公立学校共済組合選定療養費あり関東中央病院

- 東京都世田谷区上用賀6-25-1
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小池 和彦病院長
東京大学医学部卒業後、同大学第一内科学教室入局。1986~1989年米国国立がん研究所フェロー、1991年東京大学第一内科学教室助手、1997年講師、2004年同大学感染制御学・感染症内科学教授、2009年より同大学消化器内科学教授などを歴任し、2021年4月に現職就任。日本消化器病学会理事長、日本肝臓学会理事、日本医学会連合理事、日本医学会幹事。
世田谷区の急性期医療を担う『関東中央病院』。世田谷区初の「東京都がん診療連携拠点病院」への認定をめざして取り組む高度がん医療をはじめ、救急医療体制の強化など区の中核病院として、時代や地域ニーズに応じた医療体制の構築に日々まい進している。
地域の期待に応える同院の新病院長に令和3年4月に就任したのが、同区在住歴50年の小池和彦病院長だ。
「愛着のある地域の医療に携われることに、私自身が大きな喜びを感じています。患者さんもご家族も、世田谷区の中で医療を完結したいという想いが強いことは、同じ区民として熟知していますので、しっかり対応できる堅固な医療体制を整えて、地域に貢献できるよう努めてまいります」
高齢化が進む同区で特にニーズの高い、急性期後や在宅からの緊急入院への対応、リハビリテーション、在宅復帰など一貫して支える考えだ。
がん相談支援センターでは、患者やその家族からの相談を受けつけている
体への負担が少ない低侵襲手術を軸に、患者に優しいがん治療を追求してきた同院。「東京都がん診療連携協力病院」として、6分野すべてのがん種で指定を受けている。今後は治療だけでなく、患者とその家族への支援機能強化にも注力する。
平成27年に「東京都がん診療連携協力病院」に認定された同院。現在は胃・大腸・肺・乳房・前立腺・肝臓の6分野すべてで指定を受けている。がん地域連携クリティカルパスを活用し、地域医療機関との診療連携体制づくりを推進。超高齢社会を見据え「地域で完結できるがん医療体制」の強化も行う。
「今後の社会では、質の高いがん診療を患者さんが住む地域で提供できる体制と、患者さんやその家族に寄り添って支援する体制の構築が重要です」と河原正樹副院長は話す。
「がん相談支援センター」では、専門知識を有する看護師や医療ソーシャルワーカーが患者や家族のさまざまな相談に無料で応じる。今後は患者の就労支援にも力を入れていく。緩和ケアでは院内に専門チームを結成。早期から導入し、患者やその家族の精神的不安を取り除くことに尽力。また「倫理コンサルテーションチーム」を立ち上げ、がん医療を取り巻くさまざまな倫理的問題解決のための体制も整えた。
搬送された患者は救急の外来で処置を受けた後、夜間救急病床で一晩過ごす
平成27年に夜間救急病床10床を設置。人員拡充、オンコールの導入、緊急循環器入院の受け入れを行う東京都CCUネットワークへの参加と、「地域医療を重視した救急医療」をモットーに、三次救急レベルの救急医療体制を確立し、躍進を続ける。
東京都の二次救急医療機関として、入院や手術が必要な患者を受け入れる同院では夜間・休日も医師6~7人、看護師4~5人、放射線科医師や検査技師などを加えたチーム体制で、24時間稼働。夜間救急病床を10床設置して以来、年間約5000台ペースの救急車が受け入れ可能となり、目標の「断らない救急」が実現しつつある。
「体制強化で救急車の受け入れは1日平均14台、時間外入院患者数が平均5人(平成31年1月〜令和元年12月)と以前より増加しています。すぐに患者さんを受け入れられるのでケアの質も向上しました」と早川宏救急部部長。
良好な実績の要因として、近隣の救急隊との救急患者の症例検討を行う会の開催など、密な情報交換ができていることも大きいという。
「地域医療においては、専門職同士の顔の見える関係づくりが不可欠です。今後も、患者さんとかかりつけ医の両方の要望に応えられる救急医療をめざします」
低侵襲手術から高度進行がんの手術まで、患者のニーズにきめ細かに対応
地域から特にニーズが高い、消化器がんや肺がんの高度外科治療に積極的に取り組む外科。中でも腹腔鏡下手術や胸腔鏡下手術に注力し、患者の社会的背景も考慮している。こうした患者本位の診療姿勢は、同院がめざす温かい医療の特長といえる。
外科では呼吸器外科、消化器外科合わせて13人という充実したスタッフ体制を誇り、救急医療からがん診療まで幅広い分野で高度医療を提供。得意とするがん診療の分野においては、早期がんに対する低侵襲手術から高度進行がんに対する集学的治療まで幅広く対応するとともに、慢性期や終末期の緩和医療にも力を注いでいる。
地域のクリニックと連携しての急患対応、在宅医療支援においても実績を重ねており、「断らない医療、諦めない外科」を実践すべく、スタッフ全員で一丸となって取り組んでいる。
ここ数年の取り組みとしては、女性医師による外来を週2回開設し、女性患者の直腸・肛門疾患に丁寧に対応。また、近年話題となっている高度肥満症に対する治療として、平成27年から行っていた肥満減量手術に加え、新たな治療法の導入も積極的に行うなど、時代の変化に伴う患者のニーズにきめ細かく対応していることも同科の特徴といえるだろう。
