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医療法人成和会 山口病院

(千葉県 船橋市)

山口 稔 副院長

最終更新日:2020/04/16

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出産、育児を明るく楽しむことが大事

船橋市に根差した産婦人科病院として親しまれている「医療法人成和会 山口病院」。開業は1962年。3世代にわたって同院で出産を経験した人も多いそうだ。「私もここで生まれましたから」と笑顔を見せるのは山口稔副院長。山口副院長は、山口暁病院長とともに、先代から続く「妊娠、出産、育児は明るく楽しいもの」というモットーのもと、何かと不安を抱きやすい妊婦や新米ママたちをきめ細かくサポートしている。同院では、妊娠中や出産後の母親に向けてさまざまな教室を実施している点が大きな特徴だ。「かつてはマタニティービクスが人気でしたが、音楽や絵画、骨盤ケア、ヨガなどいろいろなことを楽しみたい、チャレンジしたいと考える女性が増えています」と話す山口副院長。同病院の取り組みや特徴などについて話を聞いた。(取材日2020年2月19日)

こちらの病院はとても長い歴史があると伺いました。

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1962年に父の山口静が開院したのが始まりですので、今年で58年になります。近隣では3代にわたってこの病院で出産した方も多いですね。開業当時の病院やクリニックは、小さな窓口の受付で全体的に重い雰囲気が漂っているのが一般的だったのですが、創設者は「これからのお産の医院はもっと明るく温かい雰囲気のほうがいい。新しい命が温かい中で生まれてきてほしい」という思いのもと、オープンなカウンターの受付と赤いじゅうたん、明るい照明の建物を造ったそうです。お産は明るく楽しいもの、という開業当初からのモットーは今も引き継がれており、安全、安心な出産、そして育児を楽しんでもらいたいという思いから、さまざまな教室やお母さん同士の情報交換の場を設けています。その点が当院の一番の特徴で、どの教室も人気が高いですね。

例えばどんな教室を開いているのですか。

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骨盤セルフケアやエアロビクス教室、整体教室、ヨガ教室、エモーショナルアート、音楽、ベビーオイルマッサージなど妊娠期から出産後までさまざまな教室を開いています。エモーショナルアートは自由にパステル画を描く教室で、とても人気がありますね。30年前くらいは妊婦のエアロビクス、マタニティービクスが人気がありましたが、10年前くらいから体を動かす教室よりも、絵を描いたり音楽を聴いたりという講座が人気です。今は、出産直前まで働いている人も多いですから、体を休めたいのでしょう。月に1度、産後3ヵ月までのお母さん方が集まってお茶を飲みながら育児相談ができる「ママ’sカフェ」や、産後3ヵ月から4ヵ月のお母さん方を対象に離乳食について学ぶ「ママ’sカフェWithベビー」といった講座も開いています。これらの講座には当院の助産師や管理栄養士なども参加し、多職種でお母さん方をサポートしています。

こちらの診療における特徴を教えてください。

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産科では、親切、丁寧に診察し、安心で満足できるお産ができるよう努めています。妊娠中は、前期、中期、後期と3回の3D超音波検査を実施しています。妊娠初期・中期は妊娠をなかなか実感できませんので、3D画像を見ると実感が湧くと思います。ぜひ赤ちゃんとコミュニケーションを取っていただきたいですね。33週から34週には、助産師に個別に相談できる時間を設け、不安解消につなげています。また、2020年からは無痛分娩をご要望に応じて実施しています。入院施設は特別室から個室までニーズに合わせた病室を各種用意。特徴的な検査として新生児聴覚検査を行っています。新生児の聴覚検査は重要で、その後の言語獲得にも影響が出るといわれます。こちらは、当院で出産した方だけでなく、里帰り出産や他院で出産した方でも受け入れています。また、最近では妊婦の高齢化が進んでいることもあり、頸部肥厚検査なども行っています。

地域での役割としてはどんなことがあげられますか。

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一つは女性の救急、主に婦人科関連の救急疾患に対応しています。また、船橋市、習志野市、鎌ヶ谷市の「宿泊型産後ケア事業」に参加していますので、その地域にお住まいで産後ケアやサポートが必要な方は公的な補助を受けられます。その地域以外にお住まいの方、例えば里帰り出産した方なども補助はありませんがご利用は可能です。やはり今は子育てについて相談できる人が周りにいないというケースが多く、不安も多いと思います。産後、心身の休養という意味でも活用していただければと思います。当院では妊娠期から出産後のメンタルケアも重視しています。現在、地域の精神科のクリニックと連携し、精神科の医師、当院の助産師、行政のスタッフが毎月会議を開いて、産後の生活環境まで含めてサポートできるよう体制を整えています。

では最後に今後の展望と読者へメッセージをお願いいたします。

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これからも安心して満足できるお産ができるよう、さらに努めていきたいと思います。ここで出産した方が分娩台ですぐに「次の赤ちゃんもここに産みに来ます」と話してくださることも多くうれしいですね。次のお子さん、さらに次のお子さんも当院で出産したいと思っていただけるような病院でありたいですね。今は生活スタイルが変わり、出産、育児も難しい状況になっていますが、快適なマタニティーライフを送っていただけるよう当院もできるだけ協力していきます。出産、育児はとても楽しいもの。育児を楽しむことはとても大事なことだと思います。当院はできる限りサポートしていきますので、怖がらずに妊娠、出産していただきたいですね。また、広く地域にお住まいの子育て世代の方々に向けて、育児関連のメーカーや行政の子育て支援担当課などの協力を得て、情報マルシェというイベントなども行っていますので、ぜひご参加ください。

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山口 稔 副院長

1989年聖マリアンナ医科大学医学部卒業。日本医科大学産婦人科入局。大学病院では妊娠時の安全な運動強度など、妊婦の運動と胎児の血流についてをメインテーマに研究。1996年医学博士号を取得。1997年から現職。日本産婦人科学会産婦人科専門医。同院では婦人科の更年期症状の診療にも力を入れている。

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