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医療法人社団聖仁会 白井聖仁会病院

(千葉県 白井市)

中郡 聡夫 院長

最終更新日:2026/09/16

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かかりつけ医と高度医療をめざす

白井市役所のすぐそばにある「白井聖仁会病院」。1980年の開院時より地域のかかりつけ医としての役割を担い、近年の高齢化や地域のニーズを受けて高度医療の提供にも力を入れる。小児科も含めて内科・外科ともに幅広い診療体制を整え、中でも低侵襲な外科手術に対応しているのが、当院の強みの一つだ。肝臓や膵臓の外科手術のほか、大腸がんや胃がんに対する腹腔鏡手術、肩も含めた人工関節手術、下肢静脈瘤に対する血管内のレーザー治療、白内障の日帰り手術、口腔がんや重度の顎関節症の診療も院内で可能。麻酔科は常勤体制を整えて、増加傾向にある外科手術の安全性と精度を支えている。「市民向けセミナーなどを通じて、予防や早期受診の啓発にも注力したい」と話す中郡聡夫院長に話を聞いた。(取材日2026年6月22日)

まずは、病院の歴史からお聞かせください。

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当院は、1980年に白井駅の南口に開設され、地域の中核病院としてスタートを切りました。その後、施設や設備が老朽化したことに伴い、2016年に市役所近くの現在の場所に新築移転しています。行政と医療が近接したことで、「受診日に合わせて市役所の用事を入れよう」「少し待ち時間があるから、市役所に行ってこよう」といった動き方ができるようになり、市民の皆さんの利便性が高まったのではないかと感じています。また、医療と介護の一体化も図り、特別養護老人ホーム「さつきの里」とは病院を渡り廊下でつないでシームレスな行き来ができる環境です。災害に備えて免震構造を採用し、大型自家発電装置や受水槽を設置したことも移転後の大きな変化です。現在の体制であれば、ライフラインが止まっても72時間は診療をすることが可能です。水道水と電気を確保できたことで、非常時でも透析などの治療を継続できるようになっています。

地域の中ではどのような役割を担っているのでしょうか?

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地域の“かかりつけ”としての身近さを保ちつつ、大学病院に行かなくても受けられる“高度医療”を提供する。この二本柱で患者さんを受け入れ、診断・治療・緩和ケア・看取りまでを地域で完結できる体制を重視しています。地域のかかりつけ医としての役割は開院当初から担ってきましたが、全国的にそうであるように、この白井市・印西市周辺も高齢化が進んでいます。ご高齢の方が家から遠く離れた病院に通うのは困難なことでしょうし、身近な場所でも「高度で専門的な医療」を受けられることが求められる時代です。そのニーズに応えるために、ここ数年で設備と体制を強化して、現在は医師だけでも常勤・非常勤を含めて50人近くを数えるまでになりました。診療範囲は小児科も含めて内科・外科ともに幅広く、また院内に最大45床が稼動可能な人工透析センターも設けており、シャントの造設やPTA(経皮的血管形成術)にも対応しています。

中でも力を入れている分野はありますか?

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さまざまな領域で低侵襲な外科手術に対応しているのが、当院の強みの一つです。私の専門分野でもある肝臓や膵臓の手術のほか、大腸がんや胃がんなどの腹腔鏡手術を得意とする先生も在籍。また整形外科では膝や股関節のほかに、肩の人工関節手術にも対応しています。形成外科では下肢静脈瘤に対する血管内レーザー治療などを行っており、これは従来の方法と比べて患者さんの体への負担がとても少ない治療法です。そしてご高齢になると多くの方に白内障の症状が表れますが、当院では日帰りで白内障手術を行っています。網膜剥離などの硝子体手術も可能です。歯科口腔外科では、舌がんなどの口腔がんや重度の顎関節症も診るのですが、進行するとたいへん痛みを感じる病気です。当院の緩和ケア病棟は、終末期の疼痛コントロールなど地域で大切な診療を担っています。そして麻酔科は常勤2人体制を整えて、増加傾向にある外科手術の安全性と精度を支えています。

地域連携の取り組みについても教えてください。

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近隣地域には、日本医科大学千葉北総病院や千葉大学医学部附属病院といった大きな病院があります。当院の設備で対応できない症例に関しては、そちらに依頼して治療を進め、回復後はまた当院にお戻しいただくことが多いです。各診療科が身近なかかりつけ医としての役割を担いつつ、より高度で専門的な医療が必要な場合は適切な病病連携で切れ目のない地域医療を実現することが、地域における当院の立ち位置であるといえるでしょう。また、さまざまな診療科の開業医の先生から、精密検査や手術の依頼を受けることもあります。地域にお住まいの方々が求める医療の実現はもちろん、地域医療に携わる先生方の期待に応えることも、当院の大きな存在意義です。私たちは地域の医師会を通じて大学病院や開業医の先生たちと積極的に交流し、顔の見える関係づくりを大切にしながら、円滑な地域医療構築の実現に貢献していきたいと考えています。

最後に今後の展望をお聞かせください。

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患者さん一人ひとりのかけがえのない人生の支えとなれるように、人に優しい医療・看護・介護を実践すること。これが当院の理念であり、職員一同この理念に基づいて患者さんをお迎えしています。院内には明るい挨拶の声と笑顔があふれ、この白井の地に溶け込むような温かな雰囲気です。当院を信頼してくださる方々の期待に応え続けられるように、外科の手術室など設備のさらなる充実や在宅医療への対応も検討しています。また地域の皆さんとの心の距離を縮めていければとの思いから、健康に関するセミナーも開催していますので、興味があればぜひご参加ください。がんの治療、緩和ケア、下肢静脈瘤、膝関節の話など、テーマに沿って医師や看護師がわかりやすく解説します。毎回50人近い方が出席されてたいへん活気があります。特にご高齢になると「病気」は他人事ではなくなりますが、楽しく学んでいただき、当院でできることを知ってもらえるとうれしいです。

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中郡 聡夫 院長

1983年千葉大学卒業。同大学医学部附属病院や船橋市立医療センターなどで研鑽を積む。1997年には厚生省(現・厚生労働省)の海外派遣でハーバード大学医学部ブリガムアンドウィメンズ病院に留学。1999年から国立がんセンター東病院外科、2010年からは東海大学消化器外科教授として勤務。2024年白井聖仁会病院副院長、2025年院長。日本肝臓学会肝臓専門医。日本外科学会外科専門医。

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