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医療法人みつや会 新八街総合病院

(千葉県 八街市)

松尾 洋史 院長

最終更新日:2023/03/13

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大学病院並みの診療体制で予防医療に注力

1971年から、千葉県八街市で診療を続ける「新八街総合病院」。これまでは外科を強みとして多くの手術を手がけてきたが、地域の特性や今後の予測を鑑みて内科を中心とした予防医療に注力する病院へと生まれ変わった。地域の病院の在り方を再考し、信頼される医療機関への脱皮を進めてきた改革の旗手が、2022年から院長に就任した松尾洋史先生だ。製薬メーカーでの研究経験などに基づく柔軟な思考と先を見据える力を生かし、八街市にあるべき医療の姿を模索する。地域住民に心を寄せ、その健康づくりに貢献する体制づくりのため奔走する松尾院長に話を聞いた。(取材日2023年2月13日)

まずは、新八街総合病院の成り立ちからお聞かせください。

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当院は、1971年に病院の母体であるみつや会が東金市に設立した「両総病院」が母体です。以来、現在の地に移転して以降も、一貫して地域の皆さんに信頼される医療機関をめざして医療活動を行ってきました。以前は外科の優秀な医師が多く、急性期医療を一手に担う病院として存在感を発揮してまいりましたが、地域の在り方の変化を受けて病院の形も変わっています。急性期医療から慢性期医療、さらには回復期リハビリテーション病棟を活用した在宅復帰支援まで一貫して担う病院として、皆さんのお役に立ちたいと思っています。内科から小児科、小児外科、胃腸外科、整形外科、脳神経外科、脳神経内科、婦人科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、歯科、歯科口腔外科、リハビリテーション科と幅広く診療し、専門性の高い診療も行っていますから、どんなことでもお気軽にご相談いただきたいですね。

八街市の医療ニーズに合わせて、体制を変更されたのですね。

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八街市は、落花生の収穫量が全国1位で、長年の品質改良のかいあって味も素晴らしいといわれています。大正初期から特産地だったそうで、今も落花生農家がたくさんあるんですよ。ただ、医療的な観点からみると、農業に従事している人の健康診断受診は本人の意思によるところが大きく、なかなか早期発見・早期治療が進まないという問題点がありました。その結果、糖尿病や肺気腫などがかなり進行した状態で受診される方が多く、「もっと早く受診してくれていたら」と思うケースが少なくなかったのです。そこで、当院も2022年から健康診断を開始し、予防医療に力を入れるようになりました。内科領域の診療も充実させ、開業医の先生方のようなプライマリケアから、診断・治療までをトータルでお任せいただける病院として新たな存在価値を発揮しています。

総合病院が少ない地域で、非常に貴重な存在なのではないですか。

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そうかもしれません。以前、当院が外科主体の病院だった頃は、内科系の疾患をお持ちの場合や気になる不調がある場合、当院を越えて成田赤十字病院まで行かれる方が多かったようです。地域の皆さんも高齢化が進み、遠方までの通院は負担が大きいはずですから、当院がお役に立たなければと使命感を強くしています。成田赤十字病院などの近隣の総合病院とは就任から取り組んできた連携強化のかいあって良い関係が築けていますから、今は遠く成田まで通っている方の治療もできるだけ八街で完結させていきたいですね。実は、八街で開業している先生方も高齢化が進んでいて、かかりつけ医の不足も深刻化してきています。信頼できる開業医の先生が引退されて途方に暮れている方の受け皿としても、親身な医療を実践していきたいです。

製薬メーカー勤務などを経て院長に就任されたと伺いました。

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昭和大学の第一内科から、倉敷成人病センターの海外事業部を経て、製薬メーカーの研究開発本部で勤務しました。日々の研究に追われて医師としての矜持を失いそうになっていた時期でしたが、現場から離れたことで「誠心誠意治療に携わりたい」という初心を思い出すことができました。その一方で、昔診た患者さんに「先生は医者をやめたのか」と聞かれることも多くあり、少しずつ現場復帰を考えるようになったのです。復帰にあたっては、研修医時代の思い出にも背中を押されました。当時、上司の指導を受けながら患者さんのもとを回っていた時、ある末期の肺がん患者さんに「主治医になって」と言われたんです。自分の身をていして、私の成長を助けてくれようとしたのでしょう。最後の一時期を私のために使ってくれた患者さんのためにも、もう一度現場に立とうと思いました。

最後に、地域の皆さんにメッセージをお願いします。

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当院は、体調不良のとき、健康診断で何らかの指摘を受けたとき、最初のとっかかりとして受診していただける病院です。幅広い診療科をそろえて、皆さんのどんな訴えにも応えていきたいと思っています。より受診しやすい病院をめざして、必要な病院改革を進めてまいりますので、安心して受診してください。八街市の主要な病院として、地域の皆さんのために全力を尽くします。

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松尾 洋史 院長

1999年昭和大学医学部卒業。昭和大学第一内科(現・呼吸器・アレルギー内科)に入局し、喘息・COPDの研究と臨床に従事。昭和大学附属豊洲病院(現・昭和大学江東豊洲病院)、せんぽ東京高輪病院(現・地域医療機能推進機構東京高輪病院)呼吸器内科、柏厚生総合病院呼吸器内科に勤務。クリニック院長、製薬メーカーの研究開発本部などを経て、2022年より現職。了徳寺大学健康科学部医学教育センター客員教授も兼任。

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