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社会福祉法人恩賜財団済生会支部 埼玉県済生会川口総合病院

(埼玉県 川口市)

佐藤 雅彦 病院長

最終更新日:2020/11/25

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埼玉県南部の急性期医療を支える中核病院

埼玉県南部の急性期病院として、地域密着型の医療を提供する「社会福祉法人恩賜財団済生会支部 埼玉県済生会川口総合病院」。社会福祉法人恩賜財団済生会は、1911年明治天皇が恵まれない人々に手を差し伸べ救うことを示した「済生勅語」に基づき創立。現在全国に82の病院をはじめ、診療所や福祉施設を有する社会福祉法人だ。同院は1940年に「川口診療所」として設立された。一般病床は424床、26の診療科を持ち、常勤医師137人、看護師535人を抱える地域の中核病院だ。2015年の増改築に伴い新築した東館には、健診センターや透析センター、リハビリテーション部門が整備され、あわせて行った本館改修工事によりICUやNICUも増設された。救急医療は、内科、外科に加え脳外科と循環器部門が24時間体制で対応。脊椎手術数と手の外科に特化した整形外科、がん診療など多くの特色を持つ。同院の外科を20年以上支え、2017年病院長に就任した佐藤雅彦病院長。場を和ませる明るい人柄の佐藤病院長に、高度先進医療と救急医療、地域完結型医療の実践など、病院長としての使命や今後のビジョンについて聞いた。(取材日2018年7月18日)

病院の歴史と理念からお聞きします。

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当院は、埼玉県南部地域の中核病院です。全国で82病院、390の診療所、福祉施設などを運営する社会福祉法人恩賜財団済生会に所属しており、日本の保健、医療、福祉において役割を担う病院のひとつです。無料、低額診療や生活困窮者への支援は済生会の根幹事業でもありますので、生活困窮者への支援は、済生会の理念のもと積極的に行っています。一方で、当院の地域における立ち位置として求められている急性期医療に力を入れ、質の高い医療の提供による地域、社会への貢献を当院の理念として掲げています。病院の基本方針は、救急・急性期医療、専門医療、がん診療を中心に、すべての職員が協同して確かな知識と技術に基づくチーム医療を提供すること、患者さんや家族とのコミュニケーションを大切にし、開かれた医療を提供すること。それらの理念、基本方針のもと、医療の質の向上、継続的な病院運営の改善に努めています。

特色の多い病院ですが、地域で担う役割は?

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川口市、戸田市、蕨市の3市で構成される埼玉県南部は、今後約10年間の持続的な人口増加が予想されている地域です。その中で、当院が担うのはやはり急性期医療。専門的な医療、救急医療、がん診療などを中心とした急性期医療を担うことは当院の使命であると思います。当院の整形外科は、脊椎と手の外科に特化しています。この分野においては、近隣地域だけでなく全国から患者さんが訪れます。また、がんに対する治療、脳血管疾患、虚血性心疾患、急性腹痛などの救急治療も多くの症例数があり、救急では、外科、内科とは別に脳外科と循環器の当直が24時間対応できる体制を整えていることも強みの一つです。がん診療においては、昨年新しい放射線機器を導入し、強度変調放射線治療が可能になりました。放射線もがん治療の一つの柱ですので、がん診療連携拠点病院として力を入れています。

2015年には本館の改修に加え、東館を新設されたそうですね。

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本館の改修と東館のオープンで、現在手術室は7室、ICU14床、NICU6床、GCU6床、外来化学療法室18床、また、透析センターでは、50床の外来透析が可能になったほか、リハビリ部門も移設され心血管にも対応できるようになりました。周産期部門・外来救急部門にも手を加え、より多くの患者さんに対応できるようになりましたし、健診部門も拡充し、がん、その他の病気の早期発見にも積極的に取り組んでいます。放射線部門では、PET、CT、MRI、DSA、RIなどの医療機器を設置。現在、424床、26の診療科を有し、職員数は常勤医師137名、看護師535名、職員は合わせて約1300名を抱え、救急車搬送数や手術にも数多く対応しています。臨床研修病院、救急指定医療機関、災害拠点病院、地域周産期母子医療センター、地域医療支援病院といった認定も受けています。

医療連携においては、どのような取り組みをされていますか?

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医療施設との連携は、地域医療連携の会を中心に行っています。後方病院と一緒に勉強会を行う連携機関多職種勉強会や地域包括ケアセンターの職員、行政の職員と連携をしっかり取り、在宅へとつなげる在宅医療連携懇話会も立ち上げました。国の施策である地域完結型の介護や医療、普通に生活していける環境づくりに貢献できるのではないかと思っています。また、地域の生活困窮者の多様な問題への対応を考える生活困窮者支援ネットワークを作り、勉強会や講演会などにも力を入れています。以前から、がん診療連携拠点病院の義務として、年に2回は診療や疾病に対する啓発をする市民講座を行っていましたが、済生会フェアや、昨年以降20回ほど市の公民館などで講演会を行っています。また、夏休み中には、地域の小学生にお医者さん体験をしてもらう催しなども開いています。その中から将来、医療の仕事をめざす子どもたちが出てくれればいいなと思いますね。

今後の展望と地域に向けてのメッセージをお願いします。

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職員が継続して働ける職場環境づくりと、病院の発展が私に課せられた使命だと思っています。「この病院で働いていて本当に良かった」と思えるような病院を職員とともに作っていきたいですね。職員がそう思えれば、必然的に誇りも持てる。そのためには医療レベルも高くないといけません。当院では、医療とは関係のない生活困窮者やホームレスの方の巡回健診なども私自ら行っていますし、そういう活動は済生会グループの一施設として継続していかなくてはいけないと思っています。一方で、急性期医療を中心とした中核病院としての役割についても職員と認識を共有してきました。専門職の人が多いので、それぞれが自分のめざすところを実現していける職場、風通しの良い職場環境にするという姿勢を打ち出しています。その思いを皆で一つにして、進んでいけたらいいなと思いますね。職員が満足することで、患者さんが満足できる医療を提供できるのだと思います。

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佐藤 雅彦 病院長

順天堂大学医学部卒業後、同大学外科研修医を経て第一外科に入局。1992年医学博士を取得。順天堂大学本院、関連病院にて経験を積み、1996年同院外科医長に着任。外科部長、副院長などを経て、2017年4月より現職。消化器外科、一般外科、肝胆膵疾患の診断と外科治療が専門。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。

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