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学校法人 国際医療福祉大学三田病院

(東京都 港区)

山田 芳嗣 名誉病院長

最終更新日:2024/04/01

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高度急性期病院として地域医療に貢献

赤羽橋駅から徒歩5分、麻布十番駅や芝公園駅からも徒歩圏内にある「国際福祉医療大学三田病院」。東京タワーからもほど近く、病棟のラウンジや11階のレストランからの眺めも入院患者や家族の心を和ませてくれる。同院に2019年に着任した山田芳嗣名誉病院長は、東京大学や横浜市立大学で教授を務めた麻酔科学分野のエキスパート。麻酔科を核にした手術・救急医療体制を確立し、安全で良質な高度急性期医療の提供をめざし病院運営を進めてきたという。さらに、広範な診療分野で専門性の高い医師・医療スタッフが多数在籍。内科各科をはじめとする基本診療科目に加えて、脊椎脊髄センターのある整形外科、女性腫瘍センターのある婦人科、心臓血管センター、頭頸部腫瘍センター、消化器センター、呼吸器センターなどをそろえ、診療科の垣根を超えたチーム医療を実践している。「港区という都心にある大学病院として、近隣の医療機関や介護・福祉施設のハブとなって地域包括ケアシステムに貢献していきたいと思っています」と話す山田名誉病院長に、同院の診療の特徴や地域での役割、今後の展望などを聞いた。(取材日2024年1月22日/情報更新日2024年4月1日)

病院長就任からこれまでの取り組みについてお聞かせください。

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当院の前身である東京専売病院の院長を務められた故・山村秀夫先生は、東京大学医学部麻酔学教室の初代教授だった方です。私は山村先生が東京大学を退官されて東京専売病院長に就任された1980年に東京大学の麻酔学教室に入局したので、病院長就任のお話をいただいた時はとても不思議なご縁を感じましたね。病院長としても「山村先生は今の時代にどういう病院をつくりたいと思われるか」という視点から、高度急性期病院として地域医療に貢献できる病院づくりを進めてきました。そのためには、手術・救急医療を担う麻酔科の医師の役割が非常に重要です。当院に「しっかりとした麻酔科をつくる」ことをミッションに、麻酔科が核となって病院全体の診療を支えていく体制づくりに力を入れ、一定の成果は達成できたのではないかと自負しています。

急性期病院としての特徴・強みをお聞かせください。

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当院の特徴は、医療系の総合大学の中核病院として、広範な診療分野で高い専門性を持つ医師・医療スタッフが豊富であることです。特に、急性期医療の柱となる救急医療と手術医療を担う外科系の各分野で多くのエキスパートの先生方が診療されていることは大きな強みだと思います。例えば、心臓外科の医師はすべて日本心臓血管外科学会心臓血管外科専門医であり、難しい手術を非常にスムーズに、クオリティー高く行っています。また、泌尿器科・婦人科ではロボット支援手術を実施していますし、整形外科では関節外科を専門とするメンバーにより膝関節の低侵襲内視鏡手術を多数行っています。他の診療科にも素晴らしい先生方がそろっており、病床数300床弱の規模でこれだけの外科治療に対応できる施設は少ないのではないかと思っています。

内科系の診療科についてはいかがでしょうか。

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内科系の診療も充実しており、各領域の専門家がそろっています。特に、近年心疾患患者の増加傾向が続いていることから、循環器内科の診療体制の充実に力を入れています。当科には、不整脈に対するカテーテルアブレーションや指定難病である肺高血圧症、心エコー図診断のほか、対応できる施設・医師が少ない「経静脈リード抜去術」というカテーテル治療の専門家も在籍しており、他院から紹介されてくる患者さんもおられます。また、心臓血管センターでは循環器内科・心臓外科・血管外科が一体となって循環器疾患の診療にあたっており、急性期の症状にも24時間対応できる体制を整えています。そのほか、脊椎脊髄センター、頭頸部腫瘍センター、乳腺センター、呼吸器センター、消化器センターなどもそろえ、幅広い領域で診療科の枠を超えたチーム医療・チームケアを実践しています。

この病院の地域での役割について教えてください。

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当院のある港区は、この先も人口の増加が見込まれている全国でも特別なエリアであり、地域の皆さまの医療に対するニーズも非常に大きいと感じています。さらに、この先も超高齢社会が進行していけば、医療ニーズはさらに大きくなっていくでしょう。このような状況の中で、地域の中核病院として多様な役割をバランスよく果たしていくためには、地域包括ケアシステムをうまく機能させていくことが重要です。当院が地域医療のハブとなれるよう、地域医療連携部を中心に東京都港区医師会との情報交換や、当院主催の連携協議会や講演会・研究会などを通して近隣の医療機関や介護・福祉施設との顔の見える関係づくりにも力を入れています。また、港区という土地柄から、当院には外国人患者さんも多く来院されます。そのため、国際室を設置して英語・中国語の通訳が外国人の患者さんの受診をお手伝いしています。

最後に、今後の展望と地域の方へのメッセージをお願いします。

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新型コロナウイルスの流行から4年がたちました。2023年5月には5類に移行したものの未だに流行は続いており、必要に応じて入院患者さんの面会を一部制限するなど感染対策へのご協力を引き続きお願いしています。このような状況では患者さん・ご家族の満足度を高めることは難しいのですが、できるだけ快適な診療・療養環境を整備していきたいと考えています。例えば、当院の各病棟からの眺めが良いのが特徴です。この景観をさらに生かせるように工夫していきたいですし、入院時のアメニティーの充実も検討していきたいと思っています。当院は高度専門的な医療技術を有する多くの医療スタッフが、安全で良質な医療と、快適な療養環境の提供をめざして日々努力を続けています。これからも、地域の皆さまのご支援・ご指導・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

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山田 芳嗣 名誉病院長

1980年東京大学卒業後、同大学医学部麻酔学教室に入局。東京大学医学部附属病院分院の助教授を経て、2001年横浜市立大学医学部麻酔科学教授・同附属病院麻酔科診療部長・同附属病院集中治療部長。2006年東京大学大学院医学系研究科外科学専攻生体管理医学講座麻酔科学教授。2019年に病院長就任、2024年4月から現職。日本麻酔科学会麻酔科専門医。

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