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医療法人社団明生会 セントラル病院

(東京都 渋谷区)

山下 晋矢 統括院長

最終更新日:2024/07/31

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充実した医療、看護、介護で患者を支える

東京都渋谷区松濤エリアに、高齢者医療の専門病院として誕生し、今年開院60周年を迎える「セントラル病院」。超高齢社会の到来で、施設や在宅の高齢者介護の利用が進む中、今までの豊富な経験と蓄積されたノウハウを生かした「外来診療・在宅医療・リハビリテーション」をシームレスで提供している。特にリハビリテーションに注力し、中でも言語聴覚士(ST)による経口摂取の維持・改善のための取り組みを積極的に行っている。少しでも自分の口から栄養を摂取することで、患者の喜びや可能性を広げたい考えだ。地域包括ケアシステムへの貢献を目標に掲げ、急性期病院での治療を終えた患者を積極的に受け入れ、緊急入院にも対応する24時間365日体制の訪問診療も開始した。病院の特徴やニーズに応じた取り組みなどについて、山下晋矢統括院長に聞いた。(取材日2024年6月13日)

病院の成り立ちと歴史について教えてください。

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当院は1964年10月に開院し、今年60周年を迎えます。現在、セントラル病院とセントラル病院松濤、セントラル介護医療院とで連携して、それぞれの機能を生かした医療・介護の提供につなげています。もともとは高齢者医療と人間ドックを軸に診療を行ってきましたが、少子高齢化、人口減少など社会の変化に対応するため、地域包括ケアシステムに貢献する病院への転換を進めている最中です。この地域は急性期病院が多い反面、慢性期病院が少なく、急性期治療を終えた方の受け入れを強化しています。また、2021年には訪問診療を開始。在宅療養中に急変した患者さんを24時間365日体制で受け入れ、入院が必要な場合は速やかに入院調整を行います。このように地域の病院や介護事業者の方々と連携しながら、患者さんとそのご家族が、住み慣れた地域で安心して療養生活を続けられるようサポートしています。

こちらの病院の強みは何だとお考えですか?

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一つは高齢者医療の豊富な経験によって蓄積されたノウハウがある点です。例えば、認知症についても幅広い経験と知識を有しています。リハビリテーションも当院の強みの一つで、理学療法士9人、作業療法士7人、言語聴覚士6人が在籍し、入院中は1週間に2~3回程度の個別リハビリテーションを提供しています。必要があればそれ以上の個別リハビリテーションの提供も可能です。中でも注力しているのが言語聴覚士による経口摂取の維持・改善のための取り組みです。嚥下機能が低下した方も、訓練や環境設定によって少しでも安心・安全に楽しくお食事ができるよう配慮しています。鼻から胃にチューブで栄養剤を注入する経鼻経管栄養や、内視鏡下に胃ろうを造設して胃ろう栄養をされている方も、少しだけでもご自身のお口から食べていただけるように努めています。寝たきりとなっても、体を起こす時間をつくり、一つでもできることが増やせるようお手伝いします。

高齢化が進む中、地域での役割についてどのようにお考えですか?

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この地域で、急性期病院から慢性期病院にお移りいただく方のニーズが年々高まっていることから、入退院総合支援センターを立ち上げました。当院や松濤病院、介護医療院などへの入院や、在宅からの緊急入院を含めた入院相談は同センターで一括して対応します。従来、急性期病院からの転院では、患者さんのADL(日常生活動作)、ご家族状況、紹介状などさまざまな情報が必要となるケースが多く、照会から入院までの時間が長くなる傾向がありました。そうした時間を少しでも短縮できるよう専門部門を設立し、問い合わせが入った段階で、受け入れの可否が即答できる体制を整備しました。基本的には、いただいた入院相談は断らない方針で調整させていただきます。入院後は2週間をめどに、ご家族同席のもと、多職種連携のカンファレンスを実施し、患者さん一人ひとりの状況に合わせたリハビリテーションのゴール設定や、治療・療養計画を立てていきます。

現在、進めている新たな取り組みがあれば教えてください。

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急性期治療を終えた方が対象の療養型病棟に加えて、2023年7月に36床の障害者病棟を整備しました。以前はお断りしていた人工呼吸器の管理など医療ニーズや介護の必要度が高い方も、急性期病院から直接受け入れやすくなりました。また、より幅広いニーズに応えられる病院をめざし、医療・看護・介護・リハビリテーション・福祉が連携した、新たな取り組みも始まっています。その一環として、分院のセントラル介護医療院の改修工事が進んでいます。今後は、コロナ禍で停止していた介護医療を含めた施設運用を実践していく予定です。また、新型コロナウイルス感染症のピーク時は、感染者を受け入れる専用施設となっていたセントラル介護医療院と連携し、当院は積極的な治療および加療に携わってきました。再流行時には、その間培ったノウハウを強みに、新型コロナウイルスに強い病院という特徴を生かして、地域に貢献できればと思います。

読者にメッセージをお願いします。

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当院の在宅医療では内科だけでなく、床ずれや湿疹といった皮膚科、巻き爪などの形成外科の診療も行っています。24時間対応なので緊急時も安心ですし、入院もスムーズです。ご自宅を訪問するにあたり、ケアマネジャーとの連携を密にしながら、安心してご利用いただけるよう努めています。対象は当院を中心に約5kmの渋谷区・世田谷区・目黒区・港区が基本ですが、その他のエリアの方も気軽にご相談ください。当院が所属する法人では “地域共生社会の実現”に向けた取り組みの強化を目標に掲げています。障害の有無、国籍に関わらず、さまざまな問題を抱える方々を広くサポートできる仕組みの構築を目標に、地域で助け合い、支え合い、医療を通じて地域の皆さまのお役に立てる方法を追求していきたいと思います。時代のニーズに合わせ、その方らしい人生を最期まで過ごしていただけるよう当院も変化してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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山下 晋矢 統括院長

1986年東京医科大学卒業後、東京逓信病院郵政技官医師、東京医科大学八王子医療センター助手、東京都立豊島病院外科医長を経て2002年に医療法人社団永生会入職。2018年永生病院院長。2020年より現職。趣味はクラシック音楽、ドライブ、旅行。「最近、温泉巡りや神社参拝にめざめました。ライフワークとして地域共生社会の実現をめざしています」と話す。

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