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体への負担が少なく早期社会復帰も見込める
肺がんの胸腔鏡手術

国家公務員共済組合連合会 虎の門病院

(東京都 港区)

最終更新日:2022/08/19

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  • 保険診療
  • 肺がん

低侵襲な胸腔鏡手術で多くの肺がん患者を治療してきた「虎の門病院」の強みは、なんといっても長期的に蓄積された胸腔鏡手術の技術とノウハウだ。これまで実施してきた手術件数は8000例以上(1999年1月~2021年10月)だという。患者数が年々増加傾向にある肺がんだが、「肺がんの治療は目覚ましい進歩を遂げています。早期に発見してしっかりとした手術さえできれば、これまでどおりの生活を送ることも期待できるでしょう」と、呼吸器センター外科部長の藤森賢先生は力強く語る。胸腔鏡手術の特徴やそのメリットについて詳しく聞いた。(取材日2021年10月1日)

長年の治療経験とノウハウをもとに、手術対象のほぼすべての肺がんに胸腔鏡手術で対応

Q肺がんの胸腔鏡手術について教えてください。

A

胸腔鏡手術について語る、藤森賢部長

肺がんで手術を行う場合、腫瘍が大きく肋骨を切除する必要がある、大血管に転移しているなど開胸以外の選択肢がないケースを除いて、ほとんどの症例に対し胸腔鏡手術で行っています。よりわかりやすく言うと、小さい傷で取り出せないもの以外は胸腔鏡手術の適応であるということです。適切な診断のもと、精密な手術を行っていると自負しています。

Q手術できるかどうかは、どのように決まるのでしょう。

A

がんの進行度の状態を見極め、最も良い方法での治療をめざす

肺がんは、非小細胞肺がんか、それ以外かに分類した上で、がんの広がりや転移の有無、遠隔転移の有無などから進行度を見極め、総合的に治療方法を判断します。基本的に、当院で手術を行うのは、進行度がI期、II期、一部のIII期に該当する場合です。患者さんの状態によって、化学療法を行ってから手術を行ったり、薬物療法を組み合わせたりしながら、「がんを取り切ること」と「再発を防ぐこと」を第一に考えて治療を進めていきます。初診から手術までは2週間以内で、手術時間はだいたい3時間ほどが目安です。

Qこちらの胸腔鏡手術の特徴を教えてください。

A

当院では、胸腔鏡手術の登場以来、骨を切らずに胸部に3ヵ所の穴を空けて行うこの術式を専門としています。8000例以上の手術経験(1999年1月~2021年10月)とノウハウを受け継ぎ、医師同士が研鑽し合いながら技術を磨いてきました。早期社会復帰のために、さらに傷を小さくする工夫をしていますが、最近では3mmの大きさまでに抑えられるようになり、より低侵襲な手法に進化しました。次世代技術であるロボット支援手術も導入していますが、現時点では人の手による胸腔鏡手術のほうがより低侵襲で確実性の向上が図れると考えており、積極的に胸腔鏡手術を行っています。

Q胸腔鏡手術には、どのようなメリットがありますか。

A

患者の負担が少なく早期社会復帰をめざせる、低侵襲な手術だ

傷が少ないため患者さんの負担が少なく、術後の回復の早さが期待できることです。術後の入院期間は2~6日。基本的に、手術をしたその日からお水を飲むことも、お食事をすることもできますし、翌日からはご自身の足で歩いていただけます。多くの場合退院翌日からお仕事にも復帰できるので、働き盛りの方も安心して手術を受けていただけるのではないでしょうか。開胸手術に比べて痛みが少ないので、体を動かす趣味も再開しやすく、生きがいや喜びを失わずに済むことが見込めるのもメリットですね。

Q肺がんの治療で心がけていることを教えてください。

A

どのケースに対しても充実した治療ができるよう、受け継いできた知見や技術に磨きをかけ、こだわりをもって全力を尽くすことですね。肺がんに限らずどの手術もそうですが、私たち外科の医師は「患者さん一人ひとりの命をお預かりしている」と思って真摯に治療にあたっています。肺がんも、早期に治療できれば治癒が見込める時代ですから、健康診断や人間ドックを定期的に受け、異常をできるだけ早く見つけましょう。手術をしてみないとがんかどうかわからない場合も、傷が小さい胸腔鏡手術なら術後の生活にも響きにくく、患者さんの精神的な負担も少なくて済むと思います。

患者さんへのメッセージ

藤森 賢 呼吸器センター外科部長

1997年東海大学医学部医学科卒業。専門分野は呼吸器外科学全般。特に、胸腔鏡下手術・ロボット支援下胸腔鏡下手術など低侵襲手術を得意とする。2003年より虎の門病院勤務。2019年より現職。日本外科学会外科専門医、日本呼吸器外科学会呼吸器外科専門医 、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医。

私たちは、先進的な肺がんの胸腔鏡手術に携わっているという自覚を持って手術を行い、患者さんの1日も早い社会復帰をサポートできるようさらなる技術の向上に努めています。総合病院としての強みを生かした他診療科との連携と低侵襲な胸腔鏡手術で、高齢でも、他の疾患があっても手術ができる体制を整えていますので、他院の診断や治療方針に疑問や不安をお持ちの方、低侵襲治療をご希望の方は、ぜひ当院までお問い合わせください。すべての方が納得して手術に臨むことができるよう、手術前にはじっくり時間をとってお一人お一人とお話をさせていただきます。

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