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国家公務員共済組合連合会 平塚共済病院

(神奈川県 平塚市)

稲瀬 直彦 病院長

最終更新日:2020/11/25

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地域の健康を支える、平塚の中核病院

平塚市の地域医療の中核として、「患者の視点に立って医療を提供する」を理念に救急医療や高度専門医療を提供する「平塚共済病院」。救急部門、循環器科と心臓血管外科が共同運営する心臓部門、脳神経内科と脳神経外科が共同運営する脳卒中部門の3部門を中心に、がん診療にも積極的に取り組み、あるいは高齢者のニーズの高い呼吸器内科、整形外科なども充実させる病院だ。病院運営を担うのは稲瀬直彦院長。東京医科歯科大学呼吸器内科出身で、2017年平塚共済病院副院長を経て、2019年4月に病院長に就任した。気さくな語り口とにこやかな表情が印象的な優しいドクターだ。地域医療を支える中核病院として他の医療機関や行政との「顔の見える連携」や、時代や地域のニーズに合った病院づくりに取り組み、「患者さんに信頼され、職員もやりがいをもって働きやすい病院にしたい」という稲瀬院長に病院の特徴や展望を語ってもらった。
(取材日2019年9月20日)

こちらの病院の成り立ちや概要を教えてください。

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当院は、1919年に海軍共済組合平塚診療所としてスタートし、戦後は、一般市民の診療を中心とした国家公務員共済組合連合会グループの病院へと生まれ変わり、地域の急性期医療を担ってきました。診療の柱となるのは、救急部門、心臓部門、脳卒中部門で、輪番で二次救急を担当しており、多くの救急搬送を受け入れて24時間体制で診療にあたっています。また地域医療支援病院として、地域医療機関との紹介・逆紹介を推進し、医師会・歯科医師会や行政との連携を密にして地域完結型の医療をめざしています。がん診療についても注力しており、呼吸器、消化器、乳腺、泌尿器、血液系などのがんに対して集学的治療を行っています。また基幹型臨床研修病院として研修医を受け入れるなど医療人の育成にも尽力しています。

中心となる3部門の特徴を教えてください。

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救急部門、脳卒中部門、心臓部門では24時間365日体制で、平塚市内だけでなく、近隣の大磯町や二宮町を含めた西湘地域の救急患者さんの搬送も受け入れています。脳卒中部門は、脳神経外科と脳神経内科のスタッフで構成され、両科の医師が当直する体制をとっており、くも膜下出血、脳出血、脳梗塞など脳卒中の疑いのある患者さんの治療にあたっています。脳卒中ホットラインを開設しているため、救急隊からの要請にも迅速に対応が可能です。心臓部門では、ICUと病棟を循環器内科と心臓血管外科が共有し、初診から退院・外来通院まで協力して治療を進めています。心臓部門でもホットライン電話を担当の医師が常に携帯し、救急隊からの要請に迅速な対応を心がけています。心筋梗塞の緊急カテーテル治療は24時間365日対応できる体制を整え、さらに治療後の心臓リハビリテーションも行うなど、湘南地区での循環器疾患治療の大切な役割を担っています。

その他にも、多様な診療に知り組まれているようですね。

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消化器外科・乳腺外科・呼吸器外科などを中心にがん診療にも力を入れ、術後のリハビリテーションや緩和ケア、乳がん体験者コーディネーターによるサポートにも取り組んでいます。2018年には血液内科を開設し、白血病や悪性リンパ腫などの診療にも対応できるようになりました。これまでこの地域にはなかった診療科なのでニーズは高いです。呼吸器内科では一般診療に加え、睡眠時無呼吸症候群専門の診療部門を開設しました。現役世代に多い疾患ですから、地域の企業とも連携し、業務に支障がないように配慮して検査や治療を行っています。整形外科領域では、手外科センターを設け、上腕、肘、手関節、指など肩から下の部分の診療を行っています。けがや痛み、しびれについて県外からの紹介も多いです。また皮膚科では保険領域ではカバーしきれない、しみや赤ら顔など美容皮膚領域の自費診療も行うなど、各科でニーズの高い医療に柔軟に対応しています。

地域での連携や患者支援についてお聞かせください。

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平塚市では、当院と平塚市民病院、西湘エリアの東海大学医学部付属病院を中心に、医療連携が整備され、ほとんど地域で医療が完結できるようになってきました。当院の病診連携室においても地域の医療機関との紹介や逆紹介を推進して、地域完結型の医療を実践してきました。医療機関とのやりとりは診療時間が終わった夕方や夜の時間になることも多いので、医療連携支援センターのスタッフもその時間にもスムーズに対応できるようにしています。また患者支援室では、相談や苦情など患者さんの声を吸い上げて院内状況の改善にも積極的に取り組んできました。私は副院長として、前院長が診療所や患者さんも含めた院外とのコミュニケーションの向上に力を入れ、改善されるのを間近に見てきました。これからは私が患者さんの視点を大切にしつつ、医療機関や行政ともよくコミュニケーションをとり、顔が見える関係を築いていきたいと考えています。

今後に向けた展望をお願いします。

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病気の治療だけでなく、健康増進に向けた病気の予防にも力を入れたいと考えています。平塚市は工場も多く、地域の企業からの希望もあるため、健康診断や人間ドックなどの予防医学をより充実させていきたいのです。乳腺外科には女性医師が加わるなどがん検診の体制も充実させていますし、睡眠時無呼吸症候群検査なども行っていますので、市民の皆さんにも気軽に利用していただきたいですね。また、医師やスタッフもそれぞれキャリアアップして自分を伸ばしてほしいですし、医療者の働き方改革も求められる中で、やりがいのある働きやすい病院をめざしたいと考えています。特に女性医師や看護師など女性の多い職場でもありますから、その人に合った多様な働き方が達成できるようにしたいですね。職員の働く環境を守りながら、地域に求められる救急医療や専門的な医療を提供できる体制を維持し、多くの皆さんから信頼される病院として成長したいと考えています。

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稲瀬 直彦 病院長

1985年東京医科歯科大学医学部卒業。同大学病院や国立がんセンター内視鏡部、横須賀共済病院呼吸器内科で研鑽を積む。米国留学を経て母校に戻り、統合呼吸器病学分野教授や副医学部長を歴任。2017年10月平塚共済病院副院長に就任。2019年4月より現職。専門は呼吸器内科、間質性肺炎、過敏性肺炎、睡眠時無呼吸症候群。仙台市出身だが「寒いのが苦手」で上京。趣味は神社仏閣巡りと音楽。

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