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独立行政法人 地域医療機能推進機構(JCHO) 横浜保土ケ谷中央病院

(神奈川県 横浜市保土ケ谷区)

池 秀之 院長

最終更新日:2021/08/11

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救急から地域包括ケアまで、地域医療を提供

開院以来、横浜市民に愛され続けて65年の「横浜保土ケ谷中央病院」は、幅広いニーズに対応する総合病院としての機能を充実させる一方で、地域で不足している専門に特化した分野にも注力するなど、コアなニーズへの対応も行っている。「退院後の生活までサポートする体制で、患者さんとご家族を支えたい」と温和な笑顔で語ってくれたのは、院長の池秀之先生。気さくな人柄でスタッフを指導育成する一方で、地元の開業医との連携を深め、夜間救急など急変時の対応にも力を入れている。二次に対応する救急医療機関としての機能を充実させるだけでなく、退院後の日常生活を見据えた地域包括ケア病棟での生活リハビリテーションなど手厚くサポートを行っている。2025年には病床の大幅な不足が見込まれる現在、地域に根差した病院としての同院の取り組みや今後の展望などをじっくり聞いた。
(取材日2019年10月1日/情報更新日2020年8月19日)

まずは病院の歴史と特徴についてお聞かせください。

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横浜船員保険病院としてこの地に開院したのが1955年。2014年に「独立行政法人地域医療推進機構 横浜保土ケ谷中央病院」に改称し、現在に至ります。保土ケ谷区の丘の上、落ち着いた住宅街にあり、地元の患者さんを中心に多くの方に愛され、親しまれてきました。地域に根差した病院として、人間ドックや生活習慣病検診から、さまざまな診療科による治療、リハビリテーションなど幅広い医療を提供しています。さらに外科、整形外科、泌尿器科等の手術、人工透析や専門の外来の開設、MRIなど新しい検査機器も随時導入し、時代や地域のニーズに応える診療体制を整えてきました。また、二次に対応する救急医療機関として救急医療に対応するだけでなく、今後は当法人が考える「地域医療、地域包括ケアの要」となるべく、超高齢社会に必要な地域包括ケアシステムの充実にも一層、力を入れていきます。2020年4月、地域医療支援病院に承認されました。

総合病院として幅広く診療を行っているそうですね。

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外科、整形外科、泌尿器科、循環器内科、消化器科、腎臓内科、糖尿病内科など専門分野別に多様な診療科があり、人間ドックや生活習慣病検診などにも対応。病気の予防から、治療・リハビリテーションに至るまで医療を提供しています。食道・胃・大腸・肝臓・胆のう・膵臓など消化器悪性腫瘍の外科治療においては、内視鏡手術など患者さんに負担の少ない手術も積極的に取り組んでいます。整形外科では高齢化に伴い、大腿骨頸部骨折の症例が増加。リハビリを含めて術後の早期回復をめざしています。泌尿器科による結石治療には、多くの横浜市内の患者さんに来院いただいてます。睡眠時無呼吸症候群の治療や、心筋梗塞などの冠動脈ステント留置術を行う循環器内科、外来の透析患者さんを受け入れる腎臓内科など、どの診療科にも特色があります。何科を受診すればいいのかわからない方や複数の合併症のある方は、内科で総合的に診療する診療科のご案内もしています。

特に力を入れている診療科はどの分野でしょうか?

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今年から手の外科の診療を始めました。手は繊細で複雑な構造を持っているため、治療に難渋することが多い特殊な分野です。適切な治療のためには豊富な専門知識と技術を必要とするため、腕、肘、手関節、指などの上肢全体を専門とする医師が診療を行っています。後遺症を残したくない手を使う専門職の方はもちろん、手の痛みやしびれを自覚された時や、手のけがをした時、手の疾患でお悩みの方などは、ぜひ一度、整形外科の、手の外科にご相談いただければと思います。また、泌尿器科は手術のほか、尿路結石症に対して体外から衝撃波を当てる破砕術やカテーテルを使う治療など、症状に応じた治療法を選択。消化器内科ではハイビジョン対応の内視鏡を十分な本数そろえ、感染防御体制のもと稼働。早期がんの発見をめざしています。内視鏡診断・内視鏡治療を受けられる医療機関として、近隣の医療機関からの紹介も増えてきています。

救急医療や地域包括ケア病棟の取り組みを教えてください。

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2015年4月に開設したHCU(High Care Unit)は大手術後の方、入院中に容体が急変された方、救急で運ばれてきた重症の方などを一時的にお預かりし、患者さん4人につき1人の看護師体制で、きめ細かなケアが可能な看護体制の中で回復をめざします。その他、呼吸不全に使用する人工呼吸器、精密な薬剤投与を行う輸液ポンプ、循環動態モニター、除細動器、持続的血液浄化装置などの設備も充実させています。地域包括ケア病棟は、急性期治療を経過し、病状が安定した患者さんが在宅や介護施設への復帰に向けた医療や支援を行うための病棟です。一般病棟や地域の高度急性期病院から受け入れを行うほか、在宅療養中の急変、ご家族の希望による一時的な入院にもご利用いただけます。地域の医療や介護を支える病棟としての期待が高まる中、患者さんやご家族の方の気持ちに寄り添う親身なサポートに努めています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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当院は開院当時から親子で代々通い続けてくださる患者さんも多く、これからも「受診してよかった」と思っていただけるよう、心の通う医療を大切にしていきたいと思います。また、救急医療に貢献しつつも、「地域医療、地域包括ケアの要」となるべく、超高齢社会に必要な地域包括ケアシステムの充実にも寄与していきたいですね。幸い、当区には急性期医療を担う病院が当院を含め3つあり、周辺には特色ある医療機関も点在しています。各病院の機能を生かした連携を密にするほか、在宅医療に対応する往診医との連携にも注力して、急変した患者さんの受け入れなど夜間救急にも対応していきたいと思っています。常に時代のニーズに柔軟に対応しながら、地域住民や開業医の皆さんから信頼される病院をめざして地域医療に貢献していきたいと思います。困った時は、お気軽にご相談いただければと思います。

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池 秀之 院長

1979年横浜市立大学医学部卒業。癌研究会附属病院、横浜市立大学附属病院、横浜市大センター、済生会横浜市南部病院等の勤務を経て、2019年横浜保土ケ谷中央病院院長就任。日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。温和で誠実な人柄で、地元の医療機関や福祉関係者と信頼関係を築きながら、心の通う医療で地域医療の底上げに取り組む。

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