急性心筋梗塞をはじめ緊急処置を要する病気には、昼夜を問わず対応
心臓と血管の外科的治療・手術を担う心臓血管外科
循環器内科と心臓血管外科の医師が、垣根を越えて連携することで、患者にとって適切な治療の選択に尽力。心臓リハビリテーション部門もあり、心血管疾患患者の機能回復・早期社会復帰・疾患の再発防止を全力で支えている。
東京都CCUネットワーク加盟施設で、急性大動脈スーパーネットワークの支援病院の同院。循環器内科と心臓血管外科のエキスパートが集結し、虚血性心疾患や大動脈瘤、大動脈解離などの緊急処置に対応している。
循環器内科は低侵襲のカテーテル治療を得意分野とし、急性心筋梗塞や狭心症、足の動脈硬化症に対する治療、不整脈へのカテーテルアブレーションなど高い技術と設備を駆使した治療を展開。心臓血管外科は心臓大血管手術はもちろん、動脈瘤に対するステントグラフト手術、下肢静脈瘤の日帰りレーザー治療など、あらゆる症例において多数の治療実績を積んでいる。
また、専門技能を持つ理学療法士による運動療法「心臓リハビリテーション」も特徴の一つ。定期的な運動が再発予防と活動機能改善につながることから、一人ひとりに合った適切な運動量を決定。入院・外来通院中の患者の早期機能回復と社会復帰、さらには病気の再発防止を支援している。
早期発見・早期治療のためチームで取り組んでいる
平成17年4月の渡邉一宏部長の就任以降、内視鏡検査1万件以上を誇る同科。内視鏡治療15年以上の日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医2人を中心とし、スクリーニング検査(鼻カメラ、胃・大腸カメラ)や内視鏡治療を得意とする。特に、早期の食道・胃・大腸がんを内視鏡で内側から切り取る内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)は、治療時間が1~2時間程度と体の負担も少ない。また大腸ポリープなどは外来での日帰りEMR(切除)にも対応、希望により鎮痛剤(麻酔)を用いた検査・治療も実施。区の胃がん検診や地域のクリニックとの連携も積極的に行っている。
ERCPでは鎮静剤で軽く眠った状態で治療を行うため苦痛はあまり感じないという。1日に数件の治療があることも多いため、感染対策には十分留意している
肝臓・胆道・膵臓領域の専門的な医療を提供する同科。一般総合病院でありながら大学病院レベルの医療を提供することを心がけている。特に力を注ぐのは、胆道・膵臓領域だ。高齢者が多い土地柄、侵襲性の低い内視鏡治療(ERCP:内視鏡的逆行性胆道膵管造影)を積極的に選択し、症例数は区内トップクラス。胆管結石による急性胆管炎の緊急治療にも応じている。また、平成25年には高性能の超音波内視鏡装置を導入し、膵がんの診断力が向上。肝がんを切らずに治療するラジオ波焼灼療法や内服薬によるC型肝炎ウイルス治療でも実績を重ねている。
侵襲の少ない密封小線源治療を中心に、前立腺がんに対してさまざまな治療方法で対応
体への負担に配慮した治療を提供する同科。前立腺肥大症では、薬物療法では不十分な症例に対し、内視鏡手術以外にレーザーを用いた前立腺手術(HoLEP)を、前立腺がんには密封小線源治療を中心に、外照射やホルモン療法を組み合わせる。高齢者にはホルモン療法も実施。腎がんには低侵襲手術、膀胱がんには内視鏡手術を基本とし、放射線と化学療法を併用して膀胱の全摘出を避けることも。尿路結石は体外衝撃波結石破砕術(ESWL)をベースに、内視鏡とレーザーによる手術(TUL)にも対応。排尿機能に関しても、専門の医師による治療を実施している。
くも膜下出血に対する緊急開頭クリッピング術。昼夜を問わず、緊急手術に対応可能な体制が整っている
くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞といった脳神経外科疾患に加え、頸椎症、腰椎症、脊髄腫瘍など脊髄疾患にも対応。これは頭痛、めまいといった頭蓋内疾患を疑う症状でも原因が脊椎・脊髄にあるケースや、手のしびれ、肩凝り、腰痛などが頭蓋内の異常によって起こるケースもあるためだ。脳神経外科、脊髄外科の専門的な視点を生かし連携して診察。また未破裂動脈瘤や、くも膜下出血を引き起こす破裂動脈瘤に対し、従来の開頭術に加え杏林大学のチームとの連携による血管内治療も実践。高齢者や合併症のある人など、ケースに応じた治療方法を提案している。
婦人科領域で悩みや気になることがあれば、気軽に来院してほしいと語る、地域の女性たちにとって頼れる存在
女性医師3人が外来診療にあたり、女性ならではのきめ細かさで対応。子宮鏡検査や子宮頸がんの精密検査なども行い、検診から精密検査、治療まで一括でサポートする安心・安全な診療を心がけている。分娩は取り扱っていないが、東京大学医学部附属病院で出産予定の人に限り、妊婦健診を行っている。
卵巣囊腫、子宮筋腫などの良性疾患に関しては腹腔鏡下手術を、子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫に対しては子宮鏡下手術を実施。
「生理の悩み、更年期の症状、おりものや出血など、どんな些細なことでも心配なことがあれば外来に相談にいらしてください」
経験豊富な医師と若手医師が一丸となって幅広い診療を行う
四肢の骨折や脱臼のほか、膝関節や股