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医療法人尽誠会 山近記念総合病院

(神奈川県 小田原市)

杉田 輝地 理事長

最終更新日:2023/04/17

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小田原市東部地域を包括的に支える基幹病院

小田原市東部。富士山を背にして、相模湾を望む絶好のロケーションにある「山近記念総合病院」。杉田輝地理事長は、義父が前理事長であったことから同院に入職し、診療に携わるとともに病院運営を担ってきたという。もともと胆道疾患を専門としてきたことから、早くから腹腔鏡手術に取り組み、その経験を生かして他の領域でも内視鏡手術やカテーテル治療など低侵襲治療を積極的に導入してきた。また、地域のニーズに応えて診療科を拡充し、患者が気軽に通院しやすいように外来部門を担う形でクリニックを併設。介護老人保健施設や訪問看護ステーションを立ち上げ、急性期医療から、高齢者の介護医療までの包括医療を展開するなど、地域を支える医療グループへと成長させてきた。「地域に根差して、地域の皆さんに一番役に立つ病院でありたい」と語る杉田理事長に、同病院の診療の特徴や展望を聞いた。(取材日2022年11月2日)

まず、こちらの病院の成り立ちを教えてください。

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小田原市は中央を流れる酒匂川によって東西に分かれており、城下町として早くから開けた川西(せんせい)地区に比べて、川東(せんとう)地区は医療機関も少ない地域です。当院はその川東地区の急性期医療を担う基幹病院の役割を果たしています。前身は1956年に開設された有床診療所で、地域の要望に応えて診療科を拡充して1996年に「山近記念総合病院」となりました。患者さんは小田原市や、二宮・大磯・箱根・湯河原などの方が中心です。「広く市民に対して科学的、かつ適正な医療を行うこと」を基本理念として、小規模病院ながら、検査件数や手術件数は極めて多くなっています。また、地域の高齢化や住民の皆さんのニーズに応えて、「山近記念クリニック」、介護老人保健施設、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所を順次開設し、急性期医療から介護医療までの包括的な医療を展開しています。

腹腔鏡手術やカテーテル治療など低侵襲治療が特徴と聞きました。

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私は当院に入職以来、外科・胃腸科診療に加えて、病院運営にも関わり、医療設備の充実や高度医療の導入を進めてきました。大学病院時代の専門は胆道疾患で、「胆道結石を取るための開腹手術は、患者さんの負担が大きい」と感じていたことから、体外衝撃波結石破砕装置による治療や腹腔鏡手術といった低侵襲治療を手がけるようになりました。その経験を生かし、他の領域でも、腹腔鏡手術や内視鏡手術、カテーテル治療といった患者さんの負担の少ない治療手段を積極的に導入してきたのです。こうした経緯から外科・胃腸科は、当院の代表的な診療分野となっており、腹部症状全般の診療を行うほか、乳腺疾患、甲状腺外科、肺外科、血管外科などの治療も手がけています。ちなみに、体外衝撃波結石破砕装置による治療は胆道結石にはあまり適応がなかったのですが、尿道結石の治療には有用であることから、現在は泌尿器科で積極的に活用しています。

診療面では、そのほかにはどのような特徴がありますか。

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地域に根差した病院として、どの診療科も、幅広い世代のさまざまな症状に対応し、必要に応じて適切な医療につなげるように高度医療機関との連携体制を整えています。またニーズの高い分野については専門的な診療も行っています。例えば、乳腺外科は30年以上前から乳がん検診の普及に努め、治療では早くから乳房温存手術を手がけてきたのが特徴です。乳房切除術には同時乳房再建手術も行っております。循環器内科ではカテーテル治療を積極的に行い、眼科では白内障手術に日帰り・入院両方で対応できるのが特徴です。脳神経外科では脳梗塞やくも膜下出血、脳内出血の救急医療にも対応しています。そして、整形外科は人工膝・股関節手術、骨折・脱臼などの外傷、骨粗しょう症や変形性脊椎症など高齢者に多い疾患の治療を多く手がけているのが特徴です。

地域での連携や今後の展望について聞かせてください。

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この地域も高齢化は進んでいますが、年齢に比して若い印象の方が多いですね。80代で手術を受ける方や、90代でもご自分で歩いて通院される方が少なくありません。そうした方々の健康をずっと支えていくのも私たちの重要な役割だと考え、人間ドックや脳ドック、各種検診などの予防医学にも注力し、また介護老人保健施設や訪問看護ステーション、地域の医療福祉関係者の皆さんと連携しながら、急性期医療から介護まで切れ目なく提供することをめざしています。医療の進展により入院期間も短期化していますので、急性期病床の一部を地域包括ケア病床に転換することも計画しています。地域の開業医や介護職の皆さんとの連携をさらに充実していきたいですね。病院としては、マンパワーの充実や職員の育成が最も大きな課題です。職員一人ひとりが自主的に取り組むボトムアップの組織をめざしたいと考えて、院長先生とともに苦心しているところです。

最後に、地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

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当院は開設以来、地域とともに歩み地域の信頼を得て、現在の発展へとつながってきました。その信頼と医療の質をこれからも維持していくことが私たちの役目です。新型コロナウイルス感染症の流行もあり、医療を取り巻く状況は厳しく、特に当院のような規模の病院運営には困難もありますが、当院に課せられた地域医療を担う役割を意識しつつ、地域の皆さんの健康増進と福祉に貢献していきたいと考えています。当院にとっては、地域に求められる救急医療を維持していくことが最も重要な使命です。マンパワーが不足する中で二次救急体制を維持するのは容易なことではありませんが、三次救急病院との連携などによって適切に対応していきたいと考えています。そして、健康を守り健康寿命を延ばすために、検診や予防の啓発、生活習慣病管理などにもしっかり取り組んでいきたいと思います。地域に根差して、地域の皆さんに一番役に立つ病院でありたいと願っています。

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杉田 輝地 理事長

1968年慶應義塾大学医学部卒業後、同大学外科に入局。消化器外科、胆道グループで研鑽を積む。1975年に東海大学医学部に派遣され、外科診療の充実に注力。1985年、義父が理事長である山近病院に外科部長として入職。2001年より現職。胆道疾患が専門であることから、胆石治療として早くから腹腔鏡手術に取り組み、他の領域においても患者の負担の少ない低侵襲な治療の導入に力を入れてきた。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/男性:4万4000円、女性:5万5000円
※人間ドックとあわせて実施する場合の脳ドック/上記+3万3000円

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