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横浜未来ヘルスケアシステム よこすか浦賀病院

(神奈川県 横須賀市)

松下 ゆり 院長

最終更新日:2025/02/19

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救急と内科診療を中心に地域ニーズに応える

三浦半島東部にある横須賀市浦賀地区で、100年超も企業付属だった医療機関の体制が2015年に大きく変更。戸田中央メディカルケアグループの一員となり、「地域のかかりつけ病院」をめざす「よこすか浦賀病院」として新たなスタートを切った。現在は24時間対応する救急医療の強化に加え、内科診療の充実により、循環器内科、糖尿病、膠原病・リウマチ、血液内科などの専門診療にも対応。高齢者も多い地域特性を踏まえた診療を行っている。松下ゆり院長は「私の専門である脳神経内科には地域の先生方からパーキンソン病などの患者さんも多く紹介いただきますし、脳神経外科と連携して認知症の早期発見に役立つ物忘れに特化した外来も開設しています」と語る。このほかリハビリテーション科では、患者が退院後も自宅や施設で安心して暮らせるよう、身体機能や日常生活動作の向上に力を入れている。「2024年からは訪問診療も開始し、退院後の自宅療養までカバーすることで、地域の患者さんの人生全体に寄り添える病院をめざしていきます」と話す松下院長に、同院の特徴や今後の展望などを詳しく聞いた。(取材日2024年12月10日)

2015年から体制が大きく変わったそうですね。

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当院は前身の診療所も含め長く企業付属の病院として診療を続けてきましたが、2015年に横浜市戸塚区を拠点とする医療法人が運営を引き継ぎ、地域の皆さんの病院となりました。法人は首都圏を中心に多数の医療機関や介護・福祉施設を展開する戸田中央メディカルケアグループの一員でもあり、当院では系列の医療機関とも連携して、困ったときに気軽に受診できる「地域のかかりつけ病院」をめざしています。99床という小規模な病院ながら、24時間対応可能な救急医療、内科・整形外科全般の急性期医療に加え、39床の回復期リハビリテーション病棟も設け、患者さんがご自宅や施設に戻るための回復までを支援。10床の地域包括ケア病床ではより柔軟にリハビリテーションをご提供できます。2024年からは訪問診療も始め、病院での治療だけでなくご自宅での療養もカバーすることで、患者さんの人生全体に寄り添う病院でありたいと考えています。

こちらの病院の診療面での特徴を教えてください。

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内科では一般的な診療はもちろん、医師の専門性に応じて循環器内科、糖尿病、膠原病・リウマチ、血液内科などの専門診療も可能です。どの診療科を受ければよいかわからない患者さんに総合診療の枠も設けるなど、内科診療の充実が当院の特徴の一つ。以前は消化器外科などの外科診療も多かったのですが、今後は高齢化が進んだ浦賀地区でニーズが高まる内科分野にも力を入れています。私は同じ医療法人の戸塚共立第1病院の脳神経内科で長く診療し、当院でも週数回の枠で脳神経内科の患者さんを診ています。中でもパーキンソン病は多く、クリニックの先生方からは確定診断と治療のために患者さんを紹介いただくことも増えました。しびれの原因究明に有用な筋電図検査も行っています。加えて、当院の脳神経外科と協力し、認知症の早期発見と進行抑制を目的に物忘れに特化した外来を設け、必要に応じて脳のMRI検査も行うなど適切な診断・治療を心がけています。

そのほかの診療科にはどんな強みがありますか?

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脳神経外科の医師は、頭骨とその内側にある硬膜との間に血腫ができる慢性硬膜下血腫に対し、細い管で血腫を除去する穿頭ドレナージ手術を得意としています。さらに今後は、治療できる認知症ともいわれる正常圧水頭症の手術、MRIを使った脳ドック、顔面けいれんや手足の拘縮に対するボツリヌストキシン製剤を用いた治療を実施する予定です。また、骨粗しょう症の罹患者が多い高齢の患者さんには整形外科も重要で、当院では手術骨折した大腿骨の手術、股関節の人工骨頭挿入術、膝関節の人工関節置換術などの手術も多く手がけています。眼科では一般的な診療に加え、白内障になった水晶体を人工の眼内レンズと置き換える治療にも力を入れています。24時間対応可能な救急医療も当院が重視する分野です。近隣にある三次救急の病院の負担が過剰にならないよう、当院で診られる患者さんは積極的に受け入れたいと考えています。

こちらで行っているリハビリテーションについて伺います。

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回復期リハビリテーション病棟は所定の治療を受けた方を受け入れ、脳神経外科の医師とも連携しながら、日常生活動作能力の回復・向上をめざしたリハビリテーションを行います。退院前にはスタッフが患者さんのご自宅に伺い、ご家族と住居環境をどう整えるかを相談するなど熱心に取り組んでいますね。病棟は当院4階で眼下に浦賀港や東京湾が広がる海側なので、患者さんの気持ちも安らぐと思います。地域包括ケア病床では、入院中の身体機能の低下に対してリハビリテーションを行ったり、パーキンソン病の患者さんの筋力が衰えた場合に数週間限定で入院したりと、柔軟に対応できるのが強みです。当院はケアミックス病院なので急性期の治療からリハビリテーションまで一貫して行え、担当する医師やスタッフも継続して担当することが多いため、患者さんは安心して治療を続けられるでしょう。退院後は当院の訪問診療を利用することも可能です。

病院の運営方針やこれからの展望などをお聞かせください。

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私は院長就任以来、「こんなことをやってほしい」「ここに問題がある」といった現場の声をしっかり聞くよう心がけてきました。必要なことは「ではやってみて」とGOサインを出し、その後の責任は取るというのが私の運営方針です。体制が変わって約10年がたちますが、今でも現状維持の考え方が見られるので、ぜひ当院の医療を積極的に広げていく発想で仕事に取り組んでほしいと思います。また、今後の展望としては独居の高齢者が多い地域特性を踏まえ、救急医療のほか必要な医療・介護を地域全体で提供して、ご自宅や施設で安心して暮らせる体制をつくっていきたいですね。地域の皆さんに向けた広報誌や公開講座などで当院からの情報発信力を高め、横須賀市による地域ケアと在宅療養の連携会議では市東部連携拠点的な役割も担い、浦賀地区全体の地域医療を向上させるよう取り組みたいと考えています。

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松下 ゆり 院長

1996年奈良県立医科大学卒業後、横浜市立大学附属病院での初期研修を経て同大学神経内科学教室に入局。同大学附属病院、横浜労災病院、藤沢市民病院などで経験を積む。2009年に戸塚共立第1病院に入職し、脳神経内科を専門に診療するほか、内科全般も担当。2023年8月から同じ医療法人の「よこすか浦賀病院」に異動し現職。日本神経学会神経内科専門医、日本内科学会総合内科専門医。

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