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その人らしい暮らしを取り戻すための
認知症専門病院の入院治療

医療法人財団明理会 鶴川サナトリウム病院

(東京都 町田市)

最終更新日:2021/09/02

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  • 保険診療

認知症は誰もがなる可能性のある病気で、根本的な治療法はまだない。しかし早期に進行を抑えるための治療を始めれば、本人も家族も楽しく暮らせる時間を延ばしていくことはできると「鶴川サナトリウム病院」の小松弘幸先生は言い、必要な際は専門の医療機関への通院や入院治療を勧める。「薬物治療以外にも日常の動きや趣味などを生かしたリハビリテーションなどがあり、入院中はそれらを適切に受けられるのもメリットです」。認知症の診療で50年近くの実績を持つ同院の入院治療では、整った環境で症状に応じたリハビリを行い、退院を見据えた支援も充実を図っているという。「何ができるかに着目して必要なサポートを行えば、その人らしく暮らすことも可能です」と話す小松先生に認知症の治療について詳しく聞いた。(取材日2021年3月12日)

適切な薬物治療と多様なリハビリテーションなどで病気の進行抑制をめざす、認知症の専門治療

Q認知症に対してどのような治療ができるのでしょうか?

A

患者の症状・希望に沿った治療を提案してくれる

現時点では認知症を根本的に治すのは難しく、病気の進行を抑えることが治療の主な目的です。認知症の半数を占めるアルツハイマー型認知症には保険適用となった進行抑制目的の薬が複数あり、当院の外来診療でも患者さんの症状に合った薬を処方しています。また、デイサービスや認知症に適したリハビリテーションといった非薬物治療も病気の進行抑制に期待が持てます。しかし認知症になると新たに物事を始めるのを好まれない傾向にあるため、私はご本人の趣味や好きなことなども伺って、裁縫や手芸が趣味ならそうした活動を行うデイサービス、運動が好きなら体を動かすリハビリなど、楽しんでいただけそうなプログラムを選んでご提案しています。

Q認知症の入院治療にはどんなメリットがありますか?

A

多様なアプローチから患者を支える

薬の副作用や容体の急変に対応できるなど医療環境が充実する点、その方に合った活動プログラムを毎日行うことで生活のリズムを整えやすい点などがメリットだと思います。規則正しい生活は病気の進行抑制につながるといわれます。ただ、高齢の方の多くは生活習慣病や心臓の病気などもお持ちのため、当院の入院治療では精神科と内科のダブル主治医制とし、患者さんの容体をトータルに診ています。また、日常的な動作や塗り絵・習字といった趣味的な活動を通して行う作業療法、身体的な能力の維持・回復をめざす理学療法、楽しい過去の記憶から心の安定に働きかける心理療法など、多様なアプローチを日々ご提供できるのも強みといえます。

Q認知症が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?

A

早期発見・早期治療の大切さを語る小松先生

ご本人やご家族が「物忘れが増えた」と感じたタイミングで受診されるのが理想です。認知症が進んで生活に支障が出る前に治療を始めたほうが、楽しい時間を長く過ごせると考えるからです。当院の初診では認知症の手前の状態である軽度認知障害(MCI)と診断した例も多いので、「まだ病院は早い」と思われる段階で一度受診されるようお勧めします。とはいえ、認知症の検査にご本人は抵抗感があるかもしれません。その点、当院は内科の健康診断を予約なしでも受けられますから、「健康診断を受けたときに脳の検査もしてもらおう」と受診のハードルを下げられます。ご夫婦なら「私も診てもらうから一緒に」と誘っていただくのも一つの方法です。

Q認知症の診療で医師が心がけていることを教えてください。

A

患者本人の意志を大切にしている

ご本人とのコミュニケーションを大切にすることです。認知症の診療ではご家族が同席されて、病状を熱心に話される場合が多いのですが、治療の中心は患者さんです。ご自身が何に困って、何を望んでおられるのかを直接伺って、ご家族の話はその補足にすべきでしょう。ただ、認知症の方は漠然と「どうですか」と聞かれても答えにくい場合があるため、私はご本人の困り事や希望を伺うときは、「お一人で外出して不安はないですか」などイエスかノーで答えられる質問を中心にします。さらに問診を通して、できないことだけでなく「これはできる」というご本人の良さを見つけ、ご家族にもそうした見方をしていただく機会になるよう心がけています。

Q地域の認知症相談窓口と医療機関はどう連携していますか?

A

認知症に関する、地域の環境づくりにも尽力している

自治体の担当課および高齢者の総合相談窓口である地域包括支援センターと皆さんのかかりつけ医、そして当院のような認知症疾患医療センターは、認知症が疑われる方を適切な医療機関につなぐため、連携を図っています。また、当院は物忘れの外来で認知症の初診対応を行うほか、認知症の方とご家族を支援する町田市の各種事業、例えば認知症が疑われる方のご自宅を訪問してサポートする「認知症初期集中支援チーム」、認知症に関する相談に医師が対応する「医師による物忘れ相談」などにも協力しています。認知症に早期からアプローチすることで、住み慣れた地域でずっと過ごしていただける体制をめざしています。

患者さんへのメッセージ

当院の入院治療は認知症と体の病気が合併した方にも対応できるのが強み。リハビリテーションのスタッフも充実しており、日常生活動作の維持・回復、徘徊や睡眠障害など認知症の周辺症状(BPSD)の改善をめざして尽力しています。認知症治療は「住み慣れた地域で、その人らしく暮らせること」が目的で、当院では退院後の患者さんの暮らしまで見据え、多職種が連携してサポートしています。もちろん早期の診断・治療も大切ですから、物忘れが多いなど何か困ったことがあれば気軽に受診してください。専門病院の受診はハードルが高いと感じられるなら、かかりつけの先生や地域包括支援センターなどにご相談いただくようお勧めします。

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