地域医療連携に力を入れる、患者に身近な大学病院「昭和大学病院」の特徴 | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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昭和大学病院

真心を尽くす医療人の育成と地域連携の充実、高度医療の追求で、進化をやめない国内屈指の医療拠点

特定機能病院/臨床研修病院/がん診療連携拠点病院/エイズ治療拠点病院/東京都災害拠点病院

地域医療連携に力を入れる
患者に身近な大学病院
注目すべき3つの特徴

旗の台駅から南北に延びる商店街。その北側にそびえる『昭和大学病院』は地域の急性期医療を担う大規模医療拠点だ。
高度な医療のみを扱うイメージがある大学病院だが、昭和大学は「至誠一貫」の建学理念のもと、真心を尽くして診療にあたる良き医療人を育成し、患者に身近な医療を実践してきた。そして、現在は本院を含め9つの医療施設(同大学病院付属東病院、同大学藤が丘病院、横浜市北部病院、附属烏山病院、江東豊洲病院、藤が丘リハビリテーション病院、豊洲クリニック、歯科病院)を有する。
近年、とりわけ注力するのは「地域連携を重視した新たな仕組みづくり」「女性医療の強化」「さらなる高度医療・先進設備の推進」。現代の医療において、いずれもニーズの高い分野ばかりだ。

 

病院長メッセージ

「すべては患者のため」を合言葉に時代が求める病院づくりにまい進

先進医療を含む高度医療の提供を担う特定機能病院として、815床の病床を有する昭和大学病院。三次救急医療機関としても機能し、重症患者の救命に全力を注いできた。平成28年4月には、新たに板橋家頭夫先生が病院長に就任。自身も同大学卒業生として、母校への深い愛着と、「至誠一貫」の精神で、人々に愛される病院をめざす。

 

優れた医療技術、高い安全性そして心通う医療を追求する真のプロフェッショナル

同院は地域全体で医療を完結させることを目標に、近隣の医療機関への高度医療の紹介、地域の課題提起を行うクリニカルセミナーの実施、医師会への参加などを積極的に行っている。このように「顔の見える病診連携」にこだわるのは、切れ目のない地域医療を実現するためだ。
「大学病院が患者さんにご自宅近くのクリニックを紹介する、いわゆる逆紹介も、『このクリニックの先生は私も知っていましてね』と言ってお勧めできれば、少しは患者さんの安心につながるでしょう」と板橋病院長。大学病院の本来の役割は、難しい症例や専門的な治療を手がけること。そうした環境を「非日常」と表現し、患者には身近なかかりつけ医の診療を受ける「日常」を取り戻すことが大事だという。
板橋病院長は新生児集中治療を専門とし、複数の周産期母子医療センターの立ち上げに尽力。同院にも子ども夜間救急室を開設するなど、小児分野の改革者といえる活躍をしてきた。現在も外来の診察を担当しながら、特定機能病院の新たな承認要件への対応など、職種・職域の枠を超えてスタッフたちと熱い議論を交わし、着実にクリアしたいと意気込みを語った。
「高い医療スキルと患者本位の姿勢、安全な医療を提供するための信念を持ってこそ、真のプロフェッショナル。最終的には患者さんのためという意識を忘れずに、『ここを頼りにして良かった』と思っていただけるような病院にしたいと思います」

▲壁に動物が描かれた小児病棟らしい明るい雰囲気

▲24時間365日体制で子どもたちを見守るNICU

板橋 家頭夫

病院長

小児医学、新生児医学を専門とし、昭和大学卒業後は同大学病院にてNICU退院後の新生児のフォローアップを担当。新生児集中治療を中心に周産期母子医療などに尽力。その後、複数の医療機関の要職を歴任し、2016年4月より現職。日本小児科学会小児科専門医。低出生体重児の栄養管理や生活習慣病に関する研究を行い、関連論文は国内外で高く評価されている。
topics
緊急時に頼れる各種窓口
夜間小児救急
早期産児や疾患を持つ新生児とその家族を対象に看護を提供する日本看護協会 認定新生児集中ケア認定看護師は、出生前後で体内が大きく変化をする新生児の適応過程を支え、病態変化を予測し重篤化の予防に注力します。そのため小さな変化に気がつける観察力が求められます。家族の心に寄り添い、医師・臨床心理士・産科スタッフとともに、親子の絆が育まれるよう支援しています。
総合周産期母子医療センター
母体合併症や胎児発育不全、緊急帝王切 開など、周産期における母体、胎児、新 生児の突発的な緊急事態に、産科・小児 科・小児外科がチーム医療を展開。NICU(新生児集中治療室)では出産後の新生児 治療・管理を行っている。

