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医療生協さいたま生活協同組合 埼玉協同病院

(埼玉県 川口市)

増田 剛 院長

最終更新日:2020/11/25

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健康に役立つ医療を、地域とともに

1978年の設立より40年、川口市を中心とした埼玉県南部エリアで地域住民の健康を見守り、産み、育て、看取る、という人の人生全般に関わり頼りにされてきた「埼玉協同病院」。地域ニーズに基づく急性期医療や高齢者医療、社会的弱者のための支援などに注力し、医療費の支払いが困難な患者に対し医療費の減額や免除を行う無料低額診療事業、若年層の妊娠に対して子育てまで視野に入れた支援を行う産婦人科・小児科診療、さまざまな問題を複合的に抱える患者にワンストップで対応する総合サポートセンターなどの活動を発展させてきた。診療面でも内科や外科を中心に体制を拡充。今年4月には整形外科・関節治療センターがオープンし、従来から注力し行ってきた人工関節など、さまざまな整形外科分野の治療も同病院の強みとして、積極的に取り組み始めた。地域医療ニーズに積極的に応え、時代をリードする体制を早くから築いてきたという「埼玉協同病院」。そんな同院をまとめあげる増田剛院長に、さまざまな話を聞いた。(取材日2018年6月20日)

今年で設立40周年を迎えられますね。

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1978年の設立以来、「人権を守り、健康なくらしに役立つ医療を、地域とともにつくります」を理念とし、医療面はもちろんですが地域でお困りの方々の支援や、医療人の育成、住民の方々の健康増進などについても積極的に取り組んでまいりました。設立当初は74床でしたが、現在は緩和ケア病棟24床、回復期リハビリテーション50床を含む401床の病院となっています。当院は救急車の積極的な受け入れをはじめとする急性期医療やがん診療に重点をおいています。加えて開院時から重視している高齢者や社会的に弱い立場にある方々の生活への支援に力を入れています。また人口に対し医師をはじめとするさまざまな職域の医療人が不足している埼玉の現状を鑑みて、人材育成や教育体制の構築にも尽力しています。

2018年4月に整形外科・関節治療センターを開設されました。

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当院では人工関節手術を整形外科の柱として掲げ、取り組んできました。その一環として関節治療センターを立ち上げることとなりました。人工関節治療にも注力していく一方、患者さんの中には、人工関節手術を受けるほどではないが日々の生活に多少の支障が出てつらいといった病状の方がたくさんおられます。患者さんそれぞれの状況に合わせ、適した治療方法をご提供できるようにしております。また主として高齢の患者さんには内科疾患も患っている方が多いですから、内科と協力をしてより一層質の高い医療の提供を図りたいとも考えています。

医療の質と総合力を高める4つのセンター機能がありますね。

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1つ目は病院の要とも言える医療の質を管理する「クオリティマネジメントセンター」。2つ目は社会福祉士や医療事務、看護師などにより、個人や地域の多彩なニーズを受け止めワンストップでさまざまな支援をする「総合サポートセンター」です。患者さんの中にはどこに相談して良いかわからない方がたくさんいますので、そういった方々の相談を受ける窓口となります。3つ目は「HPH推進センター」。HPHとはWHO(世界保健機構)が提唱しているもので、医療機関が地域の健康増進の環境を改善させ、患者や家族、スタッフなどの健康度を向上させることを目的とした取り組みのことです。地域の組合員さんと一緒に健康増進の取り組みを行っています。4つ目は医療人不足の解消が急務である埼玉にあって医師だけではない職員全員の生涯研修を支援し人材育成を図る教育研修センター「SKYMET」です。

他にも独自の取り組みを数多くされているそうですね。

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当院はがん診療にも力を入れています。消化器・乳腺・呼吸器の悪性腫瘍を中心に、より高度な専門性を持つ病院で医師に経験を積んでもらうなど、治療のレベルアップも図っています。また緩和ケアは周辺の病院からも紹介を受け入れています。当院の使命の一つに、「無差別平等で質の高い医療を提供すること」があります。その施策の一つが「無料低額診療事業」です。これはいわば社会のセーフティーネットの1つ。経済的理由で手遅れになる方がいなくなることが願いです。社会的に弱い立場の方々の妊娠が近年問題視されていますが、そういった方々は実はご自身も同様の環境で生まれ育っているケースが多くあります。そのような現状の把握も行い、出産や育児への支援にも取り組んでいます。小児科では感染症やアレルギー疾患、代謝疾患、発育問題、神経疾患、心理面のケアも含め、小児虐待対策にも取り組んでいます。

今後の展望についてお聞かせください。

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産み、育て、看取る。人の人生全般に関わる幅広いニーズにお応えしたいと思っています。当院として地域医療の拠点の役割をしっかりと担いつつ、近隣の医療機関と密に連携しながら、地域の皆さまの健康に寄与したいと考えています。当院では毎年地域の先生方と地域医療懇談会を開催していますが、今年は参加者が100名を超えました。今後もより一層連携を深めていきたいと思っています。医療者が総合性と専門性を備え、長く働ける環境をつくり、医療者と患者さんにとって魅力的な病院となれるよう、これからもまい進していきます。

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増田 剛 院長

1987年山梨医科大学卒業。同年より埼玉協同病院に勤務。2012年院長就任。消化器内科の医師としても診療を行う。高校・大学時代はラグビーに情熱を注ぎ、骨折3回。現在は継続した運動を行う時間がなかなか確保できないのが悩みで、このままではいつか自分の健康を損なってしまうのではないかと危惧している。趣味は、たまに行う休日の日帰りハイキング。

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