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医療法人社団慶友会 第一病院

(神奈川県 川崎市川崎区)

方波見 剛 病院長

最終更新日:2020/11/25

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外科系の急性期病院として地域医療に貢献

川崎市元木にある「医療法人社団慶友会第一病院」は、患者のほとんどが救急車からの受け入れという病院。脳神経外科と整形外科を中心に地域の急性期医療の一端を担う。子どもの頭部外傷、高齢者の大腿骨骨折など主に外傷の患者が多いといい、整形外科分野では、競輪をはじめとするスポーツ選手が鎖骨の手術を求めて全国から受診に訪れる病院でもある。方波見剛(かたばみ・つよし)病院長は「突然の受傷や発症により救急車で運ばれてきた患者さんの不安やとまどいを受け止め、患者さんやご家族に安心してもらえるように医療を提供したい」と語る。病院運営を担う方波見病院長自身も、救命救急、脳神経外科の専門家として豊富な診療経験を持つ。「救急医療は多様な患者さんと出会えることが、大変なところでもあり、面白いところ。それぞれの患者さんが望まれていることを見誤らないことを心がけています」。爽やかな笑顔と、気さくな語り口も印象的な方波見病院長に、同院の特徴や地域で果たす役割について語ってもらった。
(取材日2019年10月28日/情報更新日2020年10月19日)

こちらの病院の成り立ちを教えてください。

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病院の前身は、父が1952年に開設した元木町医院です。1962年に元木町外科医院と名称変更し、1967年に「医療法人慶友会第一病院」となりました。最近は脳神経外科と整形外科を中心に急性期医療に特化し、多くの救急搬送を受け入れています。脳神経外科、整形外科とも専門性のある医師が在籍し、受け入れた患者さんに対して応急処置や手術、早期のリハビリテーションなどを行い、必要に応じて専門的な診療や、療養型の病院での診療へとつなげています。患者さんの約9割は交通事故や転倒・転落等による外傷の方です。対象エリアとしては横浜市にも近いことから、横浜市と川崎市の救急搬送を受け入れています。また外科治療が終わった患者さんに対するリハビリテーションにも力を入れ、地域包括ケア病床も設置しています。別棟にある第一クリニックが外来の役割を果たしており、連携体制も整えています。

診療面にはどのような特徴がありますか。

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脳神経外科では頭部外傷、脳卒中等の急性期医療を中心に行っています。速やかにMRIなどの精密検査ができるのも特徴で、小児科がない病院では敬遠されがちな乳幼児の頭部外傷も含め、幅広い年齢層の患者さんを受け入れています。整形外科では高齢者の転倒外傷や、交通外傷、転落転倒による外傷などの治療を行っています。特に大腿骨近位部骨折は数多く手がけ、迅速な手術により早期の離床・リハビリテーションにつなげるようにしています。鎖骨骨折については、骨折の部位や形態にもよりますが、可能な限り髄内鋼線固定という治療法を行います。従来のプレート固定と比べて手術の傷が小さく、術後の痛みや腫れが少ない、骨融合が早いなどの利点のある治療法で、競輪選手をはじめ多くのスポーツ選手の治療も行ってきました。骨折全般に低侵襲での治療に努め、日常生活や仕事へ早期に復帰できるよう取り組んでおります。

リハビリテーションにも力を入れているそうですね。

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当院の患者さんの多くは、突然の外傷などにより生活が一変し、不安になられている方です。できるだけ早く日常生活に復帰していただくために、原則として手術・発症翌日からリハビリテーションを開始します。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が合計12人在籍しており、患者さんの状態に対応してマンツーマンでリハビリテーションを行います。また医師や看護師、リハビリスタッフが連携して、患者さんのお困りや訴えをしっかり受け止め、問題を少しでも解決できるように病院の機能を活用、調整しています。そして退院後の外来診療は連携する第一クリニックで行い、術後の経過観察の他に、痛み緩和を目的とした診療などを行っています。他に、内科では入院患者さんの体調管理に加え、一般内科や生活習慣病の診療を行っています。

病院としての診療方針や地域連携についてお聞かせください。

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外傷や脳卒中で救急搬送されるというのは私たちには日常ですが、患者さんにとっては非日常的な大変な出来事です。そのため職員には「患者さんが直面している状況を理解し、その不安やとまどいを受け止めて対応してほしい」と機会あるごとに伝えており、患者さんが安心して療養できる病院環境にしたいと考えています。この規模であるからこそ小回りが利き、院内の情報交換なども密にできるので、患者さんを病院全体でチーム医療として支えていきたいですね。常に「地域に求められること、私たちが取り組みたいこと、できること」を一致させたいと思っています。地域連携としては川崎市病院協会などを通して、基幹病院や急性期病院、療養型病院などの院長とは顔の見える関係を構築しています。さらにスタッフ間でも連携を深めるため、最近、診療科別の交流などを始めています。また入院治療の必要なお子さんについては、基幹病院の小児科と連携しています。

地域の皆さんへのメッセージをお願いします。

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患者さんの多くが救急搬送で来られますので、当院を知らなかったという方も少なくありません。そんな患者さんにも安心して治療やリハビリテーションを受診いただき、ご家族のご相談に応じ、早期に日常生活に戻っていただくことが私たちの使命です。高齢の方はちょっとした転倒などで骨折しやすく、寝たきりのきっかけになることもありますので、適切な救急医療とリハビリで健康寿命を守ることは、高齢化社会の中で重要な役割と考えます。現在新型コロナウイルスの流行もありますが、当院では原則面会を禁止、来院時の検温、受付にアクリル板の設置など行い、入院患者さんと外来患者さんのリハビリテーションの時間を分けるなど工夫をしています。第一クリニックでは再来受付システムを導入、各科の診察順や待ち人数を表示できるようにしました。これからも地域医療の中で求められる病院機能を担い、安心して治療を受けていただける病院でありたいと思います。

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方波見 剛 病院長

聖マリアンナ医科大学卒業、同大学病院や関連病院の救命救急センターなどで診療に携わる。1999年より現職。専門は救急医療、脳神経外科。日本救急医学会救急科専門医。川崎市病院協会副会長、川崎市救急告知医療機関協会会長、川崎市災害医療コーディネーター。趣味はモータースポーツ、ゴルフ。

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