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医療法人社団けいせい会 東京北部病院

(東京都 足立区)

荒武 寿樹 病院長

最終更新日:2020/11/25

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急性期医療と地域医療に尽力する中核病院

西新井大師西駅に程近い場所に位置する「東京北部病院」。2006年から医療法人社団景星会グループに加わり、地域の中核病院として10の診療科による診療を行っている。2次救急病院として、足立区だけでなく隣接する埼玉県川口市からも救急患者を受け入れ、地域の急性期医療を担う存在だ。138床の病床を備え、整形外科・消化器外科・循環器内科・脳外科・内科の急性期病棟を完備。外科に力を入れており、「四肢外傷」「がん」「心筋梗塞」「脳卒中」をはじめニーズの高い医療分野において、大学病院レベルの高度な手術が可能なことも特徴だ。新鋭の医療機器と設備を整え、カテーテル手術や腹腔鏡手術など非侵襲性の治療や高酸素療法などにも積極的に取り組んでいる。「中規模病院だからこそできる小回りの利く治療を実現し、さまざまな科が協力して一人の患者さんを診ていきたい」と語る荒武寿樹病院長。2012年の病院長就任以来、スタッフ全体の意見を尊重した環境づくりを進めてきた。患者の満足と納得のいく診療を心がけ、消化器外科の医師として診療の現場にも携わる荒武病院長に、同院の特徴、医療方針など話を聞いた。(取材日2017年5月26日)

東京北部病院の特長を教えてください。

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当院は地域の2次救急病院として、足立区だけでなく隣接する埼玉県川口市からも年間約2200件の救急を受け入れています。中規模病院の特色を生かした小回りの利く診療、迅速な検査と診断を心がけているため、機器による診断を大事にしています。救急で来られる外傷の患者さんや脳卒中、心臓を含む血管疾患の方の場合、画像診断が非常に重要になってきますので、CTやMRIは新鋭の性能の良い機器を導入しています。24時間稼動していますし、夜間でも当直の技師が検査に対応しているので、診断を躊躇するということはないですね。また、当院では医療機器を安全に操作し、管理運用する臨床工学技士がチームとなり、ME(メディカルエンジニア)室を設けています。高濃度の酸素を吸入させることによって病態の改善を図る高圧酸素療法は、専門の知識と技術を持つ臨床工学技士がいることで可能になる治療の一つです。

地域の救急医療を担う役割は大きいですね。

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救急にだけ力を入れているというわけではありません。必要不可欠な部分ですから、われわれ規模の病院でできる範囲内で精一杯対応していきたいと思っています。ただ足立区は、区外から通われている医師が多く、夜間は医師がいなくなるという現実があり、当院では3年ほど前から導入した電子カルテを用いて対応しています。タブレット型PCを使って、レントゲンやCT、MRIの画像データを共有し、専門外の先生が当直で困っているときなどに対応できるシステムを構築し、体制も整ってきたと自負しています。診断にしろ治療にしろ「時間」が大事になってきますし、働く側としても時間に制約されることは、行動を制約されることにも繋がりますから、「時間」を有効利用できるようなシステムをどんどん導入していきたいと考えています。

特に力を入れている、得意とされている分野は何でしょうか。

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当院の脳外科にはカテーテルが上手な先生がおり、先進の機器が導入されたカテーテル室を備えています。血管疾患の治療は頑張っていますし、シャント手術という水頭症治療にも取り組んでいて、全国でも手術数はかなり多い方だと思います。私を含む消化器外科医は5人おり、頻度の多い胃がん、大腸がんのほか、食道がん、肝臓がん、消化管、消化器のがんの手術や、整形外科でも四肢外傷を主とした手術を多数行っています。また、循環器のカテーテル手術も毎週行っています。外科系分野に力を入れていることもあり、麻酔科の先生が2人常勤でいらっしゃるのは、この規模の病院では珍しいのではないでしょうか。当院で治療できる疾患、大きな病院への紹介といった仕分けを速やかに行うことは大事ですが、紹介状を書いてもなかなか受診に至らない患者さんもいらっしゃいます。この地域の方はできる限り当院で診てあげたいという気持ちでスタッフ一同頑張っています。

地域にとってどのような病院でありたいと思われますか。

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患者さんが満足し、納得できる診療を受けてもらいたいと思いますね。病院の運営という面では、私の考えだけで動いていくわけではなく、いろいろなスタッフの意見を取り入れていきたいと考えています。当院には、この病院を地域に根付かせ、利用していただけるような環境をつくろうという気持ち、医療を通して地域の役に立ちたいという気持ちが強いスタッフが多いと思いますね。病病連携においては、ドクターtoドクターで行うのがいちばん良いのかもしれませんが、全体の状況やベッドの状況などを把握するためにもMSW(メディカル・ソーシャル・ワーカー)を通してしっかり対応してもらっています。より多くの科で受診していただくため、景星会のグループ施設である大塚北口診療所、赤羽根東口病院を繋ぐシャトルバスが運行しており、患者さんだけでなくご家族にも気軽に利用していただきたいですね。

今後の展望と地域の方へのメッセージをお願いします。

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ハード面においては、ここ2~3年の間にエレベーターや内装、外装のリノベーションを行っています。ソフト面では、患者さんの満足度を上げていくため、ひとつひとつを大事にしていくことに尽きると思います。いろいろな科の先生の意見を聞いて協力しながら、所謂マルチディシプリナリー・アプローチで、一人の患者さんをそれぞれの専門分野の範疇で診断し、治療を行っていきたいと思います。 駅前の団地など、昔からこの地に住む方が多い地域なので、リタイア後は検診を受ける機会もなく、受診を躊躇してギリギリになって救急車で来られる方も多くいらっしゃいます。ひどくなる前に相談に来てもらって、検査や手当てができればとつくづく感じますね。月並みな言い方になってしまいますが、地域の方々にいつでも気軽に相談していただける病院でありたいと思っています。

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荒武 寿樹 病院長

1988年宮崎医科大学医学部を卒業後、東京女子医科大学外科に入局。画像診断が主流となる以前、手術が診断の答を得ていた時代に「答の見える科を選択したい」という思いから外科を志望。主に上部消化管を中心に、胃、大腸、食道、すい臓、肝臓、胆嚢などの腹腔内臓器のスペシャリストとして、難度の高い腫瘍やしこりの手術にも携わってきた。2006年より現職。日本外科学会外科専門医。日本消化器外科学会消化器外科専門医。

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