられました。

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1976年の設立当時はリハビリテーションという言葉すら定着しておらず、それに特化した病院は少ない時代でした。病院名に「リハビリテーション」を冠し、以来、埼玉県内でリハビリテーション専門病院として歴史のある、パイオニア的な存在として進化を続けています。医療サービスの質の向上を図るべく、2004年には国際規格ISO9001を取得し、2007年には日本医療機能評価機構の病院機能評価の認定も取得。2017年には付加機能評価を含め認定更新を完了しました。2018年12月にはさらなる医療環境の向上をめざした増改築工事も竣工し、病床数も175床となります。またグループの施設として104床の介護老人保健施設、1日140人を受け入れられる通所リハビリ施設とも連携を図っています。患者さんを尊重し、敬愛の精神に基づいて相互の信頼関係を築き、「安心」「安全」「満足」の提供を志しています。

今日のリハビリ医療を求められることは。

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当病院では特に脳卒中など脳疾患治療後の回復期リハビリに力を入れており、入院患者の8割を脳疾患後の方が占めています。ボバース概念に基づくニューロリハビリテーション、高次脳機能障害、嚥下障害からの機能回復を重視し患者さんを受け入れています。今日のリハビリ医療には、一昔前のように身体機能向上に重点を置くのではなく「その人らしく」「自分らしく」生きることが求められています。リハビリの主役は患者さんご自身ですから、当病院の医師・スタッフはいかにして患者さんのモチベーションを上げるかということを常に意識しています。患者さんの年齢や職業、趣味や生き方によってリハビリの目標は当然異なりますし、やる気を高めるような目標設定をすることで、その成果は大きく変わってきます。患者さんご自身のリハビリへの参加意識がとても大切なのです。

嚥下障害や自動車運転再開リハビリなどの特色がありますね。

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当病院のリハビリ職員は理学療法士77人、作業療法士63人、言語聴覚士28人の大所帯。10年以上のキャリアを持つ者も多く在籍しています。特に嚥下障害や失語症など言語障害の機能回復に関わる言語聴覚士が多いのが特色です。言語聴覚室は22室を設け、患者さんに集中してリハビリに取り組んでいただいております。嚥下障害に対しては医科と歯科が連携し、嚥下内視鏡と嚥下造影検査機を駆使した改善療法を行っています。また、歯科医師と歯科衛生士による誤嚥性肺炎の防止や経口摂食機能の維持などにも努めています。高次脳機能障害専門の外来では、診断およびリハビリプラン作成、職場復帰のための「ジョブリハ」を行っています。また、自動車運転の機能を取り戻す「ドライブシミュレーター」を使ったリハビリも大きな特徴です。

訪問リハビリや予防医学への取り組みも進められています。

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退院後の適切なリハビリの継続を促す訪問リハビリにも本格的に力を入れています。患者さんの生活環境に適したリハビリが行えて、とても利点が多いと思います。2016年からはより多くの方に訪問リハビリが実施できるよう、半径16キロメートル圏内であればお受けするという体制を取っておりますので、ぜひたくさんの方に利用していただきたいです。また病気になる前の予防医学も重視しており、院内で定期的に開催している「介護予防講座」や、地域の自治会や医療関係者を対象に最新のリハビリ情報やノウハウを提供する「介護予防リーダー養成講座」などもより一層充実させ、積極的に展開させていきたいと考えています。

今後の展望や地域の皆さまへのメッセージをお願いします。

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当病院はリハビリテーション専門病院として48年の歴史を持っていますが、それに甘んじることなく、今後も脳卒中後の回復期や生活期まで幅広い方々からお寄せいただく「天草病院に行けば前向きに自分らしく生きられる」というご期待に応えていきたいと思っています。また世界にはまだまだリハビリという言葉すら浸透していない国もあります。そんな国の方々に日本の埼玉にこんな病院があると認知され、専門性の高いリハビリ医療を求めて海外からも当病院へ患者さんがいらっしゃるようなシステムと環境をつくり上げていきたいと思っています。「ベストより上をめざす」をキーワードに、さらなる進化を続けてまいります。

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天草 弥生 院長

東邦大学医学部卒業。2018年4月リハビリテーション天草病院の院長に就任。ポーセラーツとボクササイズ、ゴルフという静と動の両面の趣味を持つ。特にポーセラーツは入賞するほどの腕前で、自宅の食器類はほぼすべてが自作。お勧めの健康法はよく眠ること。「患者さんを笑顔にする良質な医療を提供するためには、自分自身が人生を楽しみ笑顔でいることが大切」と語る。

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