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大同病院

(東京都 豊島区)

島本 周治 医局長

最終更新日:2020/11/25

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困ったときに頼れる病院として地域に貢献

高田馬場駅から徒歩10分、都電荒川線・学習院下駅からは徒歩5分。神田川沿いに建つ「大同病院」は、1953年の開設以来60年以上にわたって地域医療に貢献してきた。内科、外科、整形外科、泌尿器、精神科の5つの診療科をそろえ、予防医学の観点から健康診断の事業にも注力。2016年、日本整形外科学会整形外科専門医、日本救急医学会救急科専門医である島本周治先生が医局長に着任し、マンパワー不足から中断していた手術を2017年に再開。東京都の二次救急指定病院として救急車の受け入れ要請にも積極的に対応し、地域の急性期医療を担っている。「本当に困ったときに頼りになる病院として、地域の皆様が必要とする医療を提供していきます」と語る島本先生に、病院の成り立ちや特徴、今後の展望などの話を聞いた。(取材日2017年4月11日)

まずは、病院の成り立ちと先生のご経歴を教えてください。

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当院は、私の母方の祖父・向島迪が1953年に開設しました。病院の名前は、祖父が軍医として中国に赴任していたことから、中国の理想世界を表す考え方、「大同思想」という伝統思想にちなんでつけたようですね。祖父は私が10歳の頃に亡くなり、診療している姿などは覚えていないのですが、声が非常に大きくてエネルギッシュな人だったと記憶しています。現在は私の父である島本悦次が2代目院長を務めています。私は、大学卒業後に東京女子医科大学の整形外科学教室に入局し、大学の関連病院で経験を積みました。専門は整形外科ですが、日本整形外科学会整形外科専門医を取得後、同大学の救命救急センターでも勤務して救急疾患や外傷治療の研鑽を積み、日本救急医学会救急科専門医も取得しました。2016年から当院の常勤医となり、整形外科疾患と救急診療にあたっています。

病院の特徴をお聞かせください。

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60年以上の歴史の中で、当院は長年救急病院としての機能を維持してきました。今も東京都の二次救急医療機関として、365日24時間体制で救急医療に取り組んでいます。豊島区と新宿区を中心に、中野区、杉並区、文京区のほか足立区や中央区、レアケースではありますが埼玉県の救急隊から搬送要請が入ることもあります。また、当院では認知症や精神疾患のある方の骨折なども積極的に受け入れています。このような患者さんは救急搬送時に受け入れ困難事例になりやすいといわれていますが、当院には精神科の医師も在籍しており、入院後のフォローも可能です。スタッフが一致団結して救急車の受け入れ要請をできるだけ断らない姿勢を堅持し、地域の救急医療の円滑化に貢献していきたいと考えています。

外来診療にはどのような特徴がありますか。

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診療科は内科、外科、整形外科、泌尿器、精神科の5科のほか、月2回、完全予約制で漢方専門の外来も開設しています。外来を受診する患者さんは、近隣のオフィスに勤務するビジネスパーソンや、住民の方々が中心です。ほかに、ボクシングライセンスの取得などで必要なボクシング検診を受診するボクサーの方もおられます。疾患としては、季節的なものもありますが、いわゆる風邪や、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が多いですね。また、病気になってから治療するだけでなく、予防医学の観点から各種健康診断の実施や、健康な方が元気に年齢を重ねていけるように、食事や運動など生活面へのアドバイスも行っています。

先生のご専門である整形外科で注力されている点は?

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骨粗しょう症の診断と治療です。骨粗しょう症は骨の量が減り、骨の質も低下して、骨折のリスクが高まる病気です。気づかないうちに背骨がつぶれて変形してしまったり、ちょっとした衝撃で骨が折れ、部位によっては歩けなくなって、そのまま寝たきりになってしまうこともあります。骨密度の測定にはいくつか種類があり、手首(橈骨・とうこつ)やかかと(踵骨・しょうこつ)などさまざまな部位で測定できますが、当院では骨折で最も問題になる腰の骨(腰椎)と脚のつけ根(大腿骨近位部)の骨密度を測定する装置を導入しています。橈骨や踵骨での測定でも骨粗しょう症のスクリーニングは可能ですし、気軽に検査できますが、お薬で治療を始めた後、治療の効果を判定するのは難しいとされています。当院ではより感度の高い腰椎と大腿骨近位部の骨密度測定装置を活用し、骨粗しょう症の早期発見と早期治療につなげていきたいと思っています。

今後の展望とメッセージをお願いします。

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マンパワーの問題で一時中断していた手術を2017年に再開しました。手術室を整備し、エックス線やCT、超音波、心電図、血液迅速検査装置など救急医療に必要な医療機器をそろえるとともに、緊急時には当直医以外の医師も対応できるようオンコール体制も整えています。また、腰椎椎間板ヘルニアに対する経皮的レーザー椎間板減圧術(PLDD)など、従来の外科的治療と比較して体への負担も少なく、日帰りでの施術も可能な低侵襲治療にも力を入れていきたいですね。手術の再開により、当院の救急医療に対する守備範囲が広がり、ひいては地域医療への貢献にもつながると考えています。「困ったときにはいつでも診療してもらえる」という安心と信頼を感じていただける病院をめざして、これからも患者様の声にしっかり耳を傾けて、地域に根差した診療を継続してまいります。

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島本 周治 医局長

1998年聖マリアンナ医科大学卒業後、東京女子医科大学整形外科教室に入局。同大学からの出向で茨城や神奈川など関東近郊の総合病院に勤務し、診療経験を積む。2016年から大同病院の常勤医となり、整形外科と救急対応を担当。また、嘱託医師として東京女子医科大学病院の骨粗しょう症専門外来と、救命救急センターでも診療している。日本整形外科学会整形外科専門医、日本救急医学会救急科専門医、日本骨粗鬆症学会評議員。

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