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東海大学医学部付属八王子病院

退院後の生活まで見据えた、安心・安全に配慮し専門医療を提供、30診療科を有する総合力も強み

高度専門医療と幅広い診療が両立
地域医療を支える温かな病院

小林 義典病院長

小林 義典病院長

1981年日本医科大学卒後、第一内科学講座入局。2009年に東海大学医学部の循環器内科教授に就任すると同時に、東海大学医学部付属八王子病院の循環器部門長に就任。2012年に同院の副院長となり、2018年に病院長に就任。心温まる医療の提供に尽力する。日本循環器学会循環器専門医の資格を有し、不整脈治療など多くの専門分野を持つ。

平成30年に東京都地域医療支援病院として承認を受けた『東海大学医学部付属八王子病院』。地域医療を支える中核病院としてクリニックや他施設との連携に力を入れ、積極的に医療ネットワークづくりに取り組んでいる。患者支援センターを中心に、紹介患者の受け入れ、入院、治療、退院支援までを円滑にサポート。高度急性期医療と専門医療を担い、豊富な症例数に裏打ちされた高い技術力で期待に応えている。
病院長の小林義典先生が大切にするのは、病院の基本方針でもある「ヒューマニティーあふれる医療」。患者や家族が納得できる医療の提供をめざしている。30の診療科がそれぞれ専門医療を追求し、集学的ながん治療や低侵襲手術、血管内治療といった分野で強みを発揮。急性期治療を終えた直後から、退院後の生活の質を考えたリハビリテーションを導入するなど、患者目線の手厚いケアにも特徴がある。

循環器部門

循環器疾患のエキスパートが集結
豊富な選択肢からベストな治療を提供

虚血性心疾患、心臓弁膜症、大動脈瘤、不整脈、下肢動脈疾患などに対する幅広い心臓・血管治療を提供する循環器部門。体への負担が少ないカテーテル治療に加えて、術後すぐに開始する心臓リハビリテーションによって、機能回復だけでなく再発予防にも取り組んでいる。

森田 典成先生

循環器内科医長
森田 典成先生
1996年日本医科大学卒業。同大学大学院で不整脈治療を専攻し、医学博士号を取得。米国UCLAへの留学を経て2009年から現職。日本循環器学会循環器専門医。診療では患者とのコミュニケーションを大切にしている。

山口 雅臣先生

心臓血管外科医長
山口 雅臣先生
1992年東海大学卒業。大学病院で研鑽を積み、2007年同大学講師。2011年2月より現職。専門は冠動脈バイパス術、弁膜症手術、大血管手術ほか。日本外科学会外科専門医。

 

心臓血管外科は冠動脈バイパスや弁膜症手術、ステントグラフト内挿術を含む大動脈瘤手術、末梢血管手術と幅広い診療を行う。特に心臓疾患では80歳以上の高齢者にも積極的に手術を行っている。山口雅臣先生は「手術によって心臓機能が回復すれば、手術前より元気に過ごせるようになり、高齢であっても健康寿命を延ばせるため、手術を行うメリットは大きい」と話す。患者一人ひとりの病気の状態や手術方法、合併症発生率、術後のリスクなどを詳細に分析し、循環器内科・麻酔科の医師、看護師、臨床工学技士、リハビリ技師を含めた多職種のチームで情報を共有することで、安全でベストな治療に尽力している。地域の医療機関からの紹介患者も多く、治療を終えた後は逆紹介で経過観察を依頼するなど、緊密な連携が実現している。
循環器内科では、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患に対する低侵襲治療として、手首の細い動脈からカテーテルを挿入するPCI(経皮的冠動脈形成術)を実施しているほか、不整脈治療に強みがある。一般的に再発リスクを伴うとされる不整脈のアブレーション治療だが、同科では静脈隔離術と同時に自律神経焼灼を行うことで、心房細動の1年後の未再発率を可能な限り高めている。「再発を防ぐために細かいところまで丁寧な治療をモットーにしています」と森田典成先生。さらに医師の高い技術力に加えて、在宅復帰に向けて患者の回復をサポートするのが心臓リハビリテーションだという。心臓機能を回復させるだけでなく心不全の再発を防ぐ目的ですべての患者に対して行い、入院中から退院後まで包括的にケアしているのが特長だ。

低侵襲PCI(経皮的冠動脈形成術)

