全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院7,983件の情報を掲載(2024年4月19日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 新宿区
  4. 信濃町駅
  5. 慶應義塾大学病院
  6. 松本 守雄 病院長

慶應義塾大学病院

(東京都 新宿区)

松本 守雄 病院長

最終更新日:2022/11/15

20221003 main20221003 main

低侵襲で質の高い医療を多くの人に届けたい

JR中央・総武線の信濃町駅そば、神宮外苑の豊かな緑に続くように広がるのは、2022年5月にグランドオープンを迎えた「慶應義塾大学病院」の「慶應義塾の杜」だ。訪れる患者や家族の不安をかき消すように、美しく茂った木々が優しく揺れ、エントランスに続くプロムナードにやわらかな光を落とす。穏やかで温かな新生・慶應義塾大学病院の姿は、「歴史と実績を誇る大学病院」のイメージに気後れする人の背中を優しく押してくれるだろう。2021年に就任した松本守雄病院長も、「誰に対しても平等で、親身で一生懸命な医療こそ当院の最大の特徴です」と強調する。一般的な疾患から難治性の疾患まで、すべての疾患に高度な医療で応える同院について、松本病院長に話を聞いた。(取材日2022年9月8日)

まずは、病院の概要と特色について教えていただけますか?

20221021 1

当院は、北里柴三郎博士が初代医学部長・病院長を務めた病院で、2020年に開院から100年を迎えました。100年の記念事業である新病院棟建設事業は、2022年5月の正面玄関オープンをもって完了となり、現在は一新された環境のもとで日々診療を行っています。新病院のコンセプトは「Keio Forest 慶應義塾の杜」。訪れた方が心地良い時間を過ごせること、安心して医療を受けていただけることを第一に考えたデザインです。100年間たゆまず技術向上に努めてきましたが、そうした専門性の高さから、一般的な疾患は診ていないのではないか、気軽に受診できないのではないかと感じる方が多いのもまた事実です。患者さんや疾患によって分け隔てせず、あらゆる方に門戸を開いていることを、新病院が持つ開かれた雰囲気から感じていただければうれしいです。

診療の強みについて、ご専門の整形外科からお聞かせください。

2

近年増えているのは、関節や脊椎の変性疾患の患者さんです。高齢の方が多いので、できるだけ低侵襲な手術で患者さんにご負担をかけずに生活の質を改善することを心がけています。強みとしては、国内の医療機関の中でも多く症例を誇る側弯症の治療と、脊椎・脊髄の腫瘍に対する手術が挙げられます。脊椎・脊髄の腫瘍に関しては、治療に繊細な手技が求められるため、リスクを抑えて手術を実施できる病院は多くありません。当院では、他県、および他院からのご紹介も多く、技術的に難しい症例にも対応しています。また、膝関節の人工関節手術についても、適応症例については積極的にロボット手術を活用することによって、術後のスピーディーな回復につなげています。

ロボット手術は、他科でも活用されていますね。

20221021 3

2016年からロボット手術を導入し、泌尿器科、消化器外科、婦人科で活用してきました。2022年5月には、もう1台国産の手術支援ロボットを導入して、すでに泌尿器科の前立腺摘出手術を実施しています。今後は心臓や肺、耳鼻科領域への適応疾患の拡大に合わせて、2台体制でより充実した手術を行っていくことになるでしょう。ロボットに限らず、患者さんの役に立つ最新の技術は積極的に取り入れていきたいですね。患者さんへのサービス向上、スタッフの労働環境改善につながる人工知能(AI)の活用などもその一つです。

がん診療や産婦人科、周産期は以前から注力されている印象です。

4

腫瘍センターが起点となってあらゆるがんに対応しています。「がんゲノム医療中核拠点病院」として、遺伝子解析によって適した抗がん剤を選ぶがんゲノム医療も推進してきました。就学、就労、結婚・出産といったライフイベントと治療の両立が課題となるAYA世代に向け、専門の支援チームによる長期的な支援を実施していること、看取りではなく治療に前向きに取り組むために緩和ケアの早期介入を行っていることも当院のがん医療の特徴です。また、周産期および産婦人科では、不妊治療のパイオニア的存在として、お子さんを求めるご両親に長く向き合ってまいりました。無痛分娩に対応するほか、NICU・GCUを備えた小児医療も充実させ、子どもを産み育てる過程を一貫してサポートしています。ハイリスクの方はもちろん、そうでない方も、希望に合った安心できるお産の実現に向けて当院をご利用ください。

最後に、展望をお聞かせください。

20190617 5

当院の予防医療センターでは、年間数多くの方の人間ドックを行い、疾患の早期発見・早期治療に貢献しています。高齢化や予防意識の高まりに伴うニーズの増加を受け、虎ノ門・麻布台地区の再開発事業で建設されるメインタワーへの拡張移転を決定しました。2023年秋には、混雑を緩和してより多くの患者さんに対応できるようになる予定です。従来の人間ドックに加えて、生活習慣の改善などの健康に関する全般的な相談にも応じながら、総合的な予防医療を展開していきたいですね。もちろん、検査を担当するのは当院の医師ですから、何かあれば速やかに当院への橋渡しが可能です。これからも引き続き、理念の一つである「患者さんに優しく、患者さんに信頼される、患者さん中心の医療を行う」を常に念頭に置いた垣根のない医療を丁寧に実践してまいりますので、健康に関してお困りの際はどんなことでも気軽に当院へ足をお運びください。

20221003 main

松本 守雄 病院長

1986年慶應義塾大学医学部卒業。1999年米国オルバニー医科大学留学、2015年慶應義塾大学医学部整形外科学教授・教室主任。2021年より現職。専門は脊椎・脊髄外科、生体材科学、変形脊椎再建、低侵襲脊椎手術。脊柱変形、腰椎内視鏡下手術、脊椎悪性腫瘍、再手術例など難度の高い手術も多く手がけてきた。特発性側弯症の関連遺伝子の同定、培養細胞による立体的な人工骨作製などの研究でも知られる。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/9万5700円~

access.png