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医療法人社団恵仁会 府中恵仁会病院

(東京都 府中市)

立澤 孝幸 院長

最終更新日:2020/11/25

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安全性を重視し患者が満足する医療をめざす

1955年の開設以来、地域の中核病院として近隣住民の健康を支えてきた「府中恵仁会病院」。一般病棟151床(ハイケアユニット5床)、地域包括ケア病棟34床、回復期リハビリテーション病棟32床のケアミックス型病院で、地域医療支援病院として、地域診療所とスムーズに連携をしながら、地域に密着した医療を行っている。関連施設には、366リハビリテーション病院、調布Keijinkaiクリニックのほか、なごみ訪問看護ステーションやなごみ居宅介護支援所などを有し、急性期から回復期そして自宅に帰ってからの健やかな生活をトータルでサポート。2018年4月に立澤孝幸先生が院長に就任し、これまで以上に医療安全に取り組むことで、患者が安心して医療を受けることのできる環境の提供をめざす。そこで、立澤院長に、病院の強みや安全への取り組み、災害医療についてなど話を聞いた。
(取材日2018年12月7日)

この病院の強みや力を入れている分野を教えてください。

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当院は北多摩南部医療圏の南端に位置し、同医療圏以外にも周辺13市から年間5000台の救急搬送を受け入れています。また、地元の先生方と定期的な症例検討会を行うことで、現時点で患者さん紹介率は79.4%、逆紹介率は96.3%の水準となっています。(平成29年度地域医療支援病院業務報告より)また、専門的な診療をチーム医療で行うハートセンター、脳卒中センター、消化器センターを設置。循環器内科は急性冠症候群に対し、迅速な救急対応を行うために組織された東京都CCUネットワークに加盟して経皮的冠動脈形成術(PCI)を実施、脳卒中については脳神経外科と神経内科が協力して治療を行っています。消化器センターでは、腹腔鏡下手術や肝・胆・膵の内視鏡手術を積極的に行うほか、悪性疾患の緩和ケアを身体的のみならず精神的な痛みのケアと考え、がんと診断された時点から患者さんに寄り添って行えるように心がけております。

院長に就任してから、新たに力を入れていることはありますか?

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医療安全の推進についてはさらにシステムが充実するように進めています。安全な医療を志すことで患者さんの満足度が上がってくると、職員のやりがいも上がってきます。その両方がうまく回って行くように病院を運営していかなくてはならないと思っています。地域住民や地域のクリニックに選んでいただける病院をめざして、安全性が高くレベルの高い医療を提供していくことを第一の責務として実現していけるよう、スタッフ一同取り組んでいます。

災害時に備えた取り組みや計画について教えてください。

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この地域は近くに断層が走り多摩川が流れているので、震災のみならず水害の可能性もあります。当院は災害拠点連携病院に指定されており、病院BCPに加えて、何かが起きてから慌てるのではなく、各部門でアクションカードを作成して、いざとなればすぐ行動が取れるような仕組み作りを進めています。周辺には多摩総合医療センターや国立病院機構災害医療センターもあり、災害への意識が高い地域ですので、これらの医療機関との合同訓練に参加しております。また、オリンピックもありますので化学・生物・放射性物質・核・爆発物などCBRNE(シーバーン)災害へも、地域の医療機関と協力し対策を考えていかなければなりません。当院で所有する2台の救急車を利用した、災害医療支援ができればと思います。私の母は子どもの頃に東京大空襲を経験しており、災害に対する特別な思いが私の中にはありますね。

医師として先生が大切にしていることは何ですか?

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病気の重い軽いに関係なく、患者さんの病気が癒え、安心して満足して帰っていただくのが一番です。患者さんが医師の前で、自分の本当の思いを伝えるのはとても難しいことだと思います。いざ医師の前に座ると思っていることのほんの一部分しか言葉では表せていないと思いますので、患者さんの心の奥にある大きな不安や想いを推測するというか、そこを思いやり、その上で話をお聞きして、相手が期待している知りたいことをきちんと説明できるように心がけています。一方的なこちらの考えを押し付けることなく診療していくことが大切ですね。病院長としても、そういったことを常に職員に伝えていきたいです。職員であっても患者さんであってもお話をするときは、うまく伝えることができているかを考えて話をするようにしています。

今後の病院の取り組みなど将来の展望をお話ください。

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当院では褥瘡回診や、感染制御チーム、栄養サポートチーム、そして医療安全チームなど、チームでの定期回診を行っているほか、クリニカルパスの導入を推進し、各スタッフがそれぞれの専門分野で力を発揮できる体制をめざしています。また、日本は先進国で唯一、悪性新生物で亡くなる人が増えている国といわれています。そこで早期発見・早期治療はもちろんですが、がんになった人の心をケアできる体制づくりにも努めていきたいと考えています。ここまでお話したことをしっかりと確実なものにしていくことはもちろん、医師や看護師その他各専門職がプロの集団として、自分たちのキャリアアップをどんどん進め、現場が新しいアイデアを出し行動してくれることが一番望ましいことです。そういう意識が上がっていくような病院でありたいですね。

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立澤 孝幸 院長

1980年日本医科大学卒業。医学博士。東京労災病院脳神経外科部長、関東労災病院脳神経外科部長を経て、2018年4月より現職。江戸時代から続く商家に生まれ、人の役に立つ人間になりたいと医師になる。一番複雑な臓器である脳に興味を持ち、学生時代、頭部外傷で友人を亡くした経験などから脳神経外科を専門にする。日本脳神経外科学会認定の脳神経外科専門医。

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