全国の頼れる病院・総合病院・大学病院を検索
病院・総合病院・大学病院8,022件の情報を掲載(2023年2月02日現在)

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 相模原市中央区
  4. 相模原駅
  5. 社会福祉法人ワゲン福祉会 総合相模更生病院
  6. 井出 道也 先生

社会福祉法人ワゲン福祉会 総合相模更生病院

(神奈川県 相模原市中央区)

井出 道也 先生

最終更新日:2020/11/25

MainMain

時代に合わせた医療を提供し続け地域に貢献

戦後、陸軍の医療施設を地域の篤志家が存続させようと資金を出し合い、社会福祉法人としてスタートしたという背景をもつ「総合相模更生病院」。3代前からここで出産をした人もいるという、70年以上の歴史を誇る病院だ。開設当初は広く浅く何でも診ていたが、中核医療を担う地域支援病院をはじめ周辺の医療施設が充実してきたことから、地域全体で医療を完結するその「一翼を担う」方向に転換。社会福祉法人として経済的弱者を守り、二次救急病院として患者を受け入れるといった基本は変わらず、今以上の高齢化に合わせて地域包括ケアにも力を入れている。全病床数225床のうち44床を地域包括ケア病床に転換。院内の全部署からキーパーソンを選んで体制を整え、滑り出しは非常に順調だ。地域包括ケアシステムを推進するだけでなく、現職に就いてから2年後には本館であるA棟を建て替え、同院の歴史上初となる入院透析施設の立ち上げなど、時代に合わせて次々と新たな取り組みに挑んできた。更なる発展に尽力する井出道也先生に、話を聞いた。(取材日2017年1月18日、情報更新日2019年12月19日)

戦後から続く歴史ある病院と聞きました。

1

開設は、1945年11月26日。つまり終戦の年ですから、もう70年以上も前になります。もともとここは、大日本帝国の医療施設だったのですが、敗戦で米軍に接収されそうになったところを、地域の方々が資金を出し合い、社会福祉法人という公共的な色合いの強い病院として再スタートさせたというのが始まりです。地域の人がお金を出してまで存続させようとするほど、当時は、この周辺に病院がまったくなかったのですね。ここしか病院がなかったので、それこそ何でも診ていたそうです。時代が変わり、各駅に医療施設ができて、求められるものも変わりました。1つの施設であらゆる病気やけがに対応をするのではなく、今は、地域全体で役割分担して完結させようという時代。その一翼を担う市中病院として専門分化し、また、よそとさまざまな連携を取りながら地域のお役に立てればと考えています。

具体的には、どのようなことに力を入れていますか?

2

団塊の世代が75歳を迎える2025年問題を見据え、総病床数225のうち44床を地域包括ケア病床という体制に転換し、これからの当院のコアとして位置付けました。現在ですら、介護療養施設に入ろうと思っても、入居できなくて困っている方がたくさんいるんですね。在宅といっても限界がありますから、まずはその受け皿になれればと思います。立ち上げにあたっては、当院の全部署からキーパーソンを集めて、「地域包括ケアシステムチーム」を作りました。今の部署長クラスはみんな40、50代と元気で、この取り組みを引っ張っていってくれています。自慢するわけではないんですが、各部署のトップが勉強熱心で、今の時代に何が求められているか非常によくわかっていたおかげで、新しい試みにもかかわらずスムーズにここまできました。今は関係者全員、生きがいのように感じているらしく、ミーティングでもこまかいところまで熱心に話し合っています。

院内設備や医療機器の特徴を教えてください。

3

2016年にスタートした入院透析です。当院は人工透析の歴史がありませんでしたが、地域の要望で新たに立ち上げました。実は、会社帰りに人工透析が受けられる施設はいくつかあったんです。しかし、糖尿病が進んで人工透析になった方は、さまざまな合併症を起こす心配があります。入院しながら人工透析を受けるとなると、各科のスペシャリストがそろった病院でなければ受けきれません。まだ1年も経っていませんが、予想以上にご利用いただいています。機器類では、PET-CTのある病院はまだ少ないはずです。新棟に建て替えた2007年に導入した時も、そうでしたからね。もともとPET-CTは、地域完結医療の一環として、共同利用いただくことを想定して入れました。MRIやCT、マンモグラフィなども利用可能ですが、ことPET-CTに関しては、地域の医療機関のほうが利用頻度は高いくらいです。

先生のご専門は消化器外科だそうですね?

4

大学では、肝臓・胆のう・膵臓のグループにいました。消化器外科を選んだのは、メスですべてのことが解決すると思いこんでいたからです。自分の手で患者さんが治るんだと。今から考えれば、とんだ思い上がりでした(笑)。消化器がんが薬で治療できるなんて、医師になりたての頃はとても信じられなかったでしょう。当時は、大きな切開の手術をする医師が偉大だと言われていたのが、今は腹腔鏡で穴を空けて最小限の侵襲で体の負担を減らすことが要求される時代ですしね。手術はもう後進に任せ、今、現場では週2回の外来にあたっています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

5

最近は、病院というと紹介状がなければ診てもらいにくいなどと思われる方も多いと思いますが、地域包括ケア病棟に限っては、気軽にご利用いただけるようなシステムにしました。たとえば、訪問診療をされているクリニックのドクターからの「1日2日、入院を頼める?」というリクエストはもちろん、極端に言えば、介護に疲れてちょっと休みたいという時に活用していただくといったことも始めています。2025年問題を視野に入れて、当院ではある程度、患者さんを受け入れる体制が整いました。まだ私たちも地域包括ケアシステムチームなど、始めたばかりでご存じない方も多いでしょうから、これまで以上に機会を作って地域の皆さんへ説明していきたいと思います。興味のある方は、市民向けシンポジウムなどにぜひ足を運んでみてください。

Main

井出 道也 先生

1978年日本医科大学卒業。後に同大学第2外科入局、同大学大学院を修了し博士号取得。以降、立正佼成会佼成病院など大学の関連病院を経て1994年総合相模更生病院入職、2005年院長就任。専門分野は消化器外科。同院入職当初は、まだ一般的でなかった胆のうなどの腹腔鏡手術を広めようと努めた。現在は、別に院長がおり、病院内では名誉院長と呼ばれている。マネジメントに腕を振るいながら、週2回は院内で外来を担当。

access.png