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医療法人 佐藤病院

(神奈川県 横浜市南区)

佐藤 秀之 院長

最終更新日:2024/09/11

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入院・在宅・外来と切れ目のない医療を展開

京急本線・南太田駅から徒歩3分。ブルーライン・吉野町駅からは徒歩5分の立地にある「佐藤病院」。創設から105年という長い歴史を歩んできた同院では、内科や外科・整形外科・脳神経外科・リハビリテーション科の診療を中心に、救急医療から回復期・慢性期・在宅医療まで幅広く対応。さらに、一般病棟のほか回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病棟を有し、急性期治療は終えたもののすぐには自宅に帰れない患者、在宅療養中に病状が悪化した患者の疾患管理を行うとともに、訪問看護・訪問リハビリテーションを積極的に行い、退院後の在宅生活を支える機能も併せ持っている。2023年10月には、日本循環器学会循環器専門医の佐藤秀之先生が、父である先代から同院を継承し院長に就任。「当院の伝統である『地域に根差した医療』を継承しつつ、新しい佐藤病院を作っていきたい」と力強く語る佐藤院長に、同院の歴史や診療の特長、今後の展望などを聞いた。(取材日2024年7月29日)

病院の特徴と地域の中での役割について教えてください。

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当院は、1919年に創設されて以来105年にわたり、地域の皆さまに支えられながら地域医療の一翼を担ってまいりました。創設当初は産婦人科も有しており、科を問わずすべての患者さんを受け入れる病院でした。徐々に病床を増やし、現在は内科、整形外科、脳神経外科で116床を有する病院となっています。横浜市の救急告示病院として二次救急にも対応する一方で、回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病棟を備え、急性期治療が終わった後の患者さんに対して在宅や介護施設への復帰に向けた医療や支援にも力を注いでいます。ここ横浜市南区は、市全体や神奈川県全体の中でも高齢化が進んでいます。当院はご高齢の方々が人生の最期まで、自分らしく幸せに過ごしていけるように、高度急性期医療を担う大規模病院と地域の診療所、在宅の間をつなぐ役割を担っています。

診療の特色と力を入れている診療分野を教えてください。

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全体的にご高齢の患者さんが多いので、高齢者医療に力を入れています。もちろん若い方の診療と入院検査、手術も行っていますが、誤嚥性肺炎、食欲不振、大腿骨頸部骨折、腰椎圧迫骨折など高齢者特有の疾患を幅広く受け入れています。また、整形外科では骨折のほか変形性膝関節症の手術を積極的に行っており、他の病院で高齢を理由に手術できないと言われた方でも当院では積極的に手術を行い、歩いて帰れるようリハビリテーションも行っています。また、脊柱側弯症を専門とする外来も行っており、専門性の高い診療に努めています。そのほか、認知症の診療にも力を入れており、認知症を専門とする医師による外来で診断・治療を行っています。さらに、横浜市の委託を受け2018年から院内に認知症初期集中支援チームを設置しました。認知症が疑われる方のご自宅を訪問し、早期発見、治療することで医療や介護につなげています。

リハビリテーションにも力を入れているそうですね。

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はい。当院には理学療法士・作業療法士・言語聴覚士らリハビリテーション専門スタッフが40人以上在籍し、個々の患者さんに合ったきめ細かなリハビリテーションを提供しています。対象疾患は、変形性股関節症や膝関節症、骨折、脊椎脊髄疾患などの整形外科領域のほか、脳血管疾患、パーキンソン病などの神経内科疾患、内科的疾患の治療後の廃用など幅広く、言語聴覚士を中心に「食べる」「飲み込む」機能が低下した患者さんへの摂食嚥下リハビリテーションにも対応しています。当院でリハビリテーションを行った患者さんが紹介元の病院を受診したときに「こんなに元気になったんですね」と言っていただけるよう、すべてのスタッフが専門性を持って懸命に取り組んでいます。また、外来だけでなく訪問リハビリテーションや通所リハビリテーション(デイケア)にも対応し、入院中だけでなく退院後も切れ目なくリハビリテーションを提供できる体制を整えています。

退院後の生活も支援されているのですね。

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住み慣れた地域で長く自分らしい生活を続けていくには、医療はもちろん生活支援も大切です。当院では患者サポートセンターを設置しており、看護師やケアマネジャーらスタッフが入院中から退院後の生活について患者さんとご家族にご希望を伺い、病棟の医師・看護師ら院内だけでなく、行政や介護・福祉施設など他施設とも連携しながら、一人ひとりの患者さんに必要な社会制度や医療・介護サービスにつなげています。また、訪問看護ステーションを併設していることで緊急時にも対応できる体制を整えています。地域連携に関しては、他施設からの紹介患者さんは極力お断りせず受け入れており、ご紹介いただいた患者さんについては、全例退院時に紹介元の先生方にも当院での治療内容や病状の経過などを報告させていただいています。近隣の診療所や大規模病院と役割分担しながら、どちらの施設からも安心して患者さんをご紹介いただける病院でありたいと思っています。

最後に、今後の展望と地域の方々へのメッセージをお願いします。

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医療だけでなく、接遇の質向上もめざしており、スタッフには「人生の大先輩であるご高齢の患者さんには敬意を持って接してほしい」と伝えています。また、スタッフが幸せでなければ患者さんを幸せにすることはできないとの思いから、院内にトレーニングジムを設置するなど福利厚生の充実も図っています。院長就任当初は、単純に「病院をもっと大きくしたい」との思いもあったのですが、今は規模の拡張よりも、当院が地域のためにできることに真摯に取り組むことが大切だと感じています。医療設備などハード面では大規模病院にはかなわない面もありますが、当院には高い専門性を持つ医師・看護師・セラピストらがそろっています。「地域に根差した医療の提供」という伝統を継承しながら、スタッフとともに新しい風を巻き起こしていければと思っています。これからの佐藤病院に、ぜひご期待ください。

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佐藤 秀之 院長

2001年東邦大学医学部卒業。同大学医学部内科学講座循環器内科学分野(大森)に入局し、同大学医療センター大森病院の循環器内科、救命救急センター、JCHO東京高輪病院、東京都立荏原病院などを経て2023年10月より現職。専門は循環器内科で、中でも不整脈に対する治療を得意とする。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医。

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