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一般社団法人 至誠会第二病院

(東京都 世田谷区)

村岡 光惠 院長

最終更新日:2023/04/17

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お産から高齢化対応までニーズに応える

1929年、東京女子医科大学の同窓会組織「社団法人至誠会」を母体として開設された「至誠会第二病院」。2020年4月より同院院長に就任した村岡光惠先生は、2019年に惜しまれつつ閉鎖した産婦人科をこのままにはしておけないと、自ら手を挙げて再開に乗り出したバイタリティーの持ち主だ。この地で産声を上げた赤ちゃんが成長し、やがて老いていくまで、生涯のかかりつけ医として一人ひとりの人生に伴走してきた同院にとって、そのスタート地点となる産婦人科の存在は欠かせない。今後は、人工関節分野の診療体制がより強化された整形外科と産婦人科を二本柱に、急性期医療を広く担う中核病院としてさらなる地域医療への貢献をめざしていく。「一人でも多くの赤ちゃんを、この手に抱きたい」と柔和な笑顔で話す村岡院長に話を聞いた。(取材日2023年3月9日)

2020年4月から産婦人科を再開されたそうですね。

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2019年3月、諸事情からやむなく休止に至りましたが、再開することができました。私は荒川区の東京女子医科大学東医療センターに長く勤務していたのですが、当院の産婦人科休止の報を聞いて胸を痛めていたんです。というのも、「女性の活躍する場をつくり、社会的地位を向上させたい」という思いで東京女子医科大学を設立された吉岡彌生先生が産婦人科の医師であり、その思いを受け継ぐ上で産婦人科の存在は象徴的なものだと感じていたからです。また、当院は長く地域とともに歩んできた病院であり、親子3世代で通ってくださる患者さんも多いことから、「祖母や母と同じように、出産もこの病院で」と望む方が少なくありません。そうした皆さんの受け皿をなくしてはならない、と考えて、産婦人科の再建をめざして当院に参りました。あいにく新型コロナウイルス感染症の拡大と同時のタイミングとなってしまい、いまだ認知度が上がらないのが課題です。

産婦人科の特徴を教えてください。

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産婦人科は、命の誕生から月経困難症をはじめとする思春期の悩み、さらにその子自身の出産、そして更年期、老年期へと、世代ごとに変化する女性の悩みに寄り添うことができる診療科です。お産では、帝王切開から無痛分娩まで、妊産婦さんの希望に応えるオーダーメイドのバースプランをかなえています。コロナ禍で難しかったパートナーやお子さんの立ち会いも、今後状況を見て可能にしたいです。産後ケアに力を入れていることも特徴で、世田谷区はもちろん、調布市や狛江市とも連携して取り組んでいます。ホルモンバランスの関係などから産後に落ち込みを感じてしまうお母さん方にホテル感覚で休息していただき、赤ちゃんは医療スタッフが責任を持って見る体制です。助産師による母乳ケアや育児相談なども行います。

他の診療科の特徴についてもお聞かせください。

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整形外科では、足の外科専用の時間枠を設け、外反母趾や偏平足、足関節のケガなどに対して手術や装具、足底板などを駆使した診療を提供しています。股関節・膝関節を対象とした、低侵襲な人工関節置換術にも対応可能です。また、眼科では白内障の日帰り手術も多く手がけています。高齢化とともに高まる、こうしたQOLに関わる医療のニーズには今後もお応えしていきたいです。外科では、3次元CTによる消化器領域の大腸CTC検査、冠動脈狭窄や脳動脈瘤に対する造影検査といった専門性を生かした検査のほか、内視鏡による腹腔鏡手術を行い、侵襲を低減して早期社会復帰につなげています。神経内科の物忘れ専門の診療や、耳鼻咽喉科の睡眠時無呼吸症候群の検査もニーズが高まっています。高齢化で懸念される動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞といった急を要する疾患は、受け入れはもちろん予防にも努めていく必要があると考えています。

救急医療、災害医療についてはいかがでしょうか。

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救急医療では、東京都指定二次救急医療機関として、できる限り断らない医療をめざしています。患者さんのほとんどは世田谷区の成城、祖師谷、給田、烏山、そして調布市、狛江市、三鷹市、杉並区辺りの近隣にお住まいの方で、搬送理由は風邪などによる発熱から重度の意識障害までさまざまですね。早期受け入れに注力している脳卒中をはじめ、外傷、脊椎の損傷やヘルニアなど、すべての診療科が協力してさまざまな患者さんに対応しています。災害医療については、DMAT指定医療機関として定期的な訓練に参加するほか、東京都災害拠点病院として都立松沢病院や関東中央病院との協力体制を強化して有事に備えています。新型コロナウイルスに感染した患者さんを受け入れる病院として、ここ数年は対応に追われた感がありました。まだまだ先の読めない状況ですが、改めて地域の皆さんのための医療を模索していきたいと思います。

今後の展望をお聞かせください。

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東京女子医大の創始者である吉岡彌生の掲げた「至誠と愛」を大切に守りながら、病院一丸となって「今できること」に力を注ぎたいと考えています。ご存じのとおり医療を取り巻く現状は決して容易ではなく、これまでの常識にとらわれない施策が求められることも。そんな状況下でも、地域の医療機関との連携のもと、「患者さんのための医療」を追求していきたいと思っています。人間ドックや脳ドックも提供しておりますし、近年マンモグラフィも痛みを極力抑えられるような機器に更新しました。万一病気が見つかった場合シームレスに治療へとつなげられる上、より高度な医療が必要になったときには、東京女子医科大学病院をはじめ、杏林大学医学部付属病院、東京慈恵会医科大学附属第三病院、関東中央病院といった大規模病院に速やかにご紹介できます。特に、女子医大病院とは密接な連携を実現できていますので、安心して受診していただきたいですね。

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村岡 光惠 院長

1980年東京女子医科大学卒業。東京女子医科大学東医療センターで周産期医療に長く携わった後、2020年4月より現職。父が産婦人科の開業医で、自室の隣が分娩室という環境で育ち、常に命の誕生が身近にあったという。至誠会第二病院でも、たくさんの赤ちゃんに出会うことを楽しみにしているそう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/7万9200円~、脳ドック/3万3000円~

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