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血糖値を抑えて合併症の防止を
トータルケアによる糖尿病治療

医療法人聖仁会 西部総合病院

(埼玉県 さいたま市桜区)

最終更新日:2023/01/05

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  • 保険診療
  • 糖尿病

インスリンの働きが悪くなり血糖値が高くなる糖尿病は、大きく4つのタイプに分かれ、タイプによって治療法も変わってくる。全体の大部分を占める2型糖尿病は、初期の段階であれば食事管理や運動指導で血糖値のコントロールを図るが、改善が見られなければ薬による治療や、1型糖尿病と同様にインスリンの自己注射が必要になる。食事や運動はもちろん自己注射や日々の血糖値の測定など、患者が主体となって治療を進めていく部分が、ほかの疾患との大きな違いといえるだろう。そこで、多職種によるチーム医療で患者参加型の糖尿病治療を実践している「西部総合病院」の犬飼敏彦院長に、糖尿病の種類、治療法、先進の血糖値測定器についてなど詳細を聞いた。(取材日2022年11月9日)

4つのタイプに分かれる糖尿病。血糖値のコントロールと同時に合併症を防ぐためのトータルケアが重要

Q糖尿病の種類やそれぞれの治療について教えてください 。

A

糖尿病の型に合わせた治療法について話す犬飼先生

糖尿病は一般的に、1型糖尿病、2型糖尿病、そのほかの病気が起因のもの、妊娠糖尿病の4つに分類できます。1型糖尿病は膵臓の細胞が破壊されインスリンが出なくなってしまうため、インスリンを自己注射します。2型糖尿病は生活習慣からくる大人の糖尿病です。インスリンの働きが悪くなっているため、まずは適切な食事管理や運動指導を行い、変化が見られなければ薬物療法を行います。遺伝子異常や肝硬変や慢性膵炎、ホルモンの病気などが由来の糖尿病の場合は、もととなる疾患の治療が優先されます。妊娠糖尿病は妊娠が終われば終息しますが、血糖値が高ければまず食事の見直しや運動指導を、改善しない場合はインスリン注射を行います。

Qインスリン自己注射の注意点などを教えてください。

A

インスリンの自己注射は、カートリッジになっているインスリンを注射器にセットし、それをご自身のおなかに打っていただきます。インスリンは冷蔵保存が望ましく、旅行中などはなるべく涼しい所で保管をしていただきます。インスリン注射の作用で低血糖を起こした場合はブドウ糖を摂取するなどの対応が必要になることもありますが、医師や看護師が指導したことを守って使用していただければそれほど難しい処置ではありません。当院では、糖尿病の専門知識を持つ看護師が中心になって、事前に打ち方や打つ場所、消毒の仕方などを説明しています。薬剤師や栄養士、理学療法士も糖尿病に精通したスタッフがそろい、チームで指導にあたっています。

Q糖尿病治療で大切なことは何ですか?

A

動脈硬化の進行度を確認できるCAVI検査機器

血糖値を下げることは大切ですが、糖尿病は動脈硬化など血管の疾患や認知症、フレイル、骨粗しょう症といった合併症も多いため、トータルケアが重要になります。糖尿病がほかの疾患と大きく違うのは、患者さんが中心でわれわれはアドバイザーだということ。当院では決して上から押しつけることはせず、患者さんの希望を聞いて、年齢や性格に合った治療の選択肢をご用意します。もちろんプロとして情報提供も行いますが、どちらにしようか迷うときは患者さんに選んでもらう患者参加型の治療を実践しています。励まし寄り添うことをキーワードに、厳しすぎず甘すぎずのバランスで、患者さんの治療へのモチベーションが保てるように努めています。

Q新しいタイプの血糖測定器が登場したそうですね。

A

新型の血糖測定器

これまでの血糖測定器は指先に針を刺し測定していましたが、新しい血糖測定器は、センサーを腕に貼りそこに機械をかざすと血糖値が測定でき、スマートフォンにデータが蓄積されていきます。外出先などいつでもどこでも気軽にリアルタイムの血糖値がわかるのがメリットです。従来機のように針を刺す時の痛みもなく血も見なくて済みます。センサーはつけっ放しのため、お風呂はそのまま入ることになります。装着感は特にないという人が多いですが、肌の弱い人はかぶれてしまう可能性があるため注意が必要です。

Q入院でも治療ができるのでしょうか?

A

入院治療は、「集中治療」と「教育入院」の2つがあります。集中治療では重度の糖尿病患者さんを対象に強化インスリン療法を行います。1型糖尿病の場合はインスリンを注入し続け、2型糖尿病の場合は一時的に1日4回のインスリン注射を打つことで症状の緩和を図り、最終的にインスリンから飲み薬への移行をめざします。一方、教育入院は生活面や治療内容の改善を目的とし、1週間で綿密に血糖値を調べて薬の変更や量の調整を行います。看護師の生活指導、栄養士の栄養指導、検査技師による説明、理学療法士による運動指導をチームで行い、入院期間中に学んだ理想的な糖尿病との向き合い方を家でも継続してもらえるよう意識づけを行います。

患者さんへのメッセージ

犬飼 敏彦 院長

1978年に群馬大学医学部卒業。米国やカナダへの3年間の留学を経て、1994年より獨協医科大学越谷病院(現・獨協医科大学埼玉医療センター)に勤務。一般内科教授、内分泌代謝・血液・神経内科教授、糖尿病内分泌・血液内科教授を歴任し、2019年4月に西部総合病院の院長に就任。埼玉県糖尿病協会会長。日本糖尿病学会糖尿病専門医。日本内分泌学会内分泌代謝科専門医。

当院では、患者さんにハッピーな生活を送っていただくことをモットーに、血糖値をコントロールするだけではなく、合併症が進まないようサポートすることに力を入れて取り組んでいます。特に血管の検査や治療を重視しており、動脈硬化の進行度を調べることのできるCAVI検査を積極的に行っています。認知症や骨粗しょう症などそのほかの合併症についても、専門の医師に紹介することで、適切な治療が受けられるようにしています。人生100年時代、ただ生きるだけではなく健康に明るく前向きに生きていけるように、多職種によるチームでお手伝いしています。

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