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独立行政法人 地域医療機能推進機構 横浜中央病院

(神奈川県 横浜市中区)

川田 望 院長

最終更新日:2023/10/17

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地域の多様性を反映した幅広い医療を提供

周辺にさまざまな観光地が点在する横浜市中区山下町で、70年以上も地域の多様な医療ニーズに応えている「横浜中央病院」。救急医療をはじめ幅広い分野で急性期医療を提供するほか、地域包括ケア病棟では患者が自宅で暮らせる力を養うためのリハビリテーション、在宅療養の患者の一時入院などにも対応している。2023年4月に就任した川田望院長は、「患者さんごとの医療ニーズに合わせ、多職種が連携するチーム医療で多面的にアプローチし、適切な医療を提供できるのも当院の強みです」と話す。「そのほか救急医療ではより広く患者さんを受け入れる体制を整え、循環器内科のカテーテル治療、消化器内科の肝臓・胆道・すい臓の内視鏡検査など診療科ごとに特徴にある診療も行っています」。こうした診療面での強みを生かし、今後はさらに地域の医療機関との連携を強め、「入院という太い幹で地域医療を支える病院をめざしたい」と言う川田院長に、地域で果たす役割やこれからの展望について聞いた。(取材日2023年8月28日)

この病院の特徴や地域での役割を教えてください。

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当院は「温かい心と気配りの医療」を基本理念とし、地域に根差した医療を70年以上も続けています。周囲には県・市の行政機関や企業のオフィスが集中するエリア、昔ながらの住宅地も多い本牧や山手、中華街などの繁華街・観光地、貧困問題や高齢化で福祉ニーズが高い寿地区があり、地域ごとにさまざまな医療が必要なことも当院の大きな特徴といえるでしょう。また、医師、看護師、薬剤師、リハビリテーションスタッフ、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど多職種連携での話し合いも盛んで、患者さんがご自宅で暮らせるよう、チーム医療による適切な治療とリハビリテーションを提供できる体制を整えています。しかも当院には特定医療行為を施行できる看護師が複数在籍し、医師の負担軽減を図っています。現在の建物では導入が難しい医療機器もありますが、医師・スタッフの個人力とチームワークで、質の高い医療をめざしたいと考えています。

救急医療ではどのような点に力を入れていますか?

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2023年3月まで、当院は入院や手術が必要な患者さんに24時間対応する二次救急医療機関でした。しかし、現在の人員および環境で提供可能な救急医療をめざし、同年4月からはより広く患者さんを受け入れる救急告示病院となりました。といっても24時間365日の救急対応は変わらず、内科系、外科系で手分けして救急の患者さんを診ていく体制です。救急隊にとっては「いつ搬送しても大丈夫」との認識があるのでしょう。以前より救急そのため車の受け入れ台数は増え、地域の細かな救急医療ニーズに対応できています。当院である程度の救急患者さんを診ることは、より高度な救急医療を担う病院の助けにもなるはず。しかも、当院は内科と総合診療で、救急の患者さんを広い視野で診療でき、入院が必要なケースもそのままフォローできる点は強みの一つといえます。

そのほかの診療科にはどんな特徴がありますか?

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循環器内科はカテーテルによる心筋梗塞や狭心症の治療、閉塞性動脈硬化症の専門的な診断・治療に力を入れています。さらに心臓の病気がある患者さんの運動能力の回復をめざす心臓リハビリテーションにも早くから取り組んできました。近隣の施設で治療を受けた患者さんをご紹介いただいて、当院での心臓リハビリテーションにより社会復帰を支援する連携も進めています。消化器内科はチーム医療に力を入れていることに加え、上部消化管・下部消化管以外に肝臓・胆道・すい臓の詳細な検査と治療を得意とする点も特徴。内視鏡超音波検査で胆道・すい臓の検査もでき、一般的に見つけにくいとされる病気の早期発見にも貢献しています。消化器外科も同様にチーム医療に力を入れ、食道がん、胃がん、大腸がんなどのうち、消化器内科では難しい症例に腹腔鏡手術を実施しています。このほか脳神経外科は脳卒中治療、認知症の初期症状を見つけるための診療も行っています。

地域包括ケア病棟などによる地域連携についてご紹介ください。

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地域包括ケア病棟の目的の一つは、地域にお住まいの方が高齢になってもご自宅で暮らせるようサポートすることです。そのために、当院やほかの医療機関で急性期の治療を終えた患者さんを受け入れて、体力や日常生活動作の回復をめざしたリハビリテーションを行っています。また、在宅療養中の患者さんの一時入院にも対応し、「ほぼ在宅、ときどき入院」という地域医療の目標が実現できるよう努めています。また、高齢の方は循環器と消化器など複数の病気が併存することも多いのですが、総合診療の視点で診る当院の内科はそうした患者さんの診療にも適していると考えています。ただ、新型コロナウイルス感染症の影響で、ここ数年は近隣の先生方とのコミュニケーションが不十分な状態が続いているため、地域の医療機関の情報収集に努めるのはもちろん、できれば少しずつ訪問を再開して「顔の見える関係」を築いていきたいですね。

最後にこれからの病院の展望などをお聞かせください。

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地域の皆さんの健康維持、病気の早期発見と治療に役立つよう、当院の健康管理センターで健診と人間ドックの充実を図りたいと思います。地域の先生方と協力して再検査を放置しているケースを掘り起こし、当院で再検査を受けていただくような取り組みも必要になるでしょう。地域との関係でいえば、当院は各分野の入院治療をもっとしっかり充実させて、外来診療はクリニックの先生方にお任せするといった役割分担も大切と考えています。加えて、より専門的な治療が必要な患者さんは高度急性期病院に紹介し、治療後のリハビリテーションを当院が担うなど、クリニックと高度急性期病院をつないで、地域医療をさらに充実させたいですね。私が着任するかなりの前の話ですが、実は私の家族も当院でお世話になったことがあり、親身な対応にたいへん感銘を受けました。そうした医師・スタッフの良さを生かしながら、当院らしい地域医療を実践していきます。

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川田 望 院長

1983年日本大学医学部卒業。1987年同大学大学院医学研究科修了。同大学泌尿器科学分野に入局し、主に日本大学駿河台病院(現・日本大学病院)で経験を積む。1987年から東松山市市民病院で診療した後、大学病院に戻り、泌尿器科の診療に加え腎がんの免疫療法の研究などに従事する。その間、副院長として院内の医療安全の責任者も務める。2023年4月から現職。日本泌尿器科学会泌尿器科専門医。座右の銘は鬼手仏心。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/4万3934円~

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