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医療法人社団崎陽会 日の出ケ丘病院

(東京都 西多摩郡日の出町)

坂井 典子 理事長

最終更新日:2020/11/25

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ケアミックス病院だからできる地域医療を

緑の多い東京都西多摩郡日の出町、小高い場所にある「日の出ヶ丘病院」は、1967年の開業以来、この地で50年以上にわたり地域医療に携わっている。祖母の時代から3代目にあたるという坂井典子理事長は、就任以降、さまざまな院内の改革に取り組み、職員の働きやすさやモチベーションの向上に力を注いでいる。「職員が働きやすいということは、そのまま患者さまへの対応にもつながります」と話す坂井理事長。医療とは違う視点での取り組みが、施設全体の若返りや地域との連携につながっているという。また、早くからホスピスを開設した医療機関としても知られ、多くの緩和ケアを行う医療機関の見本にもなっている。バイタリティあふれる坂井理事長に、病院の歴史やめざしている医療について話を聞いた。(取材日2018年6月5日)

病院は初代理事長である、お祖母さまが開院されたそうですね。

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当時長崎に住んで商売をしていた祖母ですが、人の役立つことをしたいと言ってつくった病院で、医師だった息子を通じて病院をつくる計画を得たと聞いています。当時は長崎から東京に出てくるなんて、外国に行くようなものですから、大変だったと思います。ものすごいバイタリティですよね。私は小さい頃、よくここに出入りしていたのですが、祖母は、孤児だったことや尋常小学校しか出ていなかったことをコンプレックスに感じていたらしく、一生懸命、自分で英語の勉強をしていたのを覚えています。男性ドクターたちと交流をするために、60歳を越えてからゴルフも始めていました。一時期は、庭がすべてパッティンググリーンになっていたほどです(笑)。自分で決めた道を成し遂げようとする力は、初代理事長である祖母も2代目の母も、素晴らしいものを持っていると思います。その思いがあり、今の日の出ヶ丘病院がありますね。

坂井理事長の就任までの経緯を教えてください。

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海外で10年間生活をしていました。主人はもともと当院の財務を担当していたので、月に1度顔を出していましたが、私が継ぐなど考えもしていませんでした。母も継いでくれとは一度も言ったことがありませんでした。2010年に帰国してしばらく母の家に居候をしていたのですが、母を見ているうちに、次第に母の思いがわかるようになり、今まで私たちが海外で生活できたのも、母が健康で金銭的にも自立していてくれたからだということに気づきました。素直に母が積み上げてきたものを存続させてあげたいと考えるようになり、主人の勧めもあって、母の手伝いをするようになりました。最初は向いていなかったらすぐに辞めようと思っていましたが、5年ほど前に母が脳梗塞で倒れたのを機に、2016年に私が3代目の理事長に就任しました。今では母と一緒に喜びや苦しみを共有できることが何よりうれしいですし、継いで良かったと思っています。

開業当時から今のような診療科体制だったのですか?

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開業当初は、精神科からスタートしました。ところが内科疾患を抱えている患者さまが多かったため、すぐに内科病棟を作ったそうです。平成に入ってから健診センターや訪問看護ステーションを開設し、病床数も263床に増やしました。その後、居宅介護支援事業所や療養型病棟、ホスピスの開設など、今では内科や精神科をはじめ、リハビリテーション科、整形外科、血液透析など、ケアミックス病院として、療養から看取りまで複数の機能を持った病棟を備えています。大学病院のような所とは違い、当院は患者さまのニーズに合わせて、医師たちが科を越えて柔軟に対応できるところが強みです。地域の医療機関との連携も強く、近隣のクリニックや、総合病院など、多くの医療機関と密接に連携をとっています。

日の出ヶ丘病院の診療の特徴を教えてください。

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ホスピスを併設していることだと思います。もともと父の死がきっかけで母が開設したのですが、母は都庁に行った際にホスピスを知り、その場で「やります」と答えたそうです。当時はほとんどの職員が開設を反対していましたが、地域の勉強会やボランティアの公開講座を何度も重ね、2000年に無事に開くことができました。ホスピスがある医療機関として、ホスピスマインドにあふれる医療を全科、全スタッフに派生させていきたいと思っています。また、地域の方々やドクター、ケアマネジャーや民生委員など、院内、院外に向けたホスピス関係の講演や勉強会も行い、ホスピスへの理解を深める活動もしています。最近では、ホスピス患者さまの最後の願いをかなえるために、思い出の場所にスタッフがボランティアとなって連れていく「願いの車:流星丸」というのも作りました。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

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診療報酬の体系など、医療機関として求められているものがめまぐるしく変わる中、当院も介護医療病棟を介護医療院にする準備を始めました。地域包括ケア病棟をやるかは今後の課題ですが、当院はまだ電子カルテではないので、IT化を早急に進める必要があると思っています。業務の見直しや設備の導入を図る必要はありますが、医療の質は絶対に落としてはいけないと思っていますので、地域に根差した医療機関としての役割を発揮しながら、患者さまのニーズに合わせた医療に敏感に目を向けていきたいと思っています。今後は患者さまや家族を含めたケアに力を入れながら、日の出ヶ丘病院から医療以外の文化的な発信も行っていきたいですね。目の前の道路が拡幅される予定なので、完成したら音楽堂の建設も考えています。地域の人たちが集まれる場所として日の出ヶ丘病院があったら、これほどうれしいことはないですね。

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坂井 典子 理事長

海外で10年間生活し2010年に帰国。医療法人社団崎陽会日の出ヶ丘病院の2代目理事長だった母を手助けし、2016年に3代目理事長に就任。さまざまな院内の改革を夫と共に行い、職員の働きやすさとコミュニケーションを追求し、ホスピスマインドにあふれる医療をめざしている。患者のニーズに応えながら、日の出ヶ丘病院が医療だけでなく、地域の住民が集まれる場所になることをめざしている。

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