01

女性医療の強化

女性特有の病気を心身ともにケア
満足度の高い医療体制を整える

心身ともに大きな負担を強いられる女性の病気。「言いにくい」「相談しにくい」という繊細な気持ちに配慮し、同院ではさまざまな女性医療の強化に取り組んでいる。中でも乳がんの診断・治療・再発予防、心のケアに力を発揮。わが国における乳がん死ゼロをめざして、予防・検診医学の研究と実践にも努める。

 

女性患者の気持ちに寄り添う女性医師ならではの診療に安心感

女性にとって病院選びは深刻な問題。治療技術も重要だが、他にも親身に対応してくれるか、施設はきれいかなど期待する要素が多いからだ。
そんな女性の気持ちに応える医療体制を同院では強化している。例えば各診療科に高い専門性を持った女性医師を配置。「経験豊富な女性のドクターに診てもらいたい」というニーズに応えるため、外来の担当表も女性医師の名前が一目でわかるよう赤色で表示している。
中央棟の3階では女性医療の中核として、乳がんの診断・治療・再発予防や遺伝性乳がん・卵巣がん症候群に関する「遺伝カウンセリング」などを行っている。さらに、「リボンズハウス」は、患者が病気に関する具体的な情報を得る場として、専任スタッフがさまざまな相談に乗り、副作用ケアや精神面のケア、リラクゼーション法などを伝えている。
女性特有の疾患や症状を男性医師には相談しにくいという患者のために、女性医師による窓口を設け、適切な診療科を案内している。妊娠分娩、婦人科良性・悪性腫瘍、不妊症、思春期のトラブル、更年期障害、性器脱や尿失禁など、女性のライフステージに応じたあらゆる健康問題をサポートできる診療体制を整え、患者や家族の心身のケアにも配慮。こうした努力の成果もあり、平成26年度の産婦人科と乳腺治療の患者数は前年を大きく上回った。今後も女性の気持ちに寄り添った体制を整えていく予定だ。

▲ほんのりピンクがかった壁の色ややわらかいトーンの照明が、女性たちの不安な気持ちを和らげる。診察室や検査室、パウダールームなどが集約されている

▲乳腺外科で実績を積んだ専門家たちがチームで患者中心の医療を行っている

▲乳房の検査をするマンモグラフィ装置。組織の検査ができるマンモトームも完備完備

▲乳がん治療に関する不安や疑問を気軽に相談できるリボンズハウスの専任スタッフ

topics
女性医療を強化
各診察領域に女性医師を配置
全部で36ある診療科すべてに女性医師 が配置されている。男性医師には相談しにくい症状や不安も、できるだけ話しやすい環境づくりを徹底している。
乳腺外科
マンモグラフィ2 台、超音波検査装置3 台、骨塩量測定装置を設置。一連の検 査・診察が効率よく受けられる。外来の 化学療法は4 階の腫瘍部門と連携。
女性医師による個別相談
緊急性が低い初診患者に限り、女性医師 が疾患や症状の悩みを聞き、各診療科を 紹介。内科、腎臓内科、外科、耳鼻咽喉科、 小児科、婦人科、皮膚科で相談可。

02

高度医療・先進設備

がん診療の拠点病院として先進設備で高度医療を提供する

命に関わる病気、とりわけがん治療に対し、「がん診療連携拠点病院」として先進設備を充実させ、高度なチーム医療を提供する。現在は、体に負担の少ない低侵襲治療が増加し、重要性が増しているのを受けて、内視鏡部門も一新。高度医療に精通した専門性の高い医師が治療や手術にあたっている。

