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医療法人社団慈心会 青山病院

(千葉県 船橋市)

笹屋 一人 病院長

最終更新日:2021/05/14

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大腸内視鏡検査と地域連携の拡充に注力

40年以上にわたって地域に根差した病院として船橋市民に親しまれている「医療法人社団慈心会 青山病院」。2019年から病院長として同院を率いているのが笹屋一人先生だ。笹屋病院長は東京慈恵会医科大学附属第三病院外科学講座に入局以来、消化器外科を専門とし、数多くの内視鏡検査や内視鏡治療を手がけてきている。青山病院でも20年以上消化器外科の外来診療や内視鏡検査・治療に携わってきており、地域住民の中には笹屋病院長の内視鏡検査を受けた人も多いことだろう。同院では地域連携室や地域包括ケア病床を設けるなど、地域医療のネットワークづくりにも力を入れているという。笹屋病院長に病院の特徴や地域連携などについて話を聞いた。(取材日2021年3月30日)

病院の成り立ちについて教えてください。

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当院は理事長の青山賀茂が1979年に17床の有床診療所として開設したのが始まりです。内科・外科・整形外科を中心に診療をスタートしたのですが、当時は船橋市の救急患者の受け入れ体制がまだ不十分な時期。救急件数が多く、17床ではとても対応できず、翌年に57床に増床しました。以来、地域に密着した病院として近隣住民に親しまれてきています。その後、船橋市の救急医療体制の整備に伴い、1999年に病院施設を増築し、耳鼻咽喉科や泌尿器科、検診部を開設するとともに手術室なども拡充しました。私自身はちょうど1999年から当院に勤務し、消化器外科で内視鏡検査や内視鏡治療に携わってきています。研修医時代にもお世話になった縁があり、かなり長いお付き合いになりますね。

診療面での強みについてお聞かせください。

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一つは消化器外科で、内視鏡検査・治療に力を入れています。中でも大腸がんの早期発見・早期治療に努めています。健診の便潜血検査で陽性となった場合、痔による出血と思い、内視鏡検査を受けない人が多いのですね。ですが、何らかの疾患が隠れていることも考えられますので、必ず大腸内視鏡検査を受けるようにしましょう。当院の大腸内視鏡検査は基本的に鎮静剤を使用し、できるだけ苦痛のないよう配慮しています。検査でポリープなど病変が発見された場合は、症状に即して適切な内視鏡治療を行っています。また、胆のう・胆石の外来も一つの特徴です。東京慈恵会医科大学 の肝胆膵外科で長く診療にあたられ、現在は帝京大学医学部附属病院肝胆膵外科におられる三澤健之先生に週に1回来ていただいています。胆石症に対してはかなり早くから低侵襲の腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています。さらに鼠径ヘルニアに対しても先進的な治療を提供しています。

予防やリハビリなどにも力を入れているそうですね。

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検診部専用の広いスペースを設けて船橋市の定期健診、企業検診、人間ドックを行っています。がん検診では胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん検診などのほか、前立線がん腫瘍マーカー、婦人科系腫瘍マーカー検査などにも対応しています。がんの早期発見のためにも定期的に健診を受けていただきたいですね。また、リハビリテーションについては、2020年12月から理学療法士が3人在籍しております。それまでは電気療法が主だったのですが、理学療法士の指導によってそれぞれ疾患に対応したリハビリテーションを提供できるようになりました。ちょうどその時期、57病床のうち20床を地域包括ケア病床に変換しており、急性期後やリハビリが必要な患者さんなどを受け入れ、リハビリの提供とともに早期の在宅復帰をめざしています。

地域医療の担い手としてさらに重要な存在になりますね。

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そうですね。当院では地域医療の充実を図るために2018年に地域連携室を立ち上げました。それまで数多くの近隣の患者さんにいらしていただいていましたが、地域のために何かするという余裕は、正直言いますと、あまりなかったのですね。ただ、社会の変化や時代的要請もあり、今後は地域のために当院としてできることを積み重ねていきたいと考えています。近隣の病院やクリニックへの定期的な訪問や意見交換などによって絆をさらに深めていきたいと思います。より専門的な治療が必要な場合には、船橋市立医療センターや国立がん研究センター、がん研有明病院、東京慈恵会医科大学などとの連携によって、高度な医療の提供につなげています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

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第二次救急医療機関としての使命を果たすとともに、これからも地域に根差した病院として近隣住民の方に親しまれる存在でありたいですね。患者さん一人ひとりに心のこもった対応をするためには、スタッフが楽しくやりがいを持って働ける職場環境が大切です。スタッフ一同、和の心をもってチームとして質の高い医療の提供に努めていきます。大腸内視鏡検査にもさらに積極的に取り組みたいと思います。定期的な健診および内視鏡検査によってがんの早期発見・早期治療につなげていきたいですね。今、がんの中で死亡率が高いのは大腸がんですが、船橋市の大腸がんによる死亡率ゼロが目標です。当院では苦痛に配慮した内視鏡検査を行っていますので、健診で便潜血など何か問題があると言われた人は必ず受診するようにしてください。

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笹屋 一人 病院長

1988年東京慈恵会医科大学卒業後、2年間の研修を経て同大学附属第三病院外科学講座に入局。1999年から青山病院勤務。消化器外科を専門とし、内視鏡検査に加え内視鏡治療を中心に胃がん、大腸がんの手術を手がける。2019年から現職。日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。大腸の内視鏡検査・治療に注力することで、船橋市の大腸がんによる死亡ゼロをめざす。

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