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認知症の患者と家族を暮らしやすくする
多職種連携での包括的治療

医療法人財団明理会 鶴川サナトリウム病院

(東京都 町田市)

最終更新日:2021/09/02

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  • 保険診療

認知症は患者自身もつらさや不安を抱え、家族はさまざまな苦労を経験し、心身ともに疲れて行き詰まることが多い。そうした状態になる前に、専門の病院を受診し、必要なら入院治療を受けてほしいというのは、「鶴川サナトリウム病院」のスタッフたちだ。同院で患者や家族が抱える問題について相談対応を行う医療福祉相談員(ソーシャルワーカー)の三井和月さん、患者の心理検査・カウンセリングや心理療法などを担う臨床心理士の中辻知佳さん、日常生活の動作や趣味活動などを通じて認知症のリハビリテーションを行う作業療法士の内立洸市さんに、同院の多職種連携を生かした認知症治療の特色について各職種の視点から語ってもらった。(取材日2021年3月12日)

さまざまな専門職が密接に連携し、患者と家族にとって望ましい認知症治療の提供を

Q認知症での通院・入院時、退院後にどんな支援が受けられますか?

A

患者や家族の相談に対応しているソーシャルワーカー三井和月さん

【ソーシャルワーカー三井さん】当院では外来診療の方、入院中の方を問わず、認知症の患者さんとご家族が抱える困り事など、さまざまなご相談に医療相談室で対応します。また、医師や看護師に加え、認知症の薬物治療に関わる薬剤師、患者さんに必要なリハビリテーションを担う理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、心理面から相談や治療に携わる臨床心理士など、多職種が専門性を生かして外来診療や入院治療、通所・訪問リハビリに対応しています。患者さんが適切な治療・リハビリを受けられるよう、定期的なカンファレンスや普段の声がけで情報を共有し、外来から入院、退院後まで一貫して多職種が連携して多方面からサポートしています。

Q認知症患者の家族にも丁寧なサポートをされると聞きました。

A

医療相談室にてさまざまなサポートを行っている

【三井さん】認知症の患者さんとの暮らしで、ご家族は葛藤を抱え生活面や経済面の悩みもお持ちです。そうした状況の改善に向けた支援も大切で、医療相談室では受診前からご家族の相談に対応し、医療的な面だけでなく、その人に合ったさまざまな社会資源や制度利用の提案を行っています。入院となった場合もご本人・ご家族との関わりを継続し、治療後の生活について一緒に考えています。 【臨床心理士中辻さん】当院は多職種で構成された家族支援委員会を設置し、勉強会やご家族同士の交流会なども開催します。同じ悩みを持つ方々と話したり、講義を聞いて正しい知識を得ることで、介護されているご家族の安心につながるようです。

Q臨床心理士は患者や家族にどう関わっていますか?

A

心理面から患者や家族を支える臨床心理士 中辻知佳さん

【中辻さん】外来や入院の患者さんに対し、認知機能や心理面から状態を評価する心理検査を実施します。この結果を参考に、医師が鑑別診断や治療、今後の方針の決定に役立てます。また、病棟カンファレンスなどで他職種に結果を伝えることで、日頃のケアに生かしたり、どんなサポートがあればご本人やご家族がよりよく暮らせるかを他職種と検討し、社会制度の利用につなげることもあります。また、患者さんやご家族の精神面の安定や社会生活への適応を支援するため、集団心理療法や個人の心理カウンセリングも行っています。

Q認知症の治療ではどんなリハビリテーションを行いますか?

A

リハビリを担当している作業療法士 内立洸市さん

【作業療法士内立さん】認知症になっても、何もかもできなくなってしまうわけではありません。患者さんのできることに目を向けて介入を行っています。身体機能の維持や痛みの改善、日常生活動作の改善や再獲得、言葉や飲み込みの問題の改善をめざすリハビリのほか、趣味や集団活動への興味などから精神面の安定を図る方法などがあり、それぞれ専門職がリハビリを行います。患者さんに身だしなみを整えていただくことで、ご自分に自信を持ってもらい、外出や他人とのコミュニケーションを促すようなリハビリもあります。入院中だけでなく、通所リハビリや訪問リハビリで在宅に戻られた後でも途切れなく適切なリハビリを提供できるのが強みです。

Q多職種が認知症治療で連携するメリットなどを教えてください。

A

多職種が連携し、包括的な治療で患者を支えている

【三井さん】一つの専門職の視点に偏らず、多職種がそれぞれ専門的な視点で患者さんの現状を捉え、今後の暮らしも見据えた上で対応できることです。当院では多職種によるカンファレンスで細かな情報共有を行い、ご本人やご家族にとって望ましい治療の提供をめざしています。 【中辻さん】通院、入院、在宅を通じ一貫した包括的な治療が受けられることもメリットだと思います。家族支援も、多職種の専門性を生かして関わっているので、安心して頼ってほしいです。 【内立さん】専門職同士のコミュニケーションがとれ、患者さんの症状なども把握しやすいです。患者さんの様子をご家族に伝えるときも、より詳しい話で納得していただけますね。

患者さんへのメッセージ

小松 弘幸 認知症疾患医療センター長

2003年金沢医科大学卒業。2005年順天堂大学精神科入局、順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センターに勤務。2009年より鶴川サナトリウム病院勤務。2015年9月に認知症疾患医療センター長就任。日本精神神経学会精神科専門医、精神保健指定医、認知症サポート医。

認知症により患者さんの様子が一変し、複雑な思いをされているご家族も多いと思います。しかし、それは脳の機能低下によるもので、治療によって精神症状を落ち着けたり、病気の進行を抑えたりすることをめざせる場合は多くあります。ご家族だけでつらさや苦しみを抱え込まず、専門の病院に一度ご相談ください。当院は高い専門性を持つ医師に加え、患者さんを中心に多様な専門職が連携して、その方に適した治療や支援を行う体制が整っています。認知症のことなら何でも相談できる電話相談も行ってますので、「こんな小さな困り事でもいいかな」と迷わず、気兼ねなくお電話ください。

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