医療法人社団葵会 AOI湘北病院
(神奈川県 相模原市中央区)
佐藤 好信 病院長
最終更新日:2025/03/13


快適な環境と真心を込めたケアで療養を支援
相模原市中央区横山台にある「AOI(エーオーアイ)湘北病院」は、206床を有する医療療養型病院。長期療養を必要とする患者への医療対応に加え、快適に過ごすために欠かせない真心のこもったケアと、本人はもちろん家族も対象とした安心と満足の提供に努めている。「めざすのは患者さんとご家族に良いと思っていただける病院。良い病院とは、利用する患者さんとご家族だけでなく、働くみんなにとっても良い病院でなくてはなりません。やりがいのあるかたちで職務に取り組めるよう、複数のスタッフがチームを組んであたる体制を取っています」と、佐藤好信病院長は話す。消化器外科の医師として多くの手術を執刀する傍ら、がん患者への緩和医療も手がけた経験も持つ佐藤病院長に、同院の概要やめざす医療、地域とのつながりなどについて詳しく聞いた。(取材日2025年1月14日)
まずは病院の概要を教えてください。

1976年、相模原市緑区二本松に「医療法人社団鴻友会 湘北病院」として開設されたのが当院の始まりです。2016年に現法人に参入し、2020年に現在の所有地である相模原市中央区横山台に新築移転しました。当院は慢性期にある患者さんの長期療養を担う医療療養型病院として、高齢者を中心に他の医療機関から紹介を受けるかたちで入院受け入れを行っています。外来診療も行っていますが完全予約制であり限定的です。正面玄関からお入りいただくと、明るい日差しが差し込む開放的なホールが広がっており、上階に位置する病室やリハビリテーション室など各所に設けられた窓からも緑あふれる相模原の景色が眺められます。まるでホテルのようなデザインには、完成当時私自身も驚いたほどで、患者さんにもご家族にも、快適にお過ごしいただける空間であると自負しています。
どのような点を強みと感じていらっしゃいますか。

美しい建物と並び、スタッフも当院の自慢です。看護師はもちろん、患者さんの生活全般をお支えする看護助手も頑張っており、喀痰吸引や口腔清拭などを含むさまざまなケアを行っています。認知症や精神的・肉体的ストレスなどから、中には大声を出されたり、噛みついたりされる方もいらっしゃいますが、複数の職員がチームを組んであたる体制を取ることにより、皆やりがいを持って取り組んでくれています。良い病院とは、患者さんやご家族にとって良い病院であると同時に、働く職員にとっても良い病院でなくてはなりません。その点で、働きがいのあるかたちで職務にあたれる体制づくりは非常に大切だと考えています。「患者さんが不安を持ったり、嫌がったりすることはできる限り避ける」というのが当院の方針ですが、これを実践するためにも、余裕ある体制は不可欠なのです。
リハビリテーションも充実させていらっしゃるそうですね。

十分な広さを確保したリハビリテーション室があり、理学療法士、作業療法士に加え、言語聴覚士らが活躍しています。療養病院でのリハビリテーションでは、機能の改善・維持による寝たきりの予防のほか、関節拘縮や床ずれを避けるための病床でのポジショニング、嚥下機能の確保と継続が大切です。運動器に限らず、呼吸器、脳神経血管に対してもさまざまなアプローチを駆使し、少しでも離床時間を増やして車いすでの移動や外気浴ができるような有意義な時間を持てるよう取り組んでいます。また、ベッドの上で過ごす時間が長くなる入院生活を少しでも快適に過ごしていただくために、体位変換を行ったり、クッションなどを利用して楽な姿勢を取れるよう工夫したりしています。さらに、嚥下造影検査を行いながら、長く胃ろうや中心静脈栄養に頼っている方も、お口で食べる楽しみを継続できるよう、経口摂取への復帰をめざしてトレーニングを進めています。
入院の受け入れはどのような流れになるのでしょうか。

当院で診断を下すのではなく、他院で何らかの診断を受けて急性期治療を終え、療養先を探している方が紹介されていらっしゃるケースがほとんどです。近隣病院からの紹介は多いですが、都内や他県といった遠方の病院からのご紹介も少なくありません。ご家族がこの辺りにお住まいで、生活圏で療養を受けることを希望されて、遠方から患者さんを呼び寄せるといったケースも多くあります。まずは医療相談室のソーシャルワーカーにご相談いただき、診療情報提供書や各種検査のデータのご提供を受けながら、当院の入院判定会議にてその可否を判定する流れです。当院では人工呼吸器を装着された患者さんへの対応も可能であり、重症度や医療依存度の高い方の入院も積極的にお受けしています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

ご自身の意思を言葉で伝えることが難しい患者さんもいらっしゃいますが、ご本人にもご家族にも「希望があればなんでも遠慮なく言ってください」とお声がけするようにしています。すべてのご要望にお応えすることは難しくとも、できる・できないの判断を下すのは、あくまで病院であり、ご本人やご家族が相談自体を諦めるべきではないというのがわれわれの考えなのです。新型コロナウイルスの感染拡大時には、複数回の感染発生を経ながらも、徹底した対策により大きく広げることなく対応できました。引き続き細心の注意を払いながら快適な療養を支えています。今後は、以前のように地域の子どもたちとふれあう機会や、音楽に接する機会、医療や疾病予防についてお話しする機会も、状況を見ながら徐々に再開していきたいです。明るくアットホームな療養環境と真心込めたケアをめざしていますので、お困りのことがあればご相談ください。

佐藤 好信 病院長
1976年日本大学医学部卒業後、同大学医学部第3外科教室に入局。1985年に相模原協同病院に入職。同病院外科部長を務めた後、2005年に医療法人社団鴻友会湘北病院(現・医療法人社団葵会AOI湘北病院)の病院長に就任。消化器外科の手術を多数経験した傍ら、がん患者への緩和医療を手がけた経験も持つ。