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社会福祉法人康和会 久我山病院

(東京都 世田谷区)

岩下 光利 病院長

最終更新日:2020/11/25

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体調が悪いとき、まず来てもらえる病院に

久我山駅南口から徒歩約10分。玉川上水を越えて少しのところの住宅街にあるのが、「久我山病院」。1947年の設立以来、半世紀以上にわたって近隣の住民に頼られる地域密着型の病院となることを最大の使命として活動してきた同院は、内科と外科、産婦人科、小児科をはじめとする多彩な診療科を備えることで小さな子どもから高齢者までの幅広い病気の診療に対応。高齢の患者が多いことから、診療科をまたいだ全人的な医療に取り組んでいるほか、救急医療や脳血管疾患、心血管疾患、産婦人科などの診療にも力を入れている。そんな同院の院長に2019年に就任し「地域の住民の方々が何かしら体に不調を感じたときに、まず来ていただける病院をめざしています」と語る岩下光利院長に、同院について話を聞いた。(取材日2020年8月24日)

病院の概要を紹介していただけますか?

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当院の患者さんは、9割方が近隣3〜5キロにお住まいの方々と地域密着型の病院です。いわゆるコンビニ型の病院といいますか、地域の住民の方々が何かしら体に不調を感じたときに、まず来ていただける病院をめざしています。当院で診られる疾患はしっかりと診て、紹介いただいた患者さんは地域の開業の先生にお返しして、逆に少し難しい疾患は、大学病院や特定機能病院に送るというイメージです。診療科は、内科から外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、耳鼻咽喉科など、中には非常勤医師だけで外来診療をしている科もありますが、精神科以外は幅広くそろえています。また、同じ敷地内には介護老人保健施設と特別養護老人ホームがあり、そこの利用者の具合が悪くなったときに、当院に入院していただくこともあります。このように間口を広くしたハードルの低い病院ですので、体に何か不安なことがあれば、ぜひ来ていただきたいと考えています。

特徴は、どんなところでしょうか?

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この辺は高齢者が多いこともあって、整形外科の患者さんも多くいらっしゃっています。腰痛や肩痛、変形性膝関節症など地域によく見られる病気の診療に加えて脊椎外科部門を備えており、専門の医師による椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの手術にも積極的に取り組んでいます。あとは、産婦人科の特に産科にも力を入れています。月に40件前後の分娩数ですが、無痛分娩に対応していて希望される方も多いですね。無痛分娩では、必ず麻酔科の医師が麻酔をかけるなどいろいろな基準を守りながら行っています。婦人科では内視鏡に関して専門性の高い技術を持つ医師を中心に各種婦人科腫瘍の腹腔鏡下手術を実施しています。また、救急にも力を入れており、救急診療科では内科系と外科系の医師がそれぞれ一人ずつ担当していて、今の季節なら熱中症の患者さんも多いですが、ほかに脳血管疾患や心血管疾患の患者さんも受け入れています。

内科も充実していますね。

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内科では、循環器と呼吸器、消化器と内科系のすべての分野に専門の医師がおり、診療にあたっています。当院では、80歳以上の患者さんが非常に多く、そういう方は多くの場合循環器の病気もあれば呼吸器の病気もあるわけです。ですから、そういう患者さんをそれぞれの内科医師が協力しながら診ていくことができる体制を整えています。また、消化器内科では若い患者さんも多いですが、胃と大腸の内視鏡検査に加え、早期胃がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)をはじめとする内視鏡的治療も積極的に行っています。呼吸器内科では、慢性呼吸不全に対する在宅酸素療法や薬物療法、呼吸リハビリテーション、栄養指導、社会的サポートなどに各専門職がチームとなって取り組む呼吸療法サポートチームで治療や支援を行っているほか、睡眠時無呼吸症候群の外来も行っており、検査と治療を行っています。ほかに、糖尿病の外来も週に2日、行っています。

病院を運営する上で、心がけていることを教えてください。

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当院の理念にもなりますが、一つは地域に良質な医療を提供すること。そして、患者さんの権利を最大限に尊重することがあります。また、昨年の4月に私が病院長に就任して、6月に病院機能評価の更新がありました。その中でS評価、特に優れているとされたところが5項目ありました。医療の内容についてはもちろんですが、加えて、地域連携室にケアマネジャーが3人と訪問看護を担当する看護師がいるということで地域との連携を密に保っていることや、巡回バスのような住民サービスも提供しています。さらには、診察の待ち時間が少ないですし、メディカルアシスタントを多く配置し、患者さんに検査の説明をしたり、院内で移動するときの案内をしたりと、患者さんが病院の中にいても安心できるようにしています。それらの面も評価されたのではないかと思っていますし、これからも、外来患者さんに評価されるような項目を増やしていきたいと考えています。

今後の展望とメッセージをお願いします。

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まず、地域の患者さんの健康を維持するために、近隣の開業の先生との連携を密にしていくことです。地域には、在宅医療をしている先生や訪問看護ステーションも多いのですが、その中心となる病院がなくて、それぞれ違う病院とのパイプはあるのですが、みんなバラバラなんです。ですから、できれば当院から3〜5キロ以内においては、在宅療養中の患者さんの具合が悪くなったら当院に来ていただいて、良くなったら退院して在宅医療を行う先生に診ていただいて、また調子が悪くなれば当院を利用いただき、必要があれば、より大きな病院へ紹介するというような、ハブとなる病院になることにも取り組んでいきたいと考えています。そして、当院は近隣住民の皆さんの健康を守ることを使命とする非常にハードルの低い病院です。できるだけ患者さんの立場に寄り添い、一緒になって患者さんの健康を考えていきたいと思っていますので、必要な際には、ぜひご利用ください。

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岩下 光利 病院長

1975年慶応義塾大学卒業。同医学部助手、南カルフォルニア大学産婦人科研究助手、米国国立衛生研究所研究助手、東京女子医科大学母子総合医療センター講師、同センター教授、杏林大学医学部産科婦人科学教室教授、杏林大学医学部付属病院病院長などを経て2019年より現職。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。

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