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公益財団法人 河野臨牀医学研究所附属 第三北品川病院

(東京都 品川区)

横山 孝 院長

最終更新日:2023/12/04

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救急・急性期医療を軸に地域の健康を支える

北品川駅から徒歩1分、城南地区の救急・急性期医療を担う「公益財団法人河野臨牀医学研究所附属 第三北品川病院」。1950年の設立以来、70年以上にわたり、地域医療の中核的存在として多くの患者を支え続けてきた。整形外科、脳神経外科、循環器内科を柱に据え、先進的な医療を実践する。近年は同法人内の医療・介護施設と連携し、回復期、予防、介護までを網羅するシームレスな医療福祉・介護サービスを提供。時代や地域のニーズに合わせて、専門性を兼ね備えたスタッフの増員や機器類の拡充、患者にとっての快適性の追求などに取り組んできた。品川エリアで進む大規模再開発も念頭に、病院のより一層の進化と変革に意欲を見せる横山孝院長に、病院設立からの歩みや理念、地域で果たすべき役割について、診療の柱である整形外科と脳神経外科の話題も交えながら、幅広く話を聞いた。(取材日2023年10月23日)

こちらは70年以上、地域の急性期医療を担う老舗病院ですね。

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当財団の歩みは、初代理事長の故・河野稔先生が「学閥にとらわれず、自由で自主的な研究所を設立し、学術の発展に寄与したい」との志のもと、研究所と河野医院を開設した1951年にまでさかのぼります。「己を厳しく持して真に人間性に徹し、近代医学の粋を持って誠心誠意、患者さまの診療にあたる」という教えを込めた「真療」の2文字を理念に掲げ、地域医療の一翼を担ってまいりました。2013年には公益財団法人となり、単に医療・介護といったサービスを提供することにとどまらず、疾患予防、健康づくりのための啓発教育なども含め、地域に暮らす皆さまの健康と幸せをお支えする社会的な存在になることをめざし、着実に歩みを進めているところです。

先生のご専門でもある整形外科は病院の柱だそうですね。

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東京女子医科大学整形外科名誉教授で頸椎疾患治療の専門家である伊藤達雄先生、当院名誉院長で同大学前主任教授の加藤義治先生のご指導のもと、突発的な外傷から慢性疾患に至るまで、専門性の高い整形外科医療を提供してきました。脊椎脊髄外科分野、手の外科、股関節、肩、肘、スポーツ外傷、四肢外傷など、両先生のご出身である千葉大学整形外科からも常勤・非常勤医の派遣を受け、大学病院レベルの整形外科診療を幅広く提供しています。例えば腰部脊柱管狭窄症や変性側弯症などに対しては、移動型の術中イメージングシステムを利用した低侵襲かつ高精度の手術を手がけており、腰椎椎間板ヘルニアの注射療法、変形性関節症に対する温存術、人工関節全置換術などにも対応しています。

他の診療科でも、設備面やマンパワーの強化に取り組まれたとか。

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整形外科と並ぶ当院の柱は脳神経外科です。昭和大学病院との連携のもと、近年主流となっている低侵襲の血管内手術に対応すべく、血管造影検査装置(デジタルアンギオグラフィ)を導入した上で、状況に応じて開頭手術にも迅速に対応できるよう、設備と人員の充実に力を注いできました。血管内治療設備は循環器内科の診療においても生かすことができますし、循環器内科には不整脈の治療法であるカテーテル・アブレーション(経皮的心筋焼灼術)を専門に手がけた経験を持つドクターが加わるなど、着実に体制が整いつつあります。新たな設備の導入に伴い、入院室の改装、入院患者向けアメニティーの充実など、患者さんにとっての快適性を高める取り組みも進めてきました。今後も人材教育などを通じてスタッフ個人の能力や各部署の機能を高めつつ、職員同士互いの顔が見える関係性を築くことで組織を活性化させていきたいと考えています。

感染症流行を経て地域で果たすべき役割を再認識されたとか。

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感染拡大が始まった当初は、未知の感染症に対する警戒感や経験不足から、当院の診療体制は決して十分なものとはいえませんでした。しかし「私たちが診なければ誰が診るのか」とスタッフたちが積極的に新たな診療体制を整えた結果、2021年には数多くの陽性患者を受け入れてきました。こうした感染症拡大の危機のみならず、二次救急医療機関として24時間年中無休で救急医療をしっかりと担い続けていくことも、地域において果たすべき当院の重要な役割だと考えています。多くの方が遭遇する疾患治療に対応しつつ、千葉大学医学部附属病院や昭和大学病院、東京女子医科大学病院などとの強固な病診連携体制のもと、より専門的な治療を求める方と高度医療とを結ぶハブになり得る存在としても、より多くの皆さまに認識していただけたら幸いです。

最後に今後の展望をお聞かせください。

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品川区の人口は約40万人。昼間人口、夜間人口ともに増え続けており、40~50代の働き世代と高齢者世帯が混在している中、医療需要もより高度で幅広いものが求められています。当院と、当法人内の「北品川クリニック」「品川リハビリテーション病院」「介護老人保健施設ソピア御殿山」による連携のもと、予防医学から急性期、回復期リハビリ、そして介護に至るまで、シームレスな医療福祉サービスを提供し続けることで、地域にお住まいの皆さまの健康と幸せをお支えしたいと思っています。折しも病院周辺では、2029年完成予定の北品川駅の高架化と駅前広場整備計画が動き出そうとしています。品川エリアで進むこうした大規模再開発の波も追い風とし、より一層地域に求められる病院づくりに努め、医療の側面から新たな街づくりを支えてまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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横山 孝 院長

1980年岐阜大学医学部卒業。2022年より第三北品川病院院長。多忙な院長職に加え、自身の専門である整形外科の外来診療も手がける傍ら、公益財団法人河野臨牀医学研究所理事長として法人経営の陣頭指揮にあたる。東京都病院協会理事。温かな人柄でスタッフからの信頼も厚い。趣味はゴルフ。

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