高い技術力で
高水準の治療を低侵襲で提供

PCIは、心臓の血管が狭くなり血流が悪くなって起こる狭心症や、完全に詰まってしまうことで起こる心筋梗塞に対して行う低侵襲治療。カテーテルを通して風船で血管を広げ、ステントと呼ばれる金属チューブを挿入することで血流を再開させる。「当院はPCIを専門とする医師4人が常勤し、精度の高い治療を実践しています」と吉町文暢先生は話す。高い技術力を治療に生かし、特に複雑病変治療では、指導を求め医師たちが国内外から訪れるという。

同院の医師が開発した極細カテーテルを使った治療では海外からの患者も多いという

同院の医師が開発した極細カテーテルを使った治療では海外からの患者も多いという

脳卒中・神経部門

徹底的なチーム連携で時間を短縮
迅速な急性期脳卒中治療が実現

南多摩地域の脳神経医療の中核を担う同院では、脳卒中に迅速に対応し、t-PA治療や血管内治療を提供している。脳血管撮影装置やナビゲーションシステムなどの設備も充実。医療圏内で少数の東京都難病医療協力病院として、パーキンソン病をはじめとする難病治療にも力を注ぐ。

野川 茂先生

神経内科教授・副院長
野川 茂先生
1986年慶應応義塾大学卒業。1995年に米国ミネソタ大学神経内科に留学、東京歯科大学市川総合病院の神経内科学教授を経て、2014年から現職。専門は脳血管障害、パーキンソン病。日本神経学会神経内科専門医。

小田 真理先生

脳神経外科医長
小田 真理先生
1987年東海大学卒業。仏国Rothschild Foundation Hospitalで動脈瘤治療を学び、東海大学医学部付属病院を経て2007年から現職。専門は血管障害治療。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医。

 

同院がカバーする南多摩医療圏では、脳卒中での死亡率が約30%減少しているが、その結果には同院の脳卒中・神経部門が提供する24時間365日の充実した急性期脳卒中診療体制が貢献している。脳神経外科では、脳血管障害、良性・悪性の脳腫瘍、機能的脳神経外科疾患(三叉神経痛、顔面痙攣)を中心に外科的治療を行ってきたが、最近は外来でのMRIなどの画像診断の進歩で、くも膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤や、脳梗塞の原因となる頸部内頸動脈狭窄症が見つかるケースが増えている。脳動脈瘤の治療には、開頭クリッピング術と脳血管内手術による塞栓術があり、頸部内頸動脈狭窄症には、切開を加える頸動脈内膜剝離術と脳血管内手術による経皮的血管形成術(ステント挿入術)がある。同院ではそれぞれのメリット・デメリットを充分理解し、両方の手術ができる医師が手術方法を選択することにより、患者にとって適切な治療を提供している。
特に脳血管内治療の分野に強みがあり、一刻も早く詰まった血管の血流を再開させることが必要な心原性脳梗塞の治療で力を発揮。脳神経外科・神経内科合同チームが連携を取り、迅速に脳血管内手術による血栓回収治療を行っている。
脳卒中診断に関しては全症例でMRI撮影を行い、その日のうちの診断が可能。神経内科の野川茂先生は「手足の片側のまひやしびれ、ろれつが回らない、視覚の異常、ふらつき、激しい頭痛などの症状があれば、すぐに救急に連絡をしてほしい」と注意を呼びかける。また、頭痛の診断・治療にも力を入れており、専門の医師である下田雅美先生が開設する外来には多くの患者が訪れている。

血管内治療

体への負担が少ない
脳動脈瘤のカテーテル治療

脳血管内手術とは、カテーテルを足のつけ根の太い血管から頸部や頭蓋内まで挿入し治療する手術。適応疾患は、脳動脈瘤、脳動静脈奇形、硬膜動静脈奇形、頸部内頸動脈狭窄症等。これに新しい血管内治療として「血栓回収療法」が登場し、治療選択肢が広がったという。脳動脈瘤塞栓術に関しては、開頭術と比べると再発のリスクがあるが、同院では、再発による再塞栓率が極めて低く、全国トップクラスの成績を誇っているという。

