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医療法人博仁会 共済病院

(埼玉県 さいたま市緑区)

本松 茂 理事長

最終更新日:2020/11/25

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困ったときに頼られる病院に

1961年の開院以来、55年以上にわたって地域と共に歩み、住民の健康を守り続けてきた「医療法人博仁会 共済病院」は、内科や外科を初めとした幅広い診療に二次救急、在宅医療と基幹病院の中間という立ち位置での高齢者医療、さらに健診や緩和ケアにも対応するなど、地域に根差した存在となっている。2011年に同院の院長に就任し、2017年からは理事長としても病院を率いている本松茂先生は、自治医科大学を卒業して以来、へき地医療・地域医療一筋で医師としての道を歩んできた。「医療技術は高く、敷居は低く」をモットーに、住民はもとより地域の開業医からも「困ったときに頼りにしてもらえる」病院をめざしていると語る本松理事長に、病院の成り立ちや特徴、病院運営にかける思いなどについて話を聞いた。(取材日2017年8月29日)

こちらの病院の紹介をしていただけますか?

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当院の隣には介護施設があるのですが、そこに以前あった診療所が前身です。当院は、1961年に開設されましたが、当時のこの辺りは、いわゆるへき地と呼ばれるようなところで医療が不足していたんです。それで、この地域の人たちにしっかりとした医療を提供しようということで医療法人として独立しました。最近では、2014年に全面改築が完成して、現在に至っています。当院の医師は、私を含めたほとんどが自治医科大学出身かそこでトレーニングを受けた人間で、それぞれが専門を持ちながらもへき地医療の経験があるなど、地域に密着した幅広い医療を心がけています。一般内科、消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、糖尿病内科、一般外科、消化器外科、乳腺外科、肛門外科、整形外科、婦人科など幅広く診療することに加えて、二次救急として急患の受け入れや健診部門での健康診断やがん検診など、地域の病院としての機能を備えています。

病院を運営していく上で大切にしていることは何ですか?

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当院のモットーでもある「安全で思いやりのある医療で地域を支える」ことです。当院にかかっているということは、病気であったり、家族などから介護を受けながら生活をしているということになります。病院なので治療をするのは当たり前ですが、治療が主体になりすぎると生活者の面がうまくいかなくなることがあります。そこで大切なのが、ゴールをしっかりと考えることで、治療ができる病気であれば完治をさせることがゴールですが、高齢であることや末期のがんなどの問題は、医療ではクリアできません。当院では緩和ケアもしていますが、患者さん本人や家族がどうしたいのか、どこでどんな最期を迎えたいのかなどもコミュニケーションでしっかりと把握して、家に帰るとすれば往診や訪問看護がどれくらい必要なのかといった生活者としての面も考えて、医師や看護師などのスタッフも含めて全員が同じゴールに向かって進んでいくことが大切だと考えています。

地域連携の取り組みについて教えてください。

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地域包括ケアシステムの中で、基幹病院と開業医のちょうど中間点にいるような位置付けを大切にしたいと思っています。高齢者が急に具合が悪くなって、基幹病院で治療を受ける。それで歩いて帰ってこられれば一番良いのでしょうけど、体が不自由になってしまったり認知症などで帰れない方もいます。しかし、基幹病院にずっと入院していることはできませんから、われわれがそのような方を受け入れて、必要であれば治療やリハビリを行いながら、自宅や施設へお帰しするために必要な往診や訪問看護、介護などのさまざまな調整を行っています。また当院には、地域の開業の先生からの紹介で入院患者を受け入れる開放病床があり、在宅の患者さんなどが急に具合が悪くなったときに当院で受け入れて、治療が終わって安定したら自宅にお戻しして元の先生に引き続き診てもらうことをしています。特に往診をしている先生方の手助けになっていると思います。

健診にも力を入れていると聞きました。

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地域の人たちから頼られる病院には何が必要なのかを考えたとき、1つ目は具合が悪いときにすぐに診てもらえること。これについては、二次救急もして対応しています。2つ目に、生活習慣病をはじめとした慢性疾患の治療や介護の問題にも対処することで、これにも積極的に取り組んでいます。そして3つ目が、健康診断などを通じて病気の予防に取り組むことであり、診療と健診・検診は、当院の両輪だと考えています。当院には健診部門が併設されており、さいたま市国保特定健診、後期高齢者健康診査、国民健康診査、健康増進検査に加えて、さいたま市がん検診、さいたま市国保人間ドック、後期高齢者人間ドックなどに対応するほか、胃と大腸の内視鏡検査をはじめCTやマンモグラフィも備え、健診は1日ですべての検査ができるように体制を整えています。加えて乳がんは、専門とする医師がいますし、胃がんや大腸がんは、精密検査もできるようになっています。

今後の抱負とメッセージをお願いします。

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プライマリケアにしっかりと取り組むと同時に当院で対応できる外科や整形外科、婦人科の手術や緩和ケアにも力を入れて行きたいと考えています。また地域連携に関しては、これからも地域包括ケアの真ん中に位置する病院であり続けたいということで、開業の先生が困っていたり、介護施設でちょっと具合が悪いというようなときでも、二つ返事で受けられる病院でないといけないと考えています。そして地域の皆さまには、困っていることがあれば本当に何でも相談していただいて、もしここで解決できなくても病気であれば基幹病院とか、内容によって行政かもしれませんが、協力をしながら解決をするなど、共済病院へ行けば何か知恵を出してもらえるという病院でありたいと思います。「医療技術は高く、敷居は低く」というモットーで、これからも病気の治療だけでなく、皆さまが元気に生きていくためのサポートをしたいと考えています。

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本松 茂 理事長

1979年自治医科大学医学部卒業。同大学附属さいたま医療センター勤務 、ゆきぐに大和総合病院婦人科部長兼農村検診センター所長などを経て2004年に博仁会 共済病院副院長。2011年より院長、2017年から理事長・院長を務める。日本産科婦人科学会産婦人科専門医 。内科一般と婦人科の診療を担当している。

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