 

痛みが少なく、回復が早い低侵襲治療を実現する設備でより良い医療の提供をめざす

同院は高度医療を提供する特定機能病院であり、全国407カ所(平成26年8月時点)に設けられた「がん診療連携拠点病院」の役割も担う。そのため臨床現場では各分野の専門家が看護師、薬剤師、診療放射線技師、検査技師らとチームを組み、検査・診断、手術、放射線療法・化学療法、緩和ケアなどにあたるほか先進設備も充実。平成26年3月には内視鏡部門が全面リニューアルされ、7部屋に増えた検査室にはHQ画質(ハイビジョンクオリティー)の拡大内視鏡がそろう。
とりわけ消化器領域では食道・胃・大腸などのNBI観察や色素観察、ポリープや早期がんの切除およびESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を積極的に行っているほか、消化器内科と消化器外科が連携を密にし、手術が必要な場合にはスムーズに外科的治療に移行できる体制を強化した。また、呼吸器領域においても診断が難しい肺がんのケースに対し、新たな気管支内視鏡検査で対応。耳鼻咽喉科では咽頭の検査や処置、形成外科では口唇口蓋裂術後の乳幼児に対して内視鏡が活躍している。
さらにカテーテルでがん治療ができる「IVR」や、患者の体に触れずに遠隔操作で手術をする手術支援ロボットなど、低侵襲治療のための先進設備を整え、次世代医療に取り組んでいる。東京南部地区のがん治療の拠点病院として、術後のQOL(生活の質)向上も視野に入れ、最善の医療の提供をめざしている。

▲内視鏡検査室。鎮静剤を使って検査をするので苦痛が少なくて済む。さらに新型の拡大内視鏡を2014年に導入

▲熟練の検査技術を持つ内視鏡部門責任者の山村冬彦准教授

▲外科手術なしで血管の拡張、止血、がん治療が可能な「IVR」も設備

▲手術支援ロボットを導入。同院では主に前立腺がんの手術に適用

▲先進レベルのMRI。磁気の力を利用するので放射線被ばくがなく、臓器や血管を撮影できる

topics
高度な医療設備を完備
内視鏡部門
ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)など高度な治療や、超音波内視鏡によるFNA(超音波内視鏡下穿刺吸引法)、EBUS(気管支腔内超音波法)を行う。
IVR
外科手術をせずに詰まった血管をバルーンやステントで広げたり、血管に抗がん剤を注入し、がんを死滅させたりできる。人体に優しく負担が少ない。
手術支援ロボット
最大約15倍に拡大された3次元画像を見ながら、3本のアームと人の指先のように自在に動く鉗子(かんし)を遠隔操作し手術を行う。医師の疲労軽減にも貢献。

 

ハイブリッド手術室

CTや血管造影のできるX線投影装置を備え、さまざまな手術に対応する設備を備えた「ハイブリッド手術室」が平成26年に完成。これは複数診療科が密接に協力して行う、高度な治療を先取りした環境。循環器内科、心臓血管外科、麻酔科、放射線技師や臨床工学技士などの複合チームにより、より安全で確実な医療を追求していく。

 

患者の安全を考えた手術室で循環器中心に確実な治療に務める

CTや血管造影のできるX線投影装置を完備したハイブリッド手術室の誕生により、別室で検査して手術室に運んでいたようなケースも、同室内で検査・治療が可能になった。「複数診療科が連携する治療が当然になる未来に向けて、医療の進化に耐え得るハードウエアを完備したのです」と設計に携わった大嶽浩司教授。
酸素や麻酔ガス、電気など配管設備の利便性、患者の情報を映すモニターの位置など、室内設計は医療の質と患者の安全を守るよう十分に検討したという。
造影した血管の様子を随時確認しながらステント治療を行い、万一のとき外科手術に即時移行できるようになるなど、より安全で確実な治療に努める。
「循環器内科や心臓血管外科、整形外科での脊椎手術への利用を中心に、他の診療科へ応用範囲を広げたいです」と村上雅彦教授は今後の期待を語る。
今後、同室では開胸せずに大動脈弁を取り換えるTAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)、心臓に埋め込んだペースメーカーのリードの入れ替えといった高度な術式も予定されている。