小田先生が開発に携わったデバイスは、血管に絡むような構造で末梢の血栓まで取ることが可能

小田先生が開発に携わったデバイスは、血管に絡むような構造で末梢の血栓まで取ることが可能

消化器部門

幅広い領域かつ専門的な医療で
あらゆる消化器疾患に対応

消化器のすべての領域においてそれぞれ専門とする医師が在籍し、あらゆる消化器疾患に幅広く対応する消化器部門。内視鏡や腹腔鏡を使った、傷口が小さく痛みの少ない低侵襲治療で、患者の早期の社会復帰をサポートする。大学病院として臨床試験にも積極的に参加している。

小嶋 清一郎先生

消化器内科医長
小嶋 清一郎先生
1997年東海大学卒業。同大学大学院で医学博士号を取得。2010年から現職。肝臓疾患の治療を専門に、特にラジオ波焼灼療法、食道静脈瘤の内視鏡治療を得意としている。日本肝臓学会肝臓専門医。

山本 壮一郎先生

消化器外科医長
山本 壮一郎先生
1995年東海大学卒業。同大学の関連病院での勤務を経て、2017年から現職。消化器外科を専門に、特に食道疾患の治療を得意としている。食道がんの診断、内視鏡治療を多く手がける。日本消化器外科学会消化器外科専門医。

 

消化器部門では、食道・胃・大腸・肝臓・膵臓・胆道などすべての消化器疾患を診療し、各種ヘルニア、痔疾患といった一般外科領域の治療にも積極的に取り組んでいる。虫垂炎、腸閉塞、胆石、胆囊炎などの消化器疾患の救急症例にも対応する。診療科の垣根を越えた連携に強みがあり、消化器内科・外科、放射線科、病理診断科で毎週カンファレンスを開き、適切な治療法を提案。消化器外科の山本壮一郎先生は「択一的な治療ではなく、患者さん一人ひとりに合わせてどのような治療法がベストかを考え、方針を立てるようにしています」と話す。
同院では早い段階から低侵襲手術にも取り組み、鏡視下手術用の4Kモニターを導入。精緻かつ安全な手術をめざしている。胃がんや大腸がん、食道がんではESD(内視鏡的粘膜下層剝離術)を実施。開腹手術に比べると手術時間が長かったが、新たな手法によって2時間程度に短縮できるようになり、合併症のリスクも下がったという。内視鏡治療が困難な進行がんなどに対しては、低侵襲の腹腔鏡下手術や開腹手術で対応する。
肝臓がんの治療ではラジオ波焼灼療法にも力を入れている。局所に直接針を刺して、がんを焼き切る治療法で、早期のがんや手術で残ったがんを取り除くのに有用で、肝動脈化学塞栓療法(TACE)と組み合わることで治癒をめざす。「早期診断・早期治療のために地域の先生方との連携や、啓発活動にも力を入れていきたい」と消化器内科の小嶋清一郎先生。肥満が原因で肝硬変から肝臓がんに進行するナッシュ(非アルコール性脂肪肝炎)の予防のため、栄養指導にも取り組んでいる。

胆膵治療

胆膵分野で高い専門性を発揮
豊富な実績で難症例にも対応

胆膵領域に強みがあり、特に総胆管結石の治療では他病院からの紹介患者も多く受け入れ、豊富な症例数を誇る同院。地域のオピニオンリーダーとして存在感を示している。胆膵疾患を専門とする医師が在籍し、慢性膵炎や胆囊炎などの難症例にも対応できる。超音波内視鏡を使った針生検でこれまで検査が難しかった膵臓組織を採取し、腫瘍が悪性かどうかを判断。正確な診断で的確な治療につなげられるよう尽力するのも特徴だ。

超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)では、消化管内から針を刺して腫瘍細胞を採取する

超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)では、消化管内から針を刺して腫瘍細胞を採取する

産婦人科

村松 俊成先生

産婦人科医長
村松 俊成先生

1989年東海大学卒業。2000年に米国イェール大学に留学し、抗がん剤の抗腫瘍効果について研究。東海大学医学部付属病院を経て2012年から現職。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。日本婦人科腫瘍学会腫瘍専門医。

同科の診察では4Dエコーを導入。クリアな画質で、胎児の表情やしぐさを見ることができる

同科の診察では4Dエコーを導入。クリアな画質で、胎児の表情やしぐさを見ることができる

切れ目のないサポート体制で
安心できる周産期医療を追求

妊娠・分娩から出産後までを切れ目なくケアする産婦人科。きめ細かいサポート体制で地域の周産期医療の中心的な役割を果たすと同時に、婦人科腫瘍の治療にも力を入れている。子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、卵巣腫瘍など、増加傾向にある疾患の治療でも強みを発揮している。

