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日本大学医学部附属板橋病院

(東京都 板橋区)

吉野 篤緒 病院長

最終更新日:2024/07/08

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面倒見の良い病院であることを大切に

1935年の開院以来、地域に根差した病院として人々に愛されているのが、「日本大学医学部附属板橋病院」だ。大学付属病院、そして特定機能病院として高度で先進的な医療を幅広く提供することをめざしている同院。同時に、地域がん診療連携拠点病院や三次救急医療、総合周産期母子医療センターなど、地域の人々の健康を守るための重要な役割も担っている。そんな同院の院長を務める吉野篤緒先生は、「高度な医療を提供することはもちろん、面倒見が良い病院であることや働く人のことも大切にしていきたいですね」と話す。そんな吉野院長に、同院の取り組みや特徴などについて話を聞いた。(取材日2024年5月13日)

最初に病院を紹介していただけますか?

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当院は1935年に現在の地に開院して以来、板橋区や豊島区、北区、練馬区など東京都区西北部地域における中核病院。そして、高度で先進的な医療を提供する特定機能病院としての役割を担ってきています。現在は多くの診療科と診療部門による診療体制を整えています。加えて、地域がん診療連携拠点病院や三次救急医療を担う救命救急センター、総合周産期母子医療センターとして診療に対応。さらには、災害拠点病院、災害時医療派遣チーム東京DMATの役割も担うなど、災害医療にも力を注いでいます。それらの機能を担うのと同時に、地域に根差した病院であることも大切にしています。そして、安全に配慮され安心でき、良質で高度な医療を追求し、提供できるよう職員一同が努めています。私自身は、今年の4月より院長を務めており、専門は脳神経外科で部長も兼任しています。

特徴はどのようなところでしょうか?

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一番は、面倒見が良い病院であることです。私が医師になったのは40年ほど前のことですが、その頃の私は、これが普通だと思っていたんです。でも、大学ですからいろいろな病院に出張に行く機会があります。すると、病院によって結構違いがあり、当院は特に面倒見の良い病院だなと感じましたし、それが今でも引き継がれていると思います。これだけの規模でありながらかなりアットホームで、看護師やコメディカルは患者さんと気軽にお話ししますし、医師や看護師も、なかなか大きな病院でここまではやらないよねというところまで対応しています。そこまでできる病院は多くはないと思いますね。がん診療については、ほぼすべての臓器のがんに対応しており、泌尿器科や消化器外科、産婦人科、呼吸器外科などはロボット支援下手術に力を入れています。ほかの診療科でも腹腔鏡などによる手術から、放射線治療、化学療法などに取り組んでします。

先生が専門の脳神経外科やほかの診療についても教えてください。

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脳腫瘍においては神経膠腫、聴神経腫瘍、下垂体腫瘍、頭蓋底腫瘍までのそれぞれを専門とする医師がいて、手術や放射線治療、化学療法などに取り組んでいます。また、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)の脳腫瘍グループの一員です。加えて、脳梗塞や脳出血などの血管疾患や、パーキンソン病などの機能外科についても十分なスタッフがそろっています。国内でも、ここまでスタッフがそろっている脳神経外科は、それほど多くないと思います。また、小児科と連携して小児の脳腫瘍にも対応しています。小児科と産婦人科は非常に活発で、総合周産期母子医療センターとして東京都母体救命搬送システムにも参加しています。そのような中で、特に小児の救急は絶対に断らないことをめざしています。また、この地域は将来的にも心臓や頭の疾患が増える地域とされていますので、脳卒中や心筋梗塞など救急疾患の患者さんを積極的に受け入れることにも力を入れています。

病院を運営するにあたって心がけていることはありますか?

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私は、人を大切にしたいと思っています。病院は患者さんのためにあるとよく言いますが、誤解を恐れずに言えば、その前に働いている人たちのものでもあると思うのです。医師や看護師の働く環境が悪ければ、良い医療や看護も提供できませんよね。逆に人を大事にしていけば、自然にどんどん良い方向に流れていくのではないかと考えていますし、働いている人を大切にする病院でありたいと思っています。そして、今年の春からは医師の働き方改革が始まりましたが、医師が誰に仕事をシェアやタスクをするかというと看護師になりますが、看護師は看護師で仕事がたくさんあります。そうすると看護師の仕事もシェアやシフトをしないといけない。医師の働き方改革をするのなら、看護師も働き方改革をしないといけませんし、コメディカルも働き方改革が必要になる。つまり、医師の働き方改革というのは、病院全体の働き方改革なのだと考えて取り組んでいます。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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当院の現在の建物は1970年に建てられたものです。現在はかなり老朽化してきたため建て替えをすることが決定しており、完成は少し先になると思いますが、この場所で新しい病院になります。この間、現在の建物に必要な耐震工事も進めながら、診療はできるだけ制限をしない予定ですが、多少のご迷惑をおかけするかもしれません。ご了承いただければと思います。そして、先ほども話しましたが、患者さんはもちろん医師や看護師、コメディカルも含めて、人を大事にしていきたい。また、大学病院なので本来は、高度急性期医療により特化していくべきなのかもしれませんが、あまりそこにはこだわらずに、地域に根差した病院としてやっていきたいと考えています。当院には、面倒見の良い医師や看護師、コメディカルがたくさんいますので、何かあればぜひ来ていただきたいなと思います。よろしくお願いいたします。

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吉野 篤緒 病院長

1986年日本大学卒業。1990年日本大学大学院医学研究科修了。日本大学医学部附属板橋病院脳神経外科病棟医長、日本大学医学部付属練馬光が丘病院脳神経外科科長、駿河台日本大学病院脳神経外科部長、日本大学助教授 、日本大学医学部脳神経外科学系神経外科学分野主任教授などを経て2024年より現職。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医、日本内分泌学会内分泌代謝科専門医。医学博士。

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