▲村上雅彦教授は同院副院長、消化器外科責任者、中央手術室長も兼任

▲麻酔科長の大嶽浩司教授は手術室設計に携わった

▲クラス1000の清浄度と、CTおよび血管造影装置を備えたハイブリッド手術室

 

頭頸部腫瘍治療

頭頸部腫瘍とは咽頭がん、口腔がんをはじめとする首から喉、口腔内にできる悪性または良性の腫瘍のこと。同院ではこうした病気に対し、耳鼻咽喉科と歯科口腔外科の医師が密接に協力し、より安全で確実な治療をめざすのが特徴。術後のリハビリテーションまで担当し、患者のQOL向上に貢献する総合的な診療体制を整えている。

 

耳鼻咽喉科と口腔外科の両面から
さまざまな頭頸部腫瘍の治療にあたる

同院は頭頸部がん専門の耳鼻咽喉科と、口腔がん専門の歯科口腔外科の医師が同じ部署に所属して全面協力。それらのがんに加え、甲状腺がん、耳下腺腫瘍、顎下腺腫瘍、頸部神経鞘腫といった頭頸部腫瘍全般を対象に、医科と歯科が互いの強みを出し合う診療が特色だ。この窓口の一本化によって、複数の診療科間を移動して受診する不便さも解消された。
さらに術後の全身的な管理に加え、口腔ケア、咬合や咀嚼機能の回復、義歯製作まで総合的に担当。誤嚥性肺炎のようなリスクを低減するだけでなく、口腔機能の早期回復や義歯利用によって、患者が口から食事ができる時期が早まるなどQOL向上にも貢献している。
「全症例は全員参加のカンファレンスで話し合い、毎日夕方にも情報交換会を開くなど、一つのチームとなって知識と経験を共有し、最適で安全な治療を行います」と責任者の嶋根俊和教授。
また頸部神経鞘腫は、術後も神経機能を温存する手術方法を得意とし、関東地区にとどまらず西日本からの受診も多いなど専門性でも注目されている。

▲昭和大学病院の頭頸部腫瘍治療チームで責任者を務める嶋根俊和教授

▲歯科診察室。口腔ケア、口腔リハビリテーションを組み合わせることにより患者のQOLをサポート

▲歯科診察室と隣り合う耳鼻咽喉科の診察室。頭頸部がん専門の耳鼻咽喉科の医師と口腔がん専門の歯科口腔外科の医師の連携により安全で確実な医療の提供をめざす

03

院内環境・地域連携

院内環境

気分がふさぎがちな入院生活も環境次第で変わるもの。入院棟には、子どもの患者や患者を世話する家族に配慮したさまざまな施設が完備されている。その一部を紹介しよう。

レストラン

眺望を楽しみながら食事ができる「タワーレストラン昭和」。帝国ホテルグループの運 営とあって充実したメニューで味も良いと評判

さいかち学級

病院に隣接する品川区立清水台小学校の一部として開級。小学1~6年生と中学・高校生までの入院患者に授業を行っている

 

包括的な地域連携

厚生労働省が推進する「地域包括ケアシステム」の構築を見据え、近隣の医療機関との連携を強化している同院。「医療連携室」はクリニックや病院からの紹介患者の受け入れ、および逆紹介を担う窓口として対応している。また、患者に「かかりつけ医」を持ってもらうために2人主治医制の積極的な周知を行っている。一方、「総合相談センター」では看護師や薬剤師、管理栄養士、ソーシャルワーカーが地域の保健師やケアマネジャーなどの多職種と連携し、退院後の療養・介護生活に向けてサポート。近年は核家族化や高齢化による老老介護など、社会環境の変化によって退院後の生活を不安視する声が増えており、その役割がますます期待されている。地域と密接な大学病院として、患者の生活環境や背景など患者の気持ちに寄り添い、優しく温かい病院をめざす。

▲パンフレットなどで「かかりつけ医」を持つ 大切さを啓発している

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