地域の周産期医療を支える産婦人科。クリニックでは診療が難しいミドルリスク妊婦(34週以降、出生体重の推定が1800g以上)を引き受け、安全な分娩へとサポートする。「中リスクの妊婦さんの診断・治療など、地域のクリニックの先生方で困っていらっしゃる症例があればご相談ください」と村松俊成先生。助産師による外来を開設し、妊婦の不安に寄り添いながら、妊娠中から出産後までを切れ目なくケアする体制が整っている。
がん診療にも力を入れており、腫瘍マーカーによる検査で再発兆候があるかどうかを精密に診断。再発予防に取り組みながら、もし再発があった場合でも早期に見つけることですぐに次の治療へと進めるようにしている。良性の卵巣腫瘍や子宮筋腫では積極的に腹腔鏡下手術を導入し、患者への負担が少ない治療法を選択。「病気だけを診るのではなく患者さんを診て、安心して治療を受けてもらえるようにしています」と語る。

小児科

加藤 政彦先生

小児科医長
加藤 政彦先生

小児の気管支喘息や食物アレルギーなどのアレルギー疾患を専門として診療を行っている。患者の訴えをよく聞き、丁寧に診察することを日々心がけている。2019年より現職。日本小児科学会小児科専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医。

呼吸器疾患の検査に使用する気管支鏡。精度の高い検査をもとに精密な診断と適切な治療を行っている

呼吸器疾患の検査に使用する気管支鏡。精度の高い検査をもとに精密な診断と適切な治療を行っている

地域のニーズに応える専門医療と
幅広い疾患の治療で信頼獲得へ

肺炎、気管支炎、胃腸炎などの感染症やアレルギー疾患、皮膚疾患などあらゆる疾患に対応。特に、重症の感染症、腎臓疾患、神経疾患、喘息や食物アレルギーの診断・治療では高度な医療を提供し、急性疾患も23床の病棟で入院治療を受け入れる。平成31年2月には東京都アレルギー疾患医療専門病院(小児科)に指定された。

幅広い小児疾患に対応する小児科。特に力を入れるのが、感染症、アレルギー疾患、腎臓疾患、神経疾患に対する治療である。アレルギー疾患では、食物アレルギーの患者が増えており、命に関わる危険性もあることから、正確な診断が大切となる。実際に少量の食物を摂取して診断を行う食物経口負荷試験は、アレルギー症状が出るケースもあるため、十分な注意をして実施している。平成31年2月より東京都アレルギー疾患医療専門病院(小児科)に指定され、これまで以上に専門的な医療の提供をめざしている。腎臓疾患では、小児の腎生検が可能である数少ない施設として、ネフローゼ症候群などの診断も行っている。神経疾患では、てんかんや痙攣疾患をはじめとして、最近、増加傾向にある発達障害や適応障害の治療にも力を注いでいる。
「小さいお子さんとは直接会話ができないため、ご両親とのコミュニケーションが不可欠。心配事があれば、何でも遠慮なく相談してほしい」と加藤政彦先生。

がん治療 (放射線治療・外来治療)

安全・確実・快適な治療に努め
がん患者をトータルで支える

平成29年に東京都がん診療連携拠点病院に指定された同院では、手術、化学療法、放射線治療の3本柱とともに緩和ケアや地域連携のネットワークを充実させ、がん治療に対する総合的なサポートができる体制を整えている。進化に対応しながらベストな治療の提供をめざす。

山田 俊介先生

副院長/がん診療連携拠点病院委員長
山田 俊介先生
1983年東海大学卒業。虎の門病院で胸腔鏡下手術の研鑽を積み、2002年に東海大学医学部付属八王子病院で呼吸器外科の立ち上げに尽力。2009年に副院長に就任。日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医。

鈴木 育宏先生

オンコロジー部門長
鈴木 育宏先生
1990年東海大学卒業。同大学医学部付属病院、同大学医学部付属大磯病院での勤務後、2018年から現職。乳腺・内分泌外科を専門に、乳がんの手術、薬物療法で豊富な診療実績を誇る。日本乳癌学会乳腺専門医。

