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茅ヶ崎市立病院

(神奈川県 茅ヶ崎市)

望月 孝俊 病院長

最終更新日:2020/11/25

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茅ヶ崎・寒川地域を支える急性期病院

茅ヶ崎市・寒川町の住民の健康を支える「茅ヶ崎市立病院」。2019年4月に病院長に就任した望月孝俊病院長は、1992年に同院に着任して以来、長らく循環器診療や病院新築のプロジェクトに携わってきた。2006年から副院長として病院長を補佐するとともに、医療安全管理室長、医療情報管理室長、診療記録管理室長として病院運営の基盤づくりにも従事してきた。その経験も生かし、医療水準の変化や厳しさを増す医療環境に追従しながら、地域医療を支える病院としての使命を果たしたいと語る。別棟の工事と管理諸室の移設が完了し、現在本館改修プロジェクトも進行中である。今後、必要度が高い救急医療や、技術革新の著しい内視鏡診療、入院治療から外来治療へと主体を移しつつあるがん化学療法、がん相談にも応じる患者支援センターを拡充させ再スタートする予定だ。超高齢社会とその先も見据えながら、急性期病院として地域の医療を担い、地域の医療・介護・福祉施設との連携をさらに強化し、ハブ機能を果たしたいという望月病院長に、同院の特徴や地域連携、展望などを取材した。(取材日2019年10月9日)

まず、こちらの病院の成り立ちや特徴を教えてください。

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当院は、茅ヶ崎市が国民健康保険事業の一環として1966年に開設し、「健やか・共創」の基本理念のもと、地域の急性期基幹病院としての役割を果たしてきました。2004年、新病院完成時に臨床研修病院となり、その後も地域医療支援病院、災害拠点病院、神奈川DMAT指定病院、2018年には神奈川県がん診療連携指定病院に指定されるなど病院機能の充実を図り、この間に日本医療機能評価機構の病院機能評価を3回受審し認定を更新しています。現在、地域の2次医療機関として24時間体制で救急患者に対応し、小児科・産婦人科・NICUの連携により周産期救急にも力を注いでいます。また病棟は光庭からの採光でとても明るく和やかな雰囲気ですし、6階には小児科と産婦人科を配し病棟も女性専用とするなど、患者さんが安心して快適に過ごせる病院環境を重視しています。さらに病院機能を向上させるため、現在、本館の改修工事を進めています。

診療面の特徴や、本館改修の目的についてお聞かせください。

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当院は、小児周産期医療には開院当初から尽力してきました。また2004年の新病院完成を機に診療科を増設し、内科も消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、代謝内分泌内科、リウマチ膠原病内科など幅広く対応できるようになりました。湘南東部地区で不足している機能補完のため、2016年には乳腺外科、2017年に炎症性腸疾患専門の外来を開設。2019年には形成外科を新設し、乳腺外科、皮膚科等と連携し、乳房再建まで手がけることも視野に入れています。さらに2020年4月には歯科口腔外科を開設し、診療領域を広げるとともに、周術期口腔ケアの充実をはかる予定です。現在工事中の本館改修が完成後、救急医療では救急隊が常駐の救急ワークステーションが機能するようになります。内視鏡部門や、外来での診療が増加中のがん化学療法のスペースも拡充し、またがん相談などにも対応し、プライバシーにも配慮した患者支援センターも再整備予定です。

地域ではどのような役割を果たしているのでしょうか。

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当院には、茅ヶ崎市民の健康と命を守る砦、市民の皆さんに信頼される病院としての使命があります。そのため2次医療機関として適切な急性期医療を提供するとともに、近隣の高度急性期病院、地域の診療所や療養型病院、介護老人保健施設などと連携し、患者さんがシームレスに適切な医療やサービスが受けられるようにつないでいく、ハブ機能を果たす必要があると考えています。例えば循環器内科では、当院で治療した急性心筋梗塞や急性心不全の患者さんはもちろんのこと、平塚市民病院や藤沢市民病院などに心臓手術をお願いした患者さんも受け入れ、心臓リハビリテーションを行い、在宅復帰へとつなぐ役割をしています。こうした実績を生かし、今後急増すると言われている心不全の診療や、心疾患治療を受けた方の終末期医療などにおいても中心的な役割を果たせるのではないかと考えています。また災害拠点病院としての活動体制も整えています。

病院長としての思いや展望をお聞かせください。

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展望としては、時代の水準に追従する医療と看護を提供できる急性期病院をめざしたいと考えています。よりよい医療を実現するためには、健全な経営も重要です。私は、副院長時代に医療安全管理室長、医療情報管理室長、医療記録管理室長などを担当し、電子カルテやネットワークなど病院の基盤づくりに携わってきました。その経験も生かし、さまざまな数値を見える化し、必要な部分と必要でない部分を明確に捉えて、人材や設備、スペースも含めて限りある資源を有効に活用し、戦略的な病院運営を進めたいと考えています。また当院の理念、「共創」という言葉は、多様な立場の人たちと対話しながら、新しい価値をともに創り上げていくという意味です。当院と患者さんやご家族、当院と地域の医療機関、そして職員間の3つの「共創」があってこそ、よりよい医療が成り立ちます。病院長となって改めて、「共創」という言葉は当院の理念にふさわしいと感じています。

最後に、地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

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当院は、今後も茅ヶ崎市・寒川町エリアの急性期基幹病院として地域医療を担うとともに、近隣の高度急性期病院や、地域の開業医や療養型病院、介護老人保健施設などをつなぐハブ機能を持った病院、地域包括ケアの中核として、「まずは市立病院に相談しよう」と思っていただける病院でありたいと考えています。管理棟の建築・移設が完了し、現在、本館改修にとりかかっており、改修後は必要性の高い救急医療や、内視鏡診療、外来でのがん化学療法、患者支援センターなどを拡充して、患者さんにより安心して快適に診療を受けていただける環境が整う予定です。団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025年、さらにその先を考えると、医療・介護の需給バランスは大きく変わることが予想されます。変化する医療水準や厳しさを増す医療環境にも追従しながら、地域医療を支える病院として使命を果たしていきたいと願っています。

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望月 孝俊 病院長

1982年東北大学医学部卒業。日赤医療センターで初期研修後、1984年東京大学第二内科(循環器内科)に入局。NTT東日本関東病院などを経て、米国ボストンのハーバード大学ベス・イスラエル病院に留学。1992年茅ヶ崎市立病院に着任し、循環器診療や病院新築のプロジェクトに携わる。診療部長、副院長を経て2019年4月より現職。専門は循環器内科。「心臓は命の基本」と考え循環器内科に進んだ。静岡県浜松市出身。

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