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医療法人社団時正会 佐々総合病院

(東京都 西東京市)

鈴木 隆文 院長

最終更新日:2022/03/16

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時代と地域の要請に応えて成長を続ける病院

田無駅から徒歩3分。都心からのアクセスも良好な「佐々総合病院」は、2021年に設立113年となる歴史ある病院。当初は診療所としてスタートし、1961年に分院として産院を設立。1973年に両院を併合し、現在は病床数183床、内科、外科、脳神経外科、産婦人科、整形外科、泌尿器科、小児科など多彩な診療科を有する地域の中核病院として、地域医療に貢献している。2017年に7代目院長に就任した鈴木隆文先生は、東京女子医科大学消化器病センターをはじめ、大学病院や中核病院での診療経験を持つ消化器外科の専門家。現在も院長職のほか、腹腔鏡下手術を執刀するなど臨床の現場に立ち続けている。「長く地域に根差してきた病院としての温かさ、親しみやすさを大切にしながら、専門性の高い医療も提供し、時代と地域に求められる病院となっていきたい」と語る鈴木院長に話を聞いた。(取材日2021年8月26日)

長くこの地の医療を支えてきた病院とのことですね。

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そうですね。当院は1908年に「佐々医院」として開設され、2021年で113年を迎えるという長い歴史を持つ病院です。1944年に20床を有する「佐々病院」となり、1961年には分院として「佐々産院」を立ち上げました。地域の分娩を多数受け入れており、知人同士で当院に関する話に花が咲くほどだと聞いています。その後、1973年に産院を併合、1989年に多数の診療科を有する病院となり、現在は病床数183床の急性期病院として、西東京市をはじめとして小平市、東村山市など北多摩北部エリアの地域医療を担っています。私は大学病院や中核病院で外科医師として研鑽を積み、2014年に当院に入職、2017年から院長を務めています。実家が近く、家族がお世話になったこともあります。そんな縁のある当院で働く機会を得て、質の高い医療の提供を通して愛着ある地域に貢献したいと院長として努めてきました。

具体的には、どのような役割を担っている病院なのでしょうか。

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隣の小平市には公立昭和病院がありますが、西東京市には公立の病院がないため、民間病院ですが1世紀以上にわたって地域に根差した医療を行ってきた当院は、地域にとっては公立病院のような存在なのではないでしょうか。また当院は1997年に東京都災害拠点病院に指定され、傷病者の受け入れはもちろん、自家発電装置や断水時に水源を確保する地下水活用システムの導入、地域ぐるみの災害訓練の実施など、災害時に地域の受け皿となる体制を整えています。さらに当院は開設から一貫して急性期医療を担っており、1980年からは東京都指定二次救急医療機関として、東京ルール、つまり「断らない救急」にも賛同しています。2020年には西東京市ならびに北多摩北部地域の救急医療を担うべく、これまでの救急科を引き継ぐ形で救急・災害部を発足させました。

多彩な診療科がありますが、特に注力されている分野は?

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急性期病院とは手術をたくさんする病院、というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、当院では、急な発熱や腹痛といった比較的軽い症状であっても断らずに受け入れるようにしています。また総合診療部門では、救急対応にあたるとともに、発熱や食欲不振・下痢・嘔吐などの消化器症状、全身倦怠といった内科的な症状で受診した患者さんも診察し、適切な診療科や専門の医師に橋渡しします。こういった症状で大学病院などの大規模病院を受診するのは難しくても、当院のような中規模病院であれば気軽に受診していただけると思います。その一方で、急性期医療を担っていく病院として、専門性の高い治療を提供していく必要があります。外科では腹腔鏡下手術を多く手がけるなど診療の幅を広げていますし、脳神経外科も脳卒中治療の実績を積み重ね、医療のレベルアップを図っています。

産婦人科や整形外科も充実しているそうですね。

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過去に産院を運営していたこともあり産科へのニーズが高いため、日本産科婦人科学会産婦人科専門医をはじめ、経験豊富な医師や看護師が在籍しているほか、助産師の相談窓口を開設して妊婦さんをサポートしています。また、婦人科は内視鏡手術を専門とする医師が部長を務めており、侵襲の少ない腹腔鏡下手術を行っています。整形外科に関しては、一般の診療のほか脊椎専門、股関節専門の診療窓口を開設しており、専門的で高度な治療を追求しています。特に股関節疾患では、重篤な大腿骨頭壊死症に対し自分の関節を温存するための「骨切り術」を数多く実施しています。これは難易度の高い手術で、国内外から先生方が手術見学に来られることもあります。リハビリテーションにも注力し、患者さんの運動機能を高めることを図り、早期の社会復帰を支援しているのも特徴です。また放射線診断科も開設してMRI更新工事も完了し、先進の画像診断が可能となっています。

最後に、今後の展望を聞かせてください。

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20床増床を計画しており、順次病院施設の建て替えを進めています。手術室も拡充するなど医療環境も向上する予定です。また、このエリアにはかつて当院に勤務した先生が開業されたクリニックが多く、病診連携もしやすい環境です。その特性を生かし在宅医療も充実させていきたいと考えています。加えて、検診や人間ドックなど予防医療にも注力していきたいですね。当院は、新型コロナウイルス感染症流行の中で他の医療機関が対応できなくなった急性期治療を担い地域医療を支えてきました。これからも、時代や地域に求められる医療を実現していくには優秀な人材が必要です。医師や看護師、リハビリ専門職、事務職員ら全スタッフが専門性を発揮し、生き生きと働ける環境を整えることは、院長である私の使命と考え、人材育成や組織改革に取り組んでいます。患者さんはもちろん職員からも選ばれる病院となり、地域のニーズに応えられる実力を培っていきたいですね。

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鈴木 隆文 院長

1985年昭和大学卒業。東京女子医科大学消化器病センターで外科医師としてスタートし、大学病院や中核病院で研鑽を積む。東戸塚記念病院長を経て、2014年に佐々総合病院に副院長兼外科部長として入職。2017年から現職。専門は消化器外科全般で、特に腹腔鏡下手術を得意とする。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。

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