原田 堅先生

放射線治療科医長
原田 堅先生
2001年ウィスコンシン大学マディソン校卒業。2010年東海大学医学部卒業。国立がん研究センター中央病院、千葉大学大学院を経て2017年東海大学医学部付属病院放射線治療科勤務。2019年現職。

今や働きながらがん治療をしていく時代。同院では精度の高い治療と、多様なニーズに応えるきめ細かいケアで患者一人ひとりを支えている。放射線治療の分野では、がん病巣にピンポイントで当てることができる定位放射線療法や、IMRT(強度変調放射線治療)を導入。特にIMRTでは正常な臓器を避けて照射ができるため、前立腺がんや機能温存が重要な頭頸部のがんへの治療で強みを発揮している。「放射線治療では副作用を心配される方も多いので、納得いただけるまで丁寧な説明を心がけています」と放射線治療科の原田堅先生。照射ではミリ単位の正確さが求められるため、診療放射線技師や医学物理士と連携を取りながら確実で安心な治療を心がけて行っている。
がん薬物療法を専門とする医師が3人在籍している外来治療部門では、「安全・確実で快適な治療」をモットーに通院での化学療法に対応。同部門を率いる鈴木育宏先生は「患者さんの働く時間帯や生活習慣によって治療の在り方は変わってきます」と話し、それぞれの患者が置かれた状況を考慮しながら治療にあたっている。臨床試験への参加など、大学病院ならではの先端の治療を提供できるメリットもある。
さらに同院では、日々進化するがん治療に対応していくために、月1回、各診療科の専門領域に踏み込んだ勉強会を開催。新しい技術や治療法を共有することで、病院全体のレベルアップを図っている。地域連携を進める山田俊介副院長は「信頼される病院として今後も努力を続けながら、地域の中で完結する医療をめざしたいです」と強い決意をのぞかせた。

外来治療部門

安心で快適な化学療法のため
専門スタッフがサポート

がん患者に対して通院での化学療法を行う外来治療部門。安心して治療を受けられるように採血データをしっかり評価した上で、抗がん剤の量や投与スケジュールか最適かどうかを判断する。「この病院で受けるから安心だ、と思ってもらえるような体制づくりをしています」と鈴木先生。1ヵ月あたりの延べ患者数は450~500人で、常時看護師が5~6人体制できめ細かくコミュニケーションを取りながらケアする。

リクライニングシート13台、ベッド3台が並ぶ。外の景色を見ながらリラックスして過ごせる空間

リクライニングシート13台、ベッド3台が並ぶ。外の景色を見ながらリラックスして過ごせる空間

先進治療

専門領域で進化する医療
新たな技術や治療法への取り組み

先進的な医療への取り組みにも力を入れている同院。ここでは眼科での白内障に対する多焦点眼内レンズ治療、放射線科でのIVR(画像下治療)、整形外科での骨粗しょう症性脊椎圧迫骨折に対するBKP(経皮的椎体形成術)と、それぞれの分野をリードする3つの先進治療を紹介する。

長谷部 光泉先生

放射線科医長
長谷部 光泉先生
1994年慶應義塾大学卒業。米国ハーバード大学で血管内治療を学び、帰国後、慶應義塾大学で医学博士号、工学博士号を取得。2012年から現職。ステントの開発にも携わっている。日本医学放射線学会放射線科専門医。

木村 至先生

眼科医長
木村 至先生
1995年慶應義塾大学卒業。2009年順天堂大学医学部附属浦安病院眼科の准教授、2015年埼玉医科大学病院眼科の准教授就任を経て2018年から現職。専門は緑内障、白内障。日本眼科学会眼科専門医。

山本 至宏先生

整形外科医長
山本 至宏先生
1998年東海大学卒業。同大学医学部付属病院での勤務を経て2015年から現職。専門は脊椎・脊髄外科、骨粗しょう症性椎体骨折に対する外科的手術。BKP治療で多数の実績を持つ。日本整形外科学会整形外科専門医。

遠近両方にピントを合わせられる
多焦点眼内レンズでの白内障治療

木村至先生率いる眼科では、先進医療として白内障に対する多焦点眼内レンズ治療(30万円)を扱っている。従来の手術で使われているのは単焦点眼内レンズで、一カ所にピントを合わせるため、近くを見えるようにするレンズでは遠くがぼやけ、遠くを見るためのレンズでは近くがぼやけるといったデメリットが。その問題を解決したのが多焦点眼内レンズで、遠近にピントを合わせて見ることができるそうだ。すでに乱視にも対応できる多焦点眼内レンズも登場しているという。大学病院として眼科全般の疾患を診療しているため、多焦点眼内レンズの適応をしっかりと診断しながら、最良の治療法の選択を心がけている。

