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社会福祉法人聖母会 聖母病院

(東京都 新宿区)

宮越 敬 病院長

最終更新日:2022/07/29

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愛と慈しみを持ち心の通う医療で地域に貢献

1931年に創立された「聖母病院」。開院以来、国籍、信仰、貧富を問わず医療を必要とするすべての人々に奉仕し、地域医療を担ってきた病院だ。趣のある本館建物は、昭和初期の雰囲気を今に伝えている。子どもの誕生に寄り添う産婦人科をはじめ、内科、外科、整形外科、耳鼻科、皮膚科、眼科、精神科など幅広い診療内容で地域に貢献する同院。古くから外国人を積極的に受け入れる文化のある同院では、英語の通訳が常駐するほか、フランス語、スペイン語、中国語、ミャンマー語にも対応。母子医療はもちろんのこと、地域のニーズに応えるべく内科、外科の急性期医療、さらには地域包括ケアにも注力。産婦人科のエキスパートとして産婦人科医療を取り巻くさまざまな問題解決に取り組みながら病院の舵取りに尽力する宮越敬病院長に、同院の特徴と魅力、今後の展望について話を聞いた。
(取材日2022年6月27日)

産婦人科の特徴について教えてください。

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当院の産婦人科では妊婦さんとのコミュニケーションエラーがないように、担当医制を取っています。また、当院には非常勤も含め幅広いバックグラウンドを持つ助産師が多く勤務していますので、経済的、あるいは社会的に困っている方へ手厚くサポートしていくことが可能です。行政と協力した産後のサポート体制の充実も当院の大きな特徴の一つです。多くの出産に対応している当院で、すべての妊婦さんが健診をお受けになると外来の混雑や待ち時間が長いなどの影響が出てしまいます。そこで、一昨年から取り組んでいるのが、当院と連携するクリニックなどで健診を受けていただき、お産は当院で対応していくシステムです。特徴として、出産前の妊娠30週前後で一度当院に来ていただき、担当医と助産師に会い、お産への要望や妊婦さんの背景などを確認しています。

地域の母子医療の中心的役割という印象もあります。

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2020年からは、超音波により胎児の発育・形態を評価する専門の外来を設けました。各担当医が必要だと判断した場合に検査させていただく以外にも、近隣の施設から依頼を受けて検査をする場合もあります。また、里帰り出産される方が定期健診はクリニックで受けるけれども、一度だけ当院を受診していただくという里帰りサポートも行っています。これは、夜間、休日などクリニックの休診日にどうしていいかわからないという妊婦さんを当院が受け入れるものです。受診歴のない妊婦さんの急な受け入れは、一から情報収集しなくてはいけないため大変ですが、一度受診していただくことでカルテの作成ができ診察もスムーズです。妊婦さんにとっても地域の先生方にも少しは貢献できているのかなと思いますね。また、コロナ禍で中止を余儀なくされた日本語と英語での母親教室はオンラインで実施し、妊婦さんから情報発信が可能なアプリも導入しています。

病院全体で注力されていることは何でしょう?

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新宿区内には重症の救急医療を担う大学病院や大規模な病院が多いのですが、例えばちょっとおなかが痛い、あるいは高齢者の脱水傾向などの中等症を高度医療を提供する病院で受診するのは難しい場合もあります。当院では、そういった急性期の肺炎、盲腸の手術や胆石などの中等症の患者さんの救急搬送を受け入れています。また、高齢者が中心にはなりますが、母子医療を含めた地域包括ケアにも力を入れています。昨年開設した総合診療の部門では訪問診療を行っているほか、緩和ケアチームの診療体制も整ってきました。例えば、在宅では厳しい状態の方が一時的に入院して、在宅にお戻りいただく取り組みもその一つです。整形外科では帝京大学と連携し、大学病院に救急搬送され急性期治療を終えた患者さんのリハビリテーションや2度目の手術を担当しています。耳鼻咽喉科では、摂食・嚥下チームによる口腔内のケアを精力的に行っています。

病院長として大切にしていることを教えてください。

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私は産科をメインにしていますので、当院での出産対応が困難で大学病院に母子搬送された方が、二人目、三人目の出産の際に「何とかこの病院で出産したい」と希望されて受診されたたりすると、とてもうれしく感じます。中規模の病院ですが、歴史の中で培ってきた魅力があるのでしょう。長く当院を受診してくださっている方からは「昔からの聖母であってほしい」というご意見をいただくこともあります。この声は、当院が最も大切にしなくてはいけないところなのではないかと思っています。私自身は現場で何が起きているかを皆さんから聞いて、旗振り役を担っていきたいですね。これまでの当院は産科が基盤で内科、外科などの他科がサポートするイメージでしたが、今後はそれぞれの診療科の強みを生かした病院をめざしていきたいですね。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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当院にはベテランから中堅以上の経験を有する医師がメインで活躍しています。今後を考えますと、人材の育成を含め、若手の医師を積極的に受け入れていくことも考えなくてはならないだろうと思います。また、産科はもちろんのことながら、内科、外科をはじめとする各診療科においても、大規模な病院では対応しきれない医療を提供していくことが当院に求められていることだと考えています。そのためには、地域包括ケアの中心的役割を果たしていけるよう、地域の先生方とも密度濃く連携していくことが必要でしょう。当院のスタッフは皆、患者さん一人ひとりへの寄り添う姿勢を大切にしています。それは「聖母病院」の成り立ちや病院の理念、そして地域の方々からの叱咤激励があって醸成されてきたものだと思います。これからも地域の方々の期待に応え、信頼される病院でありたいと考えていますので、これまでどおり当院を育てていただきたいと思います。

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宮越 敬 病院長

1992年慶応義塾大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室に入局。東京歯科大学市川総合病院産婦人科、さいたま市立病院産婦人科など、慶應義塾大学関連病院勤務を経て、2009年同大学医学部産婦人科学専任講師に着任。2020年4月より聖母病院副院長、2022年4月同病院長に就任。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。

自由診療費用の目安

自由診療とは

胎児スクリーニング/3万円(税込)

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