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医療法人社団哺育会 浅草病院

(東京都 台東区)

日野 博文 病院長

最終更新日:2023/07/21

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専門性の高さと密接な連携で地域医療に貢献

浅草駅から車で8分、隅田川沿いの見晴らしの良い場所にある「浅草病院」。1961年に開設以降、二次救急医療機関として多様な診療科で診療し、近隣の医療機関との密接な連携によって、台東区及び周辺の地域医療を支えてきた中核病院だ。136床のうち46床は回復期リハビリテーション病棟で、自宅に帰るまでのサポートを行っている。訪問リハビリ体制も整えてあるので、住み慣れた場所で暮らしていくための支援も手厚いのが特徴。2016年の新築移転の際には健診センターを開設し、病気の早期発見と予防にも力を注いでいる。2021年4月に病院長に着任した日野博文先生は「変わっていく社会のニーズを素早く的確に捉え、さまざまな問題に対応、そして解決できるようにしていきたい」と語り、そのためにスタッフ一人ひとりが持つ能力を最大限に発揮し、協働できる環境をめざし体制の整備を進めている。そんな日野院長に、同院の特徴や強み、今後のめざしていく姿について詳しく話を聞いた。(取材日2022年11月11日)

まずは浅草病院の特徴をご紹介ください。

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高齢でなおかつ慢性的に複数の疾患を抱えている患者さんや、基礎疾患を持ち治療リスクが高い患者さんが多いのがこの地域の特色。そこで、患者さん一人ひとりの希望と状態に沿った対応ができるように、内科・整形外科・リハビリテーション科・泌尿器科・眼科・皮膚科・婦人科・放射線科など、多様な診療科を設けています。また、病気の早期発見と予防も重視すべきだと考え、各検査機器を取りそろえる健診センターも開設。健診センターでは、一般健康診断はもちろん、内視鏡検査や各種がん検査など、さまざまな検診を受けていただけますよ。また、台東区には大きな病院がなく、二次救急が不足しやすい現状を受け、救急診療にも尽力。24時間365日、救急を専門とする医師が1人は常駐する、質の高い受け入れ体制を整えたのです。院内は明るくて開放感のある造りとなっており、景色も良好なので、気持ち良く過ごしていただけるでしょう。

外傷や各部位の専門家もいらっしゃるそうですね。

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ええ。循環器や消化器、内分泌、救急の分野においても専門の医師を配置しています。病院全体のテーマを「超早期回復」と定めており、低侵襲手術やリハビリの早期介入、鎮痛の管理などに力を入れるためです。特に当院では整形外科に特化させ、手外科センター、人工関節センター、肩と肘の外科の外来などの部門を設立することで、大学病院をはじめとする規模の大きな病院に匹敵するようなシステムを構築しています。非常勤医師を含め、365日夜間でも整形外科の医師を配置することで、外傷事例などの整形疾患を一元化し集約に努め、技術や知識の継承に努めております。また低侵襲手術については、整形外科のみならず脊椎や婦人科の領域においても病態に応じて実施しています。早期の回復が見込まれるため、最善と考えられる治療の1つですね。浅草だからこそ、よりオーダーメイドの治療が必要なのです。

病病連携・病診連携それぞれどんな取り組みをされていますか?

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先ほどお話ししたとおり台東区には大きな病院がないため、当院を含むさまざまな中小規模の病院が連携して地域医療を支えています。各病院や地域の現状・課題を共有、そして改善を図るために会合を定期的に開催。最近は当院の2022年度の基本方針にもある、隅田川の氾濫による水害など、災害時における地域医療について話し合いました。意見を交換しながら各病院でスタッフの教育や設備の準備・管理を進め、万が一の場合にも地域全体で通常時と大きく変わらない診療の提供ができる状態をめざし取り組んでいるので、安心してお過ごしいただけるでしょう。病診連携に関してはシームレスな診療が受けられるように紹介医へ速やかに患者の様子を伝える他に、当院の専門性の高さを生かして開業医訪問を実施。クリニックへ訪問、パンフレットや動画を用いて、当院の理念や対応している診療内容を説明し、関係性の向上に努めています。

今後の目標・展望を教えてください。

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当院のビジョンは、地域の方々のケアと健康増進に貢献する中心的存在になることです。そのためには、地域の高齢化など、目まぐるしく変わる社会のニーズを的確に捉え、複雑化する問題に対応・解決できる力が必要だと考えています。その力を培うためにはスタッフ一人ひとりが持っている能力を最大限に発揮し、協働できる環境を整えることがかなり重要だと思い、さまざまな取り組みを策定しているのです。中でも、最近特に力を入れて進めているのが院内設備のデジタル化。もともと当院のスタッフたちは熟練度が高いため日々の業務を計画的にこなせているのですが、デジタル化が進めば情報共有の効率が向上し、今よりもスムーズな診療の提供につなげられるでしょう。そして、空いた時間は各々が研鑽を積んだり、患者さんと接したりする時間に充てていこうと考えています。

最後に院長として一番大切に思っていることをお聞かせください。

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「人にしかできない仕事」を大切にしています。業務の効率・質を向上させるためにはデジタル化が必要不可欠だと思いますが、それだけでは人と人のつながりは濃密にはならないと考えてのことです。例えば、当院にはメディカル・フロント・コンシェルジュというスタッフがいます。患者さんの様子を見た上で何を必要としているのか考えサポートしますが、このような働きかけはデジタル化では補えません。こうした人ならではの「愛と奉仕と思いやり」が医療を良くするためには重要なのではないでしょうか。また「愛と奉仕と思いやり」という心がけを院内で共有することも大事だと思っています。スタッフが互いに褒め合うことでモチベーションの向上や新しい気づきにつながりますからね。当院の場合は院内広報誌を作成し、コミュニケーションが深まるきっかけづくりに努めています。院内の雰囲気が良くなり、患者さんも居心地が良いと思ってもらえたらうれしいです。

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日野 博文 病院長

1991年帝京大学医学部卒業。その後、聖マリアンナ医科大学大学院に進学。在学中はアルバートアインシュタイン医科大学へ留学し、麻酔科の研鑽を重ねる。1996年から聖マリアンナ医科大学麻酔学教室助手、教師、助教授、准教授、教授を歴任。2021年4月より現職。「医療に生かそう愛と奉仕と思いやり」という理念のもと、地域住民に必要とされる病院をめざす。日本麻酔科学会麻酔科専門医。

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