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医療法人財団明理会 新松戸中央総合病院

(千葉県 松戸市)

松尾 亮太 院長

最終更新日:2024/02/27

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地域のために本気で尽くす

病院創立から43年。社会が変わり、提供できる医療レベルが各段に上がっても、地域のために力を尽くす「新松戸中央総合病院」の姿勢は変わらない。長い歴史の中で築いてきた患者との信頼関係に甘んじず、日本人の死因第1位であるがん医療のさらなる充実へと診療の舵を切った。先端の手術支援ロボットや、「新松戸高精度放射線治療センター」通称SMARTセンターをはじめとした敢然たる設備投資と人員の強化・教育により、「自院で完結できるがん医療」へと押し上げた。「提供できる医療の幅と質は変わっても、決しておごらず、謙虚に患者と向き合い続けたい」と松尾亮太院長。医療人として接する前に人として接することをモットーに、患者の人生をより良くするための医療に力を注ぐ松尾院長に話を聞いた。(取材日2023年10月24日)

地域とともに歩んできた貴院の歴史から教えてください。

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1979年に設立された当時、当院は内科、外科、整形外科、小児科、眼科の診療を行う218床の病院でした。設立から43年を経た今では、23科、342床を有する総合病院へと成長を遂げています。私が着任した新棟竣工の年からも10年の月日が流れました。着任してすぐに取り組んだのは、救急部門の整備、呼吸器外科や心臓血管外科・循環器内科が連携して診療にあたる心臓血管部門の設立などです。2020年9月には、呼吸器内科・呼吸器外科を統合した呼吸器部門を設立。「呼吸器の症状があるけど、何科を受診すべきかわからない」という患者さんをまずは受け入れた上で適切な治療につなげられる環境を整えました。また、コロナ禍と相前後する形で、がん医療を診療の軸とすべく設備投資・人員投資を進めてきました。

もともと強みとしていたがん治療に、さらに注力されたのですね。

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2023年10月に新松戸高精度放射線治療センター、通称SMARTセンターがプレオープンを迎え、全身のがんを高い精度で検索し、網羅的な診断ができるPET-CT検査の運用を開始しました。一般的に、がん診療に注力していると診断力が弱くなりがちですが、当院はSMARTセンターの設立によって診断のモダリティも確立できたと自負しています。なお、がんが見つかった際には、これまで通り各診療科での内視鏡・腹腔鏡による低侵襲治療、高度進行がんに対する拡大手術、放射線治療を行うほか、2024年からは病変にダイレクトな照射ができる先進の放射線治療をSMARTセンターでスタートします。限定的な照射が可能で正常な部位への影響を抑えられる上、回数も少なくて済むなどのメリットがあります。

がん診療では、終末期の診療にも力を入れていると伺いました。

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がんの診療においては、「治す」こと以外に「看取る」ことも重要です。緩和ケアの外来では、外科医師、麻酔科医師、精神科医師がチームを組んで患者さんを総合的にケアする体制を整えました。食事が取れないときや関連する症状がつらいときは外科医師、病気そのものの疼痛や手術の伴う痛みには麻酔科医師、気持ちの落ち込みや不安などには精神科医師が対応し、つらさに応じた適切なケアを行っています。がん治療で最も大切なのは、より良い時間、より良い人生を患者さんに過ごしていただくこと。在宅医療に取り組む医療者の皆さまとも連携しながら、遠方へ行かずとも高度で充実したがん治療が一貫して受けられる病院として、患者さんの暮らしを守っていきたいですね。

ロボット手術についても、詳しく教えてください。

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ロボット手術は、3Dカメラで患部を見ながらきめ細かな手術が可能で、かつ身体的な負担も少ないため、患者さんにとって非常にメリットの大きい方式といえるでしょう。当院では、先端の手術支援ロボットを2台導入し、前立腺がん、腎がん、肺がん、縦隔腫瘍、直腸がん、肝臓がん、膵臓がんなどの手術に活用しています。月に2回、ロボット手術に長けた医師を後進の教育のために招聘したことで、医師の治療技術は飛躍的に向上していると思います。2021年には、ロボット支援手術に長けた若手の医師が2人泌尿器科に加わりました。今後は泌尿器科のほか、婦人科でも活用を見込んでおり、クオリティーの高い手術をより多くの方に提供していきたいと考えています。

今後の展望についてお聞かせください。

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ここ数年、がんの高い診療力を持つ病院としての機能充実に尽力してきました。そのかいあって、現時点でがん診療連携拠点病院の指定要件を満たしています。2024年4月には、婦人科を開設して子宮がんや卵巣がんの診断・手術も網羅するほか、乳腺外科も年内には診療を再開する予定です。これまで行ってきたリキッドバイオプシーによる遺伝子診断にも引き続き注力し、地域の皆様が必要とするときに必要な医療を当院で完結できるよう体制のさらなる充実に力を尽くしてまいります。モットーは、「質は高く、敷居は低く」。あらゆる領域のプロフェッショナルが本気で取り組む高品質な医療を、誰もが公平に、気軽に受けられる懐の広い病院であり続けたいと思います。

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松尾 亮太 院長

1994年筑波大学卒業。板橋中央総合病院、東京女子医科大学消化器病センターを経て、筑波大学附属病院にて臨床准教授を務める。龍ケ崎済生会病院の外科部長として数多くの手術にあたった経験も。2013年に新松戸中央総合病院の院長に就任。高度で先進的な医療と患者の心に寄り添う温かな医療の共存をめざし、病院改革を進めている。日本消化器外科学会消化器外科専門医。

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