院長メッセージ( 東京慈恵会医科大学附属第三病院) | 病院・総合病院・大学病院を探すならホスピタルズ・ファイル

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東京慈恵会医科大学附属第三病院

がん、認知症などの地域診療拠点として、高度な医療と人に優しい医療を総合的に提供

東京都指定二次救急医療機関/東京都災害拠点病院/東京都がん診療連携拠点病院/東京都地域連携型認知症疾患医療センター

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中村 敬院長

プロフィール人間心理に関心を持ち、大学は哲学科へ進んだが、より実践的な学問を求めて東京慈恵会医科大学へ入学。1982年に卒業し、同精神医学講座へ入局。同大学院修了。現在は第三病院院長兼同精神神経科診療医長と、東京慈恵会医科大学精神神経科教授を務めている。

共感と思いやりの医療を実践する大学病院

京王線国領駅からバス4分、小田急線狛江駅からバス10分の地にある「東京慈恵会医科大学附属第三病院」。大学の附属病院として高度な専門医療を提供するのと同時に、調布市、狛江市、世田谷区一帯の急性期医療を担う基幹病院として幅広いニーズに応えている。高次元医用画像工学研究所と連携するハイテクナビゲーション手術室、リニューアルした結核病床、精神疾患への森田療法専用病棟など、特色ある専門施設もある。2014年に院長となった中村敬先生は、高齢者が多いという特性を踏まえて、より地域に密着した病院づくりを推し進める。大学で哲学を学んでから、心の学問を実践の場で生かしたいと精神科医の道を選んだという院長のやさしいまなざしや穏やかな話しぶりからは、「病気を診ずして病人を診よ」という建学の精神が伝わってくる。同院の役割や特色、めざしている医療について、詳しく聞いた(取材日2016年6月9日)

病院の歴史や、展開する医療の理念を教えてください。
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1950年に東京慈恵会医科大学の3番目の附属病院として開設されました。当初は第三分院という名称でしたが、1986年から第三病院となりました。1970年に本館病棟が新築され、その後、精神科の森田療法棟、新手術棟、新医局棟など、増改築を重ね、現在は一般534床、結核27床、精神20床の総病床数581となっています。「病気を診ずして病人を診よ」という東京慈恵会医科大学建学の精神を受け継いでいますが、これを再解釈して当院では2016年に「共感と思いやりに基づく医療(Enpasy Based Medicine)」のモットーを掲げました。医療者が、患者さんの気持ちに共感して想像力を働かせることで、患者さんに求められる医療を実践していくことをめざしています。そのために各部署で実践目標を立て、年度末に功労者を「ベストホスピタリティ賞」として表彰します。救急医療やチーム医療でも功労者表彰を行っています。

地域において、どのような役割を担っていますか?

大学の附属病院として、先進的医療の提供と人材教育を行う使命がある一方、調布、狛江、世田谷地域の急性期医療を担う病院という役割があります。当院の外来患者さんの約55%は65歳以上で、附属4病院の中でも高齢者が一番多いという特徴があります。高齢者は複数の疾患を持つことが多いですから、総合診療の役割がとても重要となります。2017年からの総合診療の専門研修プログラム実施に向け、総合診療研修センターも設置しました。また、認知症診療を強化し、2015年から東京都地域連携型認知症疾患医療センターの指定を受けました。「もっと地域へ」を合言葉に、高齢者の多い地域ニーズに即した医療を提供していきます。また、2016年から東京都がん診療連携拠点病院にも指定されました。がん診療を行う複数の診療科間の連携を強化し、外来化学療法室、緩和ケア室、がん相談室なども含め、多職種のチーム医療でがん患者さんを支えています。

先進的な医療設備や得意領域にはどんなものがありますか?
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外科領域では、高次元医用画像工学所と連携したハイテクナビゲーション手術があります。事前にCT撮影した3次元画像と実際の手術野の画像を重ね合わせたナビゲーションモニター画像によって手術を誘導するシステムです。臓器の裏側など、目に見えない部分も映し出されるため、安全に十分配慮した体制で手術することができます。現在、肝臓、胆嚢、膵臓および耳鼻科の手術に適用しています。内視鏡部では、鎮静剤、鎮痛剤を用いた苦痛の少ない内視鏡検査・治療を行っているほか、先端の高次内視鏡治療も実施。また、股関節疾患については、他の慈恵医大附属病院の症例も、ほとんど当院で手術しています。高齢者はもちろん、子どもの股関節疾患にも高度な専門治療が可能です。リハビリテーションにも力を入れ、中でもHAD(入院関連機能障害)予防のため、各診療科の主治医とリハビリ科の医師、理学療法士が連携して入院早期からリハビリを行っています。

チーム医療と地域医療連携に、力を入れているのですね。
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チーム医療の推進は院長として、非常に重視しているテーマです。リーダーの指示に従って動くのではなく、医師やメディカルスタッフが対等の立場で意見を出し合い、最善の医療を追求するチーム医療です。当院では、看護師たちが自発的に緩和ケアの活動を始め、そこに医師が加わって緩和ケアチームができた経緯もあります。そんなチーム医療を推進していきたいですね。地域との医療連携に関しては、総合医療支援センターの中の医療連携室が窓口となっています。登録医が現在、約300人おられて、紹介、逆紹介が円滑に進むようになっています。2015年からウェブ上で地域の医療機関から診療予約できるようにもなりました。読者の皆さまも、かかりつけ医から紹介していただくと、診療もスムーズですから、ぜひ、ご利用ください。また、年2回、地域の医師や福祉関係者を対象に当院でフォーラムを開催し、認知症、災害医療などさまざまな情報を共有しています。

最後に、先生ご自身のことと、将来展望をお聞かせください。
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両親は小児科の医師でしたが、私は文科系に関心が強く大学は哲学科へ進みました。ただ、哲学の勉強をするうちに、机上の論理ではなく実践的なことをしたいと思い、医学部に入り直して精神科の医師になりました。今、思えば自然な流れだったのかもしれません。人間のあり方や心の奥深さに関心があったのですね。慈恵医大精神医学教室の伝統であり、不安障害など精神疾患の治療法として知られる森田療法に出会い、ますます興味が湧いて、今に至っています。当院では、今、新病院の建設計画が進んでいて、2020年に着工し、2022年に竣工する予定です。そのコンセプト作りをしているところですが、総合診療が一つの大きな柱になると考えてます。住民の方々、行政など地域のさまざまなニーズに対応するために、建て替えを機にさらに病院の機能を強化充実させ、安心と信頼を得られる病院として、より一層地域に貢献することをめざしていきたいと思います。

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