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医療法人社団日心会 総合病院 一心病院

(東京都 豊島区)

渡辺 泰博 理事長

最終更新日:2020/11/25

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地域に密着した幅広い診療の提供が強み

国内のみならず、海外への医療奉仕活動にも情熱を注ぐ医師らによって1978年に創設された「一心病院」。大塚駅より徒歩2分という恵まれた立地において、地域住民から「親切な病院」として親しまれ、増改築を経て1990年に総合病院となる。大規模病院の場合、専門分野への特化が進む傾向にあるが、小回りの利く規模を生かし、院内で各分野の専門家が密に連携。柔軟で包括的な対応を強みとする。東京都指定二次救急医療機関としてもニーズが高まっており、夜間救急に関しても常勤医師が常駐して対応。都心型病院としての機動性を高めつつも、地域に密着した病院としての立場を大切に、患者や家族の相談に親身に応じている。2016年には3階病棟全体を「地域包括ケア病棟」とし、37床の地域包括ケア病床を備え、患者が安心して自宅や介護施設へ戻ることができるよう、医療連携室のスタッフを中心にきめ細かなサポートを行う。地域のクリニックや大規模病院とも連携を図り、訪れる患者一人ひとりに寄り添う精神で医療を提供。地域の患者に頼りにされる存在だ。(取材日2017年5月17日)

貴院の特徴について教えてください。

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内科、消化器科、外科のほか、整形外科、皮膚科、泌尿器科、形成外科など複数の分野で幅広く診療している点です。この地域には高齢の患者さんも多く、ほとんどの方が複数の臓器に関して問題を抱えていらっしゃいます。それに対して1ヵ所で総合的にケアできるようにと現在の形になっています。手前みそにはなりますが、私の専門分野でもある消化器内科・外科が強みですね。苦痛のないよう痛みに配慮し、内視鏡を用いた診断と治療を行っています。具体的には、がんの切除のほか、胆石の治療や肝臓がんの肝動注療法、ラジオ波焼灼療法等も手がけています。私は乳腺外科も担当しており、ご希望があれば当院で乳がんの手術をすることもありますね。基本的には専門の病院へ紹介する形をとっていますが、患者さんによっては遠くの病院へ行くことが困難な場合も少なくありませんので、患者さんやご家族の希望にできる限り応えられるよう努めています。

2016年11月より地域包括ケア病棟を開設されたそうですね。

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これまで19床だった地域包括ケア病床を37床に増やし、3階病棟全体を「地域包括ケア病棟」としました。地域包括ケア病床は、治療後、体力面やご家族の事情などからすぐにご自宅へ戻ることが難しい患者さんに対し、しばらくの間入院療養を継続し、リハビリテーションや介護認定の取得など、在宅治療に移る準備をするための病床です。ある程度の入院期間が見込めるため、退院後の環境を十分に整えてから安心して退院していただくことが可能です。患者さんやご家族の事情やご要望はさまざまで、ご自宅に戻ることが難しい方の場合には医療連携室のスタッフが中心となり、特別養護老人ホームや介護老人保健施設を探すなど、少しでもご要望に応えられるように尽力しています。当病院の施設としては地域包括ケア病棟37床のほか、医療療養病棟22床、一般病棟52床を備え、急性期の患者さんから、治療後に引き続き経過観察が必要な方に幅広く対応しています。

貴院の歴史と医療奉仕活動についてお聞かせください。

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当院は、初代院長である上崎道子先生ら6人が集い、設立した「基督教医療奉仕会」が母体になります。上崎先生たちは、どこまでも「人の為に生きる」精神をモットーに、病に苦しむ人々を救いたいという信念で、国内だけでなく海外への医療奉仕活動を積極的に行ってきました。さらに本格的な支援を実施するため、基地となる病院として1978年に建設されたのが一心病院です。初期の頃は韓国を中心に医療奉仕を行ってきましたが、今日までアフリカやフィリピンなどいろいろな場所へ参りました。2010年から現在までは年に1回、カンボジアで活動を行っています。治療のほか、未来の医療者を育てたいという私たちの思いもあり、現地の医学生に活動を通して教育を行うなど、交流を続けています。年に1回の訪問としていますが、経過観察のため、後日再び訪問する医師もおります。当院の理念を実践する活動として、今後も地道に継続していきたいですね。

大切にされている理念について教えてください。

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「身心診癒統一務」という、心と体の両面から一人の人間を統一的に診るという考え方が前提にあります。一般的に医師は外側、つまり体の治療を行いますが、心の面も診ることで、心と体の両面から健康になっていただきたいという意味です。また、東洋医学と西洋医学の両面からのアプローチを基本としています。西洋医学的な先進のアプローチももちろん重要ですが、それだけでは物事の一面しか見えない場合もあるのではないでしょうか。体全体のバランスを観て、東洋医学によって自然治癒力を高めることにより、治療にあたろうというもので、その方の日常生活なども考慮して一人ひとりに合った治療を行うことを大切にしています。内科には中国医学を専門にする医師もおり、漢方の処方などを行っています。

地域の患者さんへメッセージをお願いします。

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地域の高齢化が進む中で、お年寄りが安心して暮らしていくためには医療が欠かせません。困ったときに24時間頼れる存在であるために、院内だけではなく、開業医や往診専門の先生とも密に連携を図り、素早くニーズに応えていきたいですね。退院後、ご自宅に戻ることが難しい患者さんには、入所できる施設を探すなど、その方が安心して暮らしていけるようサポートしてまいります。若いファミリー層も増えていますので、今後もできるだけ苦痛の少ない内視鏡を心がけ、難症例の場合は専門の病院へ速やかにご紹介します。当院は、東京と指定二次救急医療機関として、月に100台から120台の救急車を受け入れています。一般の方はもちろん、協力病院を務める特別養護老人ホーム3ヵ所からもあらゆる症状の患者さんが運ばれてきますので、スタッフたちは皆一生懸命です。これからも、救急、外来問わず、速やかに治して元の場所へ帰すべく尽力してまいります。

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渡辺 泰博 理事長

1977年東京慈恵会医科大学卒業。虎の門病院、西大宮病院を経て1982年に入職。一心病院が1970年代より続けている海外への医療奉仕活動の一環で、南米に赴き現地の住民に治療を行った経験も。2007年に理事長に就任し、現場では外科部長としても診療にあたる。専門分野は消化器外科、乳腺外科で腹腔鏡下手術を得意とする。日本外科学会外科専門医。患者や家族のさまざまな要望にできる限り応えるべくまい進する。

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