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医療法人社団保健会 谷津保健病院

(千葉県 習志野市)

須藤 真児 院長

最終更新日:2024/04/12

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地域に不足する「支える医療」を担う

40年以上にわたり、習志野市周辺エリアの地域医療において独自の存在感を示してきた「谷津保健病院」。長い歴史の中で、周囲に高度急性期を担う病院が増え、地域に住む人の高齢化が進むなど、周辺環境が大きく変化した。「求められる医療」と「果たすべき役割」が変化しつつあると感じていた須藤真児院長は、「治す病院」から「支える病院」へと医療の方針をシフトすることを決断。得意領域として高齢者医療・消化器疾患診療・糖尿病診療・乳腺診療の4つを掲げ、健康づくりの支援と急性期前、急性期後をフォローする病院として生まれ変わった。同院の特徴や、4つの得意領域の特徴などについて、須藤院長に話を聞いた。(取材日2024年2月22日)

まずは、病院のこれまでの歩みについてお聞かせください。

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1981年の設立以降、今日に至るまで地域に根差した医療を提供している病院です。もともとは急性期病院として「断らない、待たせない、質の高い医療」の実践に努めてきましたが、時代の流れとともに私たちを取り巻く環境は少しずつ変わってきたと感じています。第一に、周辺に高度急性期医療を担う病院ができたこと。第二に、高齢の患者さんが増え、自宅や施設で療養している方の後方支援、あるいは急性期後の自宅復帰に向けた支援の必要性が高まったことです。私は2006年から当院に勤務し、こうした地域の医療構造の変化と患者構造の変化を目の当たりにしてきました。超高齢社会における適切な病床数と医師の確保をめざす地域医療構想においては、地域の高度急性期、急性期、回復期、慢性期の機能分化と連携が求められています。そこで、2021年の院長就任を機に病院の在り方を見直し、「治す」から「支える」へと病院の方針を転換しました。

支える医療の中では、どんなことに力を入れているのでしょう。

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第一に、高齢者医療です。急性期病棟の他、急性期を過ぎた方の在宅復帰支援のための地域包括ケア病棟、急性期後に長期療養が必要な方のための療養病棟を持ち、在宅療養後方支援病院として24時間365日のサポートを行っています。特に、在宅医療を行う医療機関や、高齢者施設などとは連携を密にし、急に体調を崩された方、緊急ではないものの自宅や施設でのケアが困難な方などを速やかに受け入れて入院・治療につなげています。従来、施設からの受診や入院は、どうしても施設職員の方を長時間拘束せざるを得ず、少数精鋭の福祉の現場に負担を強いていました。当院では、同行してくださった職員の方を必ず30分以内にお返しすることをお約束し、ひどくなる前の検査入院やリハビリテーション入院も含めて気軽に受診していただけるようにしています。

予防的な入院にも対応されているのですね。

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施設からの受診のハードルを下げたのは、緊急事態になる前の受診の重要性を啓発したいからでもあるんです。高齢の方にとって、急性期的な症状が出てからの入院・治療は負担が重く、当然ながら復帰率も下がります。気になる症状を見つけたときに、入院して検査をし、できる限り早く適切な医療につなげることが大事だと考えています。同様に、身体機能の低下が見られたときにリハビリ入院をしていただければ、全身状態を見ながらリハビリをして健康寿命の延伸も期待できるでしょう。また当院では私の専門が循環器ということもあって、心不全治療にも力を入れています。心不全は増悪と寛解を繰り返しながら進行していくため、確実に全身状態を改善して再入院を防ぐことが何よりも重要です。船橋習志野心不全連携協議会で作成した心不全手帳で自身の状態を客観的に把握するとともに、身近な当院でケアできることを知っていただき、良い状態を維持してほしいですね。

他に力を入れている領域はありますか?

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当院がもともと消化器領域から始まった病院であること、理事長が乳腺疾患の治療に心血を注いでいること、日本糖尿病学会糖尿病専門医が3人在籍していることから、消化器内科・外科、乳腺外科、糖尿病内科は高齢者医療と並ぶ柱として今後も注力する予定です。消化器内科では内視鏡的治療として粘膜下層剥離術やインターベンションなどを、消化器外科では内視鏡視下手術を主体として、ともに低侵襲性の治療を多く実施しています。乳腺外科では、当院独自の乳がん検診「谷津乳がん検診」を始めました。市の健診と組み合わせて受診をしたい方、症状はないが検診を受けておきたい方をはじめ、市外在住の方も受診できます。糖尿病治療では、豊富な知見を持った医師が行う先進的な解析、診断、治療に強みがあります。糖尿病は若い方の受診も少なくありません。患者さん一人ひとりの病態を把握してオーダーメイドの治療を実践していますのでお気軽にご相談ください。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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乳腺領域と同じように、全身の健康維持のためのがん検診についても当院独自の「谷津検診」を開始しました。自由診療の検診となりますが、自治体の各種がん検診には対象年齢や検査内容に制限があるので、より詳しく検査をしたい方や自治体の年齢制限外の方には谷津検診をご検討いただきたいと思います。インターネットで決済までできるので、受診時の手間もありません。市外の方でも受診可能ですから、市をまたいでいるが当院の近くにお住まいの方、市内に実家があって帰省の折に受診したい方などもご利用ください。病院全体としては、よりかかりやすく相談しやすい病院をめざして、今後も努力と工夫を続けていくつもりです。地域の医療機関や施設からの依頼を内科が取りまとめて適切な振り分けができるような体制を構築し、地域全体で患者を支える医療の実現に貢献していきたいですね。

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須藤 真児 院長

1989年千葉大学医学部卒業。東京厚生年金病院の内科に勤務。1997年から東京女子医科大学循環器内科に勤め、1年の国内留学を経て都内の市中病院へ。2006年より谷津保健病院内科医長。内科部長、診療部長を経て2021年より現職。趣味は登山で、仕事終わりに泳ぎに行くなどして体力維持に努めている。

自由診療費用の目安

自由診療とは

谷津乳がん検診/マンモグラフィー 4950円、乳腺エコー 3850円
谷津検診/頭部MRI検診 2万2000円、すい臓がんMRI検診 2万2000円、肺がんCT検診 9800円
(すべて税込)

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