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医療法人徳洲会 清川病院

(神奈川県 鎌倉市)

清川 まどか 院長

最終更新日:2024/07/29

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100年超の歴史を誇る地域医療の中継地点

「みんなが支えてくれたからこそ、院長として歩んでこれたと感謝しています」と語る「清川病院」の清川まどか院長。医療制度や医療環境が激変する中で、数年前、経営危機に見舞われた同病院。地域の医療法人再生モデルとして企業再生支援機構の支援を受けることになり、創業者一族の後継者として清川院長が経営トップの重責を担うことになったという。臨床の場からは一歩引き、病院長として、急性期病院や介護施設と連携して三浦半島地域の高齢者医療を担う病院の再生に尽力。重い責任の中でも「私の力というより、職員が清川病院が好きだから、と頑張ってくれたから乗り越えられた」と涼やかに語る姿勢が印象的だ。トップダウンではなく、コミュニケーションを大切にしながらともに成長していくボトムアップタイプの新しいリーダーなのだろう。子育てや介護に追われる女性の健康維持にも役立ちたいと、専門の婦人科診療にも力を入れる清川院長。美しく趣深い鎌倉の街にふさわしい、しなやかな強さをもった魅力的なドクターだ。
(取材日2015年11月10日)

まずこちらの病院について教えてください。

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後に初代鎌倉市長となった清川来吉が開設した養生所を前身とし、100年を超える歴史がある病院です。現在は、外来と一般病棟、療養病棟があり、隣の老健施設は主に高齢者の方に役立つ診療科をそろえています。また、湘南鎌倉総合病院や大船中央病院などと連携して、「急性期治療を終えたが自宅に帰るには無理がある」というような準急性期の患者さんの診療と、こちらで回復された患者さんを介護系の施設などへ紹介する連携も行っています。診療圏としては、鎌倉を中心に横浜南部や横須賀、三浦半島など。鶴岡八幡宮の近くという場所にあり、桜の季節には病院の窓からきれいな桜が楽しめますし、鎌倉駅から近いため通院やお見舞いにも来やすいと患者さんから言っていただいています。観光客の方や修学旅行の生徒さん、また外国人の方も時々来院されます。

病院としての診療方針を教えてください。

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内科には各領域を専門とする医師がいますが、どの医師も専門だけに特化せず、幅広く診ることを心がけています。整形外科では腰痛や骨折などお年寄りに多いケガや症状に対応し、眼科は白内障などの手術にも対応。婦人科では子宮がん検診や婦人科疾患に加え、乳がん検診への要望にも応えています。眼科では内科医師が術前術後の健康管理を行いますので、高齢の方や持病をお持ちの方も安心だと思います。さまざまな診療科や入院設備が整っているほか、在宅医療中の方の急変などにも対応できますので、いつでもウェルカムな体制といったところでしょうか。当院の理念は「誠実、親切」。患者さんの病気を治す機能はもちろん大切ですが、生活を再建したり、社会生活に戻ったりといった「患者さんの人生をどのように支えるか」と考えることも必要です。患者さん一人ひとりの環境や病気の経過、将来までを見据えて、誠実な医療を行い、結果を出すことを心がけています。

どのような経緯で病院長に就任されたのですか。

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過去、病院の経営がたちゆかなくなり、2010年に企業再生支援機構の支援を受けることになりました。私は医師の中でも若手だったのですが、「一族の中から後継者が出た方がいい」という声があがり、私自身も臨床医としての第一線にこだわるよりは病院が生き残ることが優先だと考え、病院長を引き受けたのです。医師としても人間としても未熟で、私自身より周囲の職員が大変だったのではないかと思いますが、みんなが支えてくれました。誰も辞めずに大変な時期を協力して乗り越えてくれたことに、今も感謝しています。3年間の支援を受け行政的な成果が出て、独り立ちした後も経営的には大変でしたが、各部門のトップがよくフォローしてくれましたし、当時の医局長も助けてくださいました。職員や地域の方の当院への愛着を感じ、病院長として頑張ることが何よりも私のすべきことだと実感しましたね。

今後、力を入れていきたいことなどがありますか。

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この鎌倉地域における地域包括ケアシステムの中で、急性期病院からの患者さんを引き受け、ご自宅や施設で生活していけるようにしていく言わば「中継」の役割は、当院に特に求められている機能です。準急性期の患者さんに対する医療と、回復された患者さんを在宅や介護系施設などへ紹介する体制を中心に、今後もさまざまな連携を深めていきます。また、私の担当である婦人科診療ではエイジングケア的な医療にも力を入れていきたいですね。40代、50代の女性は、更年期障害と言われる症状だけでなく、動脈硬化や骨粗しょう症が進むなど、その方の生命予後に影響するような疾患が始まる時期を迎えています。そんな皆さまの家族歴や既往歴、生活習慣の中のリスクを検査し、婦人科という域を超えた全身の健康維持に介入できたらいいなと思っています。女性が健康でないと家庭的にも大変ですからね。子宮がん検診と乳がん検診も、ぜひ活用していただきたいです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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歴史がある病院のため古いイメージを持たれがちですが、当院は若い医師も増え、時代に即応した医療を行っています。治療後の患者さんの生活や介護まで責任を持って診たいと考えている医師も多く、「いいドクターがそろっていますよ」と自慢したいぐらいです(笑)。私たちと同世代の働き盛りの方から高齢の方まで、ご自分やご家族に何かあった時に頼っていただける病院になりたいですね。病気をお持ちでない方も、ご家族などの付き添いで来られた時に、婦人科に寄ってご自分の体のことを相談されたり、将来に備えて介護の相談をしたりしていただけるとうれしいです。これからも地域の医療機関や、介護に関わる方々とフェイストゥフェイスの関係を深めながら、皆さんのお役に立ちたいと考えています。何か気になることがある時は、気軽にご来院ください。

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清川 まどか 院長

2001年聖マリアンナ医科大学卒業。臨床研修後は婦人科の研修を受けながら同院内科に入局。2010年より現職。中学生の頃に体調を崩して同院に入院したことで、医療のありかたについて考えるように。医師だった父親や、働く看護師の姿を見て育つにつれ、医学部への進学を志す。プライベートは息子と過ごすことが多く、釣りやスキーなどアクティブに息抜きを楽しんでいるそう。

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