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鶴見大学歯学部附属病院

(神奈川県 横浜市鶴見区)

濱田 良樹 病院長

最終更新日:2020/11/25

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地域住民の健康を支える歯科総合病院

1970年、大本山總持寺を背景に横浜市鶴見区に開院して以来、口腔領域の専門病院、歯科医師養成機関としての役割を担うとともに先端医療の研究にも取り組んでいる「鶴見大学歯学部附属病院」。歯科総合病院であるが地域とのつながりも深く、近隣住民や医療機関からの信頼も厚い。一般的な歯科疾患のみならず、歯列矯正、顎変形症や顎関節症から口腔がんの治療に至るまで、口腔や顎、顔面に生じるさまざまな疾患に対応する診療科を有している。また、デンタルインプラント治療や障がい者歯科、顕微鏡を用いた歯科治療、ホワイトニングなど、時代の要請に応える診療も手がけている。医科の診療も行っており、眼科と内科を設置している。また、かかりつけ医との共同診療が可能な開放型病院で、地域の歯科医療レベルの向上にも努めている。
(取材日2019年10月30日)

現在、力を入れて取り組んでいることを教えてください。

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地域の歯科総合病院として、どのような役割を担うべきかということを考えながら、歯科医師会や医師会、ならびに地域の医療連携ネットワークの中心的役割を担う済生会横浜市東部病院をはじめとする各病院との連携強化に力を入れています。その理由は、今、盛んに言われている「健康寿命の延伸」の重要なキーポイントの一つが、さまざまな手術やがん治療前後の周術期口腔機能管理、つまり口腔ケアだからです。例えば、歯科医院で定期的に管理されていないような口腔内が不潔な状態で手術を受けると、口腔内の細菌や毒素が血流を介して手術部位に炎症を起こしたり、抗がん薬・放射線治療で起こる口内炎が通常よりもひどくなり、治療を中断せざるを得なくなることがあります。現在、当院では、済生会横浜市東部病院の歯科口腔外科と協働し、一般の歯科診療所では対応困難な患者さんの周術期口腔ケアを、歯科衛生士が中心となって担当しています。

入院設備やさまざまな体制を整えているのも大きな特徴ですね。

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当院の重要な役割の1つが、入院加療が必要な歯科疾患患者さんの受け入れです。現在、当院の病棟は32床ですが、むし歯や歯槽膿漏による重度の炎症、口腔がん、骨折などの外傷、顔の歪みや噛み合わせを治療するための手術を要する患者さんが常に入院されています。全身麻酔や静脈内鎮静法を要する手術の際には、歯科麻酔科の歯科医師が麻酔管理を担当します。また、局所麻酔のみによる歯科治療が困難な子どもさんや障がい者の患者さんに対しても、歯科麻酔科のバックアップのもとに安全性に配慮した歯科治療を提供しています。さらに昨年度より、地域からの要請に応え、障がい者歯科を中心に日帰り全身麻酔下での歯科治療が提供できる体制を整えました。

得意とする分野や先端技術を用いた治療について教えてください。

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私が担当する口腔外科と補綴科ならびに中央技工室の3部門が協力し、CAD/CAMシステムによる先端技術と歯科技工の技を結集した下顎骨の再建手術を紹介します。これは、がんの手術や事故などで失われた下顎骨を患者さんの骨の形に合わせて作成したカスタムメイド・チタンメッシュトレーと腰の骨または膝の骨の海綿骨と骨髄のみを用いて手術後の患者さんの顔貌をほぼ元通りに近づけることを目的とした再建方法です。腰の骨や膝の骨の外形は変化しません。具体的には、手術前のCTデータを元に3Dプリンターで下顎骨の模型を作り、それに合わせて厚さ0.6mmの医療用チタンメッシュシートを板金加工の要領で加工しトレーを作成します。これを、残存している下顎骨に固定し、その中にシャーベットのようにかき取った海綿骨と骨髄を緊密に詰め込みます。現在、この下顎骨再建手術は保険診療として行っています。

病院長として、歯科医師として大切にしていることはありますか?

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多くの医療機関の中から患者さんが当院を選んで来院してくださる、患者さんに当院を紹介してくださる先生がいることは、病院長としてとても有難いことなので、いつも“Welcome to our hospital”の気持ちでお迎えするようにしています。これは全職員にお願いしていることでもあります。また全職員が“患者さんのため”を前提とした相互理解・相互扶助をモットーにお互いの業務を有機的にサポートし合える病院にしていきたいと考えています。歯科医師としては、診療に必要な新しい知識と技術を探求し続けるとともに、患者さんが自分自身や家族だったらどうするか、という観点で最善の治療を提供することを心がけています。一方、大学病院に在籍する者の義務として、常にリサーチマインドを持って臨床研究に勤しみ、その成果を論文として国内外に発信し、歯科医療・歯科医学の進歩・発展に貢献することも忘れてはならないと思っています。

最後に、今後の展望についてお話しください。

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現在、新病院の建設計画を検討中で、その運用シミュレーションを実施しています。患者さんがより利用しやすく、スムーズに質の高い歯科医療を提供できるように一部改修を進めており、将来的に改修後の運用実績を新病院の設計に反映していく予定です。新病院の外観や現病院跡地は、大本山總持寺の境内との調和を念頭に落ち着いた雰囲気の憩いの空間にし、地域住民の方にもご利用いただきたいと考えています。また、地域包括ケアシステムが構築される中で、健康寿命の延伸のために当院の立ち位置を確立することが当面の目標です。歯磨きをして口の中を清潔にすれば、周術期のさまざまなリスクや誤嚥性肺炎のみならず、脳梗塞や心筋梗塞など命に関わる疾患のリスクも減らすことにつながり、結果的に健康寿命が延びることも期待できます。こういった歯科に関連する身近な有益情報を地域の方々に発信していく体制も整備していきたいと思っています。

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濱田 良樹 病院長

1989年東北大学歯学部卒業。1990年より鶴見大学歯学部に在籍し、口腔顎顔面外科学講座(旧口腔外科学第一講座)講師を経て、2008年11月より教授、附属病院口腔外科・顎顔面外科科長兼務。2017年より現職。公益社団法人日本口腔外科学会認定口腔外科専門医、歯学博士。病院長就任時より、地域の医療連携ネットワークの一員として貢献できる病院づくりに取り組む。

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