院長メッセージ( 東京都立駒込病院) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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東京都立駒込病院

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神澤 輝実病院長
Terumi Kamisawa

プロフィール1982年弘前大学医学部卒業後、1986年東京都立駒込病院内科医員、1996年内科医長、2008年内科部長を経て、2015年副院長に就任。東京女子医科大学、日本大学医学部の非常勤講師などを務める。2019年4月院長に就任。消化器内科の中でも専門は肝臓・胆道疾患の診断と治療。長年、膵・胆道疾患の臨床研究に携わり、300編以上の英文論文を執筆。全身性疾患であるIgG4関連疾患の提唱者。

都内がん医療で中心的役割を担う総合病院

1879年に感染症隔離病院として誕生し、1975年からはがんと感染症の専門病院となった、「東京都立駒込病院」。文京区の北部・本駒込に位置し、JR、地下鉄、バスなどによるアクセスも良好な同院は、2011年に全面改修を完了。都内のがんと感染症診療で中心的役割を担っている。先進医療の提供に加え、歴史ある研究でも国内のがん医療を牽引してきた同院は、2017年春より正面玄関前に「患者サポートセンター」を設置。初診患者を対象に初診専門の問診を実施するなど、患者が受診しやすいようにサポートを行う。また、多くの診療部門が連携して、がん以外の疾病にも幅広く対応するなど、超高齢社会の中での地域医療の中核病院としての役割も担っている。「地域の人々が病気と上手に向き合い、その人らしい人生を生き抜くことができるように支援するのが当院の使命です」と話す神澤院長に、がん治療の新しい情報や地域医療への想いなど、話を聞いた。
(取材日2019年5月9日)

まず、こちらの病院の特徴について教えてください。
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当院は「がん・感染症センター」という通称が示すとおり、がん・感染症専門の医療機関でありながら、一人ひとりの患者さんを総合的に診療する機能も併せ持つ、地域の基幹病院でもあります。この二面性こそが、当院の大きな特徴だと思っています。当院は今から140年前の明治期に、コレラなどの感染症の専門病院として設立されました。その後、1975年にがんと感染症の専門病院として生まれ変わりました。感染症分野では、第一種感染症指定医療機関とエイズ診療中核拠点病院です。がん分野では、東京都がん診療連携拠点病院として東京都のがん診療のまとめ役と推進役を担っていますし、造血幹細胞移植推進拠点病院として多数の造血管細胞移植を行っています。また、がん以外の病気を診る総合病院としての部門も充実しています。こうした点が、当院の強みでもあると考えています。

がん診療において、現在特に力を入れていることは何ですか。
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積極的に取り組んでいるのは、手術支援ロボットなどの先進の医療機器を用いて行う、患者さんの体への負担に配慮した手術です。最初は前立腺がんだけの適応でしたが、現在は大腸がんや胃がんにも対応しており、特に大腸がんのロボット手術を当院では多く行っております。また、2011年のリニューアルに合わせて、放射線診療部に強度変調放射線治療(IMRT)や定位放射線治療、動体追尾放射線治療などのできる装置を導入しました。正常組織への照射線量を減らすため、前立腺がんや頭頸部がんをはじめ、各種の限局性の腫瘍に対して高精度放射線治療を積極的に用いて、治療成績の向上をめざしています。1施設に高精度放射線治療装置を4台導入している病院は他にないのではないでしょうか。さらに今後は、がんゲノム医療連携病院としてがんゲノム医療についても注力していく方針です。

近年は、がんの通院治療のニーズが高まっていると伺いました。
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最近は、働きながらがん治療を続けたいというニーズが年々高まっています。そこで、当院は通院治療センターを2012年にリニューアルし、ベッド36床、リクライニングチェア14基の50床体制で、抗がん剤の点滴治療などの外来化学療法を行っています。希望する患者さんは毎年増えています。このような状況から、治療と仕事の両立支援として、まず、今夏から平日のみ実施していた外来化学療法の一部を土曜日にも実施します。また、がんになったら離職せざるを得ないということのないよう、1階正面玄関すぐ横の患者サポートセンターで専門家による就労支援も行っています。患者さん本人とご家族に納得して病に向き合ってもらえるように、適切な情報提供と幅広いサポートに病院一丸となって取り組んでいますので、治療の相談はもちろん、心の問題、経済的な心配事など、何でも相談できる窓口として気軽にご利用ください。

がんの専門病院と総合病院、2つの機能を併せ持つ意義とは?
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高齢化が進む現在、がんの患者さんもがん以外の疾患を抱えているケースが増えています。がんだけを診るという姿勢では、これからのがん医療は立ち行かないのです。がん専門病院であり、なおかつ総合的な診療も行う総合病院という利点を生かし、がん治療の最中に併発するさまざまな疾患や、患者さんが既に抱えている他の疾患にも対応できるよう、各科を横断した多職種によるチーム医療の体制を整備しました。専門病院としての機能を果たしながら、総合診療部門を設けて救急やクリニックから紹介を受けた非がん患者さんを専門の診療科にトリアージするなど、地域の基幹病院としての役割も担っています。連携登録医制度を実施する当院では、連携病院の先生方からのご紹介は電話1本で、100%の応需ができるよう、めざしております。

今後の展望について教えていただけますか?
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がん・感染症の専門病院でありながら、地域医療の軸となる総合病院の機能も担うという当院のあり方は変わりません。社会のニーズ、地域のニーズを敏感に受け止めながら、医療を通して人がその人らしく生き抜くための支援をめざします。現在、特に力を入れているのが緩和ケアの充実です。自分の人生をどう生き抜き、どう締めくくるのかを家族や医療者とともに考え、自ら決めていく「アドバンス・ケア・プランニング」を軸に、早い段階から緩和ケアを取り入れていきたいと考えています。今や2人に1人ががんになると言われている時代です。症状が出た時にはすでに手術が困難な場合の多いすい臓がんなども、早期発見につなげるべく取り組みを行っています。また、小学生や中学生を対象としたがん教育にも取り組むなど、予防医療の大切さを地域に発信してます。今後も地域の皆さまから信頼される病院であり続けられるよう、一層の努力を続けていきます。

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