より低侵襲な治療をめざして
血管内治療のデバイス開発に尽力

低侵襲治療として血管内にカテーテルを挿入して治療をするIVR(画像下治療)に注力する同院。肝臓がんの治療ではわずか1㎜のチューブを足のつけ根から入れて、がんの病変にピンポイントで薬剤を送る肝動脈化学塞栓療法(TACE)は、副作用が少なく治療効果が高いとされる。足の血管が詰まる下肢閉塞性動脈硬化症の治療では、カテーテルでステントを入れる血管拡張術で血液の流れを開通させる治療を行う。
また、肺から出血する喀血でもIVRでの治療を提供。これまで止血剤の投与しかできなかったが、血管内にコイルを入れて止血する方法を開発。1年経過時点での未再発率は非常に高いという。全国でもできる施設が限られているため、同院では難症例にも対応している。

骨粗しょう症性脊椎圧迫骨折に対する
低侵襲手術で早期治療が可能に

骨粗しょう症によって引き起こされる脊椎圧迫骨折に対する低侵襲治療として、同院ではBKP(経皮的椎体形成術)に取り組んでいる。BKPは背中から椎体へ細い棒状の器具を挿入し、バルーンを膨らませて骨を正常な状態に近づけた上で、形成されたスペースに専用の骨セメントを注入して修復する治療法だ。わずか5㎜程度の切開で出血も少なく、手術時間は30分。同院では2週間程度の保存療法の後、2泊3日の入院で手術を行っている。「早めに治療に取り組むことで再骨折のリスクを減らすことができます」と山本至宏先生。即効性が期待でき、退院時には歩いて自宅に帰ることも可能だ。まれに金属を用いた手術への移行が必要な場合もあるため、同院では脊椎治療を専門とする医師が対応する。

救急診療

飯塚 進一先生

救急科医長
飯塚 進一先生

2000年東海大学卒業。同大学医学部付属病院を経てSUBARU健康保険組合太田記念病院に勤務、救命救急センターの立ち上げを担う。2019年4月より現職。日本救急医学会救急科専門医、日本外科学会外科専門医。

幅広い症例に対応できる強みで
地域に開かれた救急医療をめざす

多摩医療圏の救急医療の中核を担う同院では、二次救急医療機関として循環器疾患、脳卒中、消化器疾患、外傷などの救急症例に対応する。8時半~16時半まですべての救急搬送患者に対し救命救急を専門とする医師が初期診療を行い、より専門的な治療が必要と判断されれば各診療科へとつなぐ体制で、夜間・休日は各診療科の医師が担当。救急搬送で多い症例は、高齢者の肺炎や発熱といった内科疾患や消化管出血、腸炎、心不全、骨折などで、重症例も含め幅広い疾患に対応できるのが強み。東京都CCUネットワーク加盟施設や東京都脳卒中急性期医療機関として地域で果たす役割は大きい。救急科を率いる飯塚進一先生が大切にするのは「優しい医療」。
「患者さんだけでなくご家族もケアしていきたいです」
今後も地域ニーズに応える救急医療を展開していく。

人間ドック

健康な食生活提案のため、最上階にある専用食堂では季節ごとのヘルシーメニュー(約600kcalで30品目以上の食材を使用)を提供

健康な食生活提案のため、最上階にある専用食堂では季節ごとのヘルシーメニュー(約600kcalで30品目以上の食材を使用)を提供

八王子市に数少ない人間ドック専門施設
きめ細かいサポート体制で健康を支える

健康状態を確認する「健診」と病気を見つける「検診」とその後の指導を含めたトータルヘルスケアを行う、人間ドック専門施設。糖尿病予防のためにインスリン抵抗性検査を全員にし、男性には前立腺PSA検査、女性には乳房エコー検査を必ず実施している。「検査を受けて終わりではなく、異常の有無にかかわらず当日医師から結果を説明するほか、看護師や保健師による生活習慣のアドバイスも全受診者に行っているのが特徴です」と施設長の高橋英孝先生は話す。同院の外来へのスムーズな移行だけでなく、地域の医療機関への紹介も行っている。

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