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社会医療法人社団 順江会 江東病院

(東京都 江東区)

幕内 雅敏 院長

最終更新日:2020/11/25

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専門性の高い医療を提供する地域の中核病院

創立から64年の歴史がある「江東病院」は、専門性の高い医療を提供する中核病院として、長年にわたって地域医療に貢献してきた。家族3代で通院している患者も多く、親しまれる存在だ。2010年には新病棟を開設し、病床数もそれまでの153床から286床に増床。循環器・消化器・整形外科の3つの分野において専門性の高い医療の提供に努める同院では、2019年7月に幕内雅敏院長が就任。肝臓外科の分野を専門とする幕内院長は、これまで多くの手術を執刀して患者の命を救ってきた医師だ。今回、幕内院長に、同院の特徴や取り組みについて話を聞いた。
(取材日2019年10月25日)

これまでの江東病院の歩みを教えてください。

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当院は、江東区では歴史のある病院で、「いざという時に頼れる病院を」という地元の熱い要望に応えるべく、1955年に三菱製鋼診療所を母体に、順天堂大学の全面的支援のもとでスタートしました。2010年には新病棟が完成し、286床を有する地域の中核病院としての役割を果たしています。また診療においては、血液浄化部門、消化器部門、睡眠時無呼吸部門、がん患者のための緩和ケアチームなど新たな治療体制を設けて、診療の充実を図りました。訪問介護ステーションや介護老人保健施設の運営も行っており、地域の開業医院の先生方との病診連携にも力を入れています。また、在宅復帰した後の患者さんをサポートするために付属の在宅診療所を開設。ご高齢者の多い地域ですから、病院内での診療だけでなく在宅医療につなぐことも私たちの需要な役割です。

柱となる診療科について教えてください。

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特徴的なのが循環器・消化器・整形外科の3つの領域で、特に整形外科は、地域住民の高齢化に伴い、加齢による変形性関節症や腰部脊柱管狭窄症、骨粗しょう症による脊椎の骨折や大腿骨頸部骨折などの症例が急増しています。そこで当院では、人工関節置換術や脊椎・脊髄手術を実施。また、他の部位の骨折に比べて治りにくいとされる大腿骨頸部骨折については、そのまま寝たきりになってしまわないよう、できるだけ早い段階で人工関節に取り替えるなどの手術を行い、術後はリハビリスタッフによるサポートで早期の社会復帰をめざしています。消化器分野では、2010年から内科と外科の病棟をともにし、垣根のない診療に取り組んでいます。内視鏡検査・手術、進行性疾患に対する腹腔鏡下手術など、診療科の枠を超えて患者さんに適した治療の提供に努めています。それに加えて10月より、予約制で私の外来診療をスタート。今後は手術も開始する予定です。

循環器内科の心臓カテーテル治療に力を入れていると聞きました。

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循環器内科は順天堂大学浦安病院前循環器内科教授でもある加納達二先生、同大学循環器内科客員主任准教授でもある田宮栄治副院長をはじめとする専門の医師たちが、心臓カテーテル治療や不整脈・呼吸困難などさまざまな症状に対して医療を提供しています。都内でもまだ導入している医療機関が多くはない、80列の高速型ヘリカルスキャンCTといった設備も導入しています。また、新たに呼吸器内科の部長として藤井充弘先生を迎えて、肺炎、肺がんなどの高齢化でニーズが高まる疾患にも対応できるようになりました。また、腎臓内科では、血液浄化センターのベッド数を34に増やし、血液透析治療を行っているほか、がん治療においては外科での手術治療から、外来での化学療法、緩和ケアまでカバーしています。

救急医療にも力を入れているそうですね。

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朝の8時半から夕方5時までは、救急専用の診療室として救急の外来を設けています。高齢者は特に持病を抱えている方が多く、また認知症で自分の症状をうまく伝えられない方もいらっしゃいますから、どこの科で診療するのが適切なのかを内科の医師が素早く判断します。夜間・休日は内科、外科、整形外科、小児科の各1人の医師が常駐し、24時間365日体制で救急患者に対応しています。高齢者が多い地域ということもあり、転倒による骨折などに備えて整形外科の医師が待機しているのは大きな強み。年1回、当院で開催するシンポジウムでは、受け入れた救急患者の症例発表を通して救急隊の方々と意見交換をするなど、情報共有にも力を入れています。今後、より一層充実した救急医療体制の確立をめざしていきます。

最後に地域の方へのメッセージをお願いします。

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外来診療、入院診療、手術などの面で高度医療技術や先端医療を取り入れて地域の方々に提供していくことで、信頼される病院として、さらに成長させていきたいと考えております。私はこれまで、いくつもの新しい医療に挑戦してまいりました。私のモットーは「365日24時間医師であれ!」です。医師は「1つしかない患者さんの命」をお預かりしているわけですから、決して怠けてはならず、日々、どうしたら患者さんを助けることができるかを考えなければいけません。そうすることで、いつかこの病院からも「世界初の治療法」が生まれ、患者さんの命を助ける医師が出現することでしょう。今まで述べてきたことを念頭に置いて、医療を通じて患者さんの生活がより健やかとなるよう、職員一同心を込めて日々努力してまいります。同時に江東地域の中核病院としてさまざまな見地から病院機能をさらに向上させていきたいと思います。

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幕内 雅敏 院長

1973年東京大学医学部卒業。1979年国立がんセンター赴任。外来医長、同手術部長に。1989年10月信州大学医学部第一外科教授に就任し、小児生体肝移植手術、そして1993年には原発生胆汁肝硬変の生体肝移植手術を行った。1994年東京大学医学部第二外科教授に就任。同肝胆膵外科、人工臓器・移植外科の教授を経て、日本赤十字社医療センターの院長、東和病院の院長に。2019年7月より現職。

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