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医療法人社団望星会 鶴見西口病院

(神奈川県 横浜市鶴見区)

王  恒維 病院長

最終更新日:2020/11/25

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患者が主役の安心できる医療をめざす

鶴見駅西口から歩くこと7分。鶴見のランドマークである総持寺のすぐ隣にある「鶴見西口病院」は、患者一人ひとりに合った心ある良質な医療を提供することをモットーに内科、循環器内科、腎臓内科、整形外科、健康診断などの診療を行っている。医療法人社団望星会の1院として透析療法と腎臓疾患の治療にも力を入れる同院では、血液透析に加えて腹膜透析にも対応し、外来に加えて入院でも透析や治療を受けることが可能で、さらに患者送迎サービスも用意するなど透析患者の負担軽減に努めている。そんな同院の病院長を務めるのが王恒維先生。病院長としての役割に加えて、日本腎臓学会腎臓専門医として一般内科やCKD(慢性腎臓病)の外来、日本透析医学会透析専門医として透析患者の診療にあたっている。「患者さんが主役の安心できる医療を心がけています」と話す王院長に、同院について詳しく話を聞いた。(取材日2017年10月20日)

こちらは、どのような病院ですか?

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もともとこの地にあった病院を2000年に医療法人社団望星会が購入し、新規開院しました。当初は多分野の慢性期患者さんを受け入れていましたが、当医療法人グループは透析医療に力を入れているため、外来透析だけでなく、入院透析をも受けることができる専門病院に少しずつシフトしました。現在の入院患者さんは、ほとんどが透析を受けている方たちです。当院の機能は、大きく3つに分けることができます。1つは、今お話ししたように腹膜透析をも含めた透析療法全般を対応しています。2つ目に、地域のかかりつけ病院であるとともに、大きな病院と開業医の中間に位置する病院として、クリニックで治療するには難しいが急性期病院で治療するほどでもない患者さんを、必要なときは入院にて精査加療いたします。3つ目は健康診断に力を入れ、健康状態の再確認、生活習慣病を早期発見することで、地域の皆さんの健康維持に役立てたいと考えています。

透析部門について、もう少し教えてください。

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当院では外来透析のほか、体が不自由で通院が難しい患者さんなどに入院透析を行っています。しかし、入院が長期化することも多いため、体の機能低下を防ぐためにリハビリテーションを積極的に取り入れ、長期入院による閉塞感や抑うつなどに対するメンタルケアの一環として、花見やクリスマスイベントなど季節を感じられる行事も開催しています。病状が改善した患者さんには再びご自宅から通院していただき、継続療養が必要な方には療養施設を紹介するなど他施設との連携にも注力。透析療法は技術の進歩により合併症は以前と比べて減少しましたが、昔ながらのマイナスイメージで、導入を躊躇する末期腎不全患者さんも少なくありません。透析療法には食事制限の緩和、貧血の改善、日常生活における活動性の向上などの治療効果が見込まれていますが、これらの治療メリットについても患者さんによく説明し、個々に合ったベストな治療を提供したいと考えています。

他の外来診療と健診についても教えてください。

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特徴的なのはCKD(慢性腎臓病)の外来です。当院では腎臓専門の医師が担当し、腎臓病だけでなく生活習慣病である高血圧や糖尿病の腎保護にも視点を置きながら治療を行います。CKDの外来には進行的に腎機能が悪化し、期近に透析療法が見込まれる患者さんを紹介いただくことが多いのですが、本来の役割は腎機能の保持、透析の回避に治療の主眼を置くべきだと考えており、そのためにも開業医の先生方とさらなる連携を図りたいと考えています。健診においても生活習慣病をいち早く見つけ、注意喚起もしくは早期治療を開始することで、将来的に透析を受けなければならない患者さんを一人でも減らしたいという目的があります。特定健診や自治体健診などを主に行っていますが、結果をデータとしてお返しするだけではなく、医師のコメントと結果に沿った被検者にもわかりやすいリーフレットを添付。必要とあれば、引き続き当院の外来診療を受けていただけます。

診療方針を教えてください。

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患者さんが主役の安心できる医療を提供することです。現代の医学を駆使すれば多様な治療が可能ですが、それがすべての患者さんにとって「最適」であるかは別の問題です。例えば、50〜60代で病気をしても社会復帰の可能性が高い患者さんであれば、厳しく説得してでも積極的にリハビリや治療を受けていただく必要があります。しかし、80〜90代の患者さんに同じ対応が適切なのかは難しいところです。患者さん一人ひとりに合わせて、治療の方向性を決めていくことが大切だと考えています。血液透析の患者さんは、高齢者や体が不自由な方であっても、雨や雪、猛暑の中でも、週3回の透析のために通院しなければなりません。当院では、その負担が少しでも軽減できればと患者さんの送迎サービスを行っています。自力で公共交通機関を利用して通院が難しい患者さんでも、ご自宅の近くまでお迎えに上がり、治療が終わったらご自宅の近くまでお送りしています。

今後の抱負とメッセージをお願いします。

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残念ながら開業医の先生方との連携は、まだまだ十分だとは言えません。前に述べたように、クリニックで治療するには難しいが急性期病院で治療するほどでもない患者さんの治療にわれわれのような中小の病院をご利用していただければ、急性期や高度先端医療を行う基幹病院も重症の患者さんの診療に余裕を持ってあたれるかと思います。腎臓病専門病院の役割として、早期の慢性腎臓病患者さんを普段はかかりつけの開業医の先生が診療し、数ヵ月に1回程度行っている当院のCKDの外来で腎臓専門医の視点で評価させていただき、その結果を共有して患者さんにとって最適な治療を構築していければと考えております。また、一般の皆さまへのメッセージとして、当院は常に新しい医療をめざして努力をしている病院です。透析や腎臓の病気など専門分野はもちろん、一般的な内科疾患や生活習慣病、健康診断など、気軽に来院してご相談いただければと思います。

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王  恒維 病院長

1993年日本医科大学卒業後、同大学第二内科入局。栃木県県南総合病院、日本医科大学附属腎クリニック、日本医科大学千葉北総病院、立正佼成会附属佼成病院、医療法人財団石心会さやま総合クリニック勤務などを経て2004年医療法人社団望星会鶴見西口病院。2013年より現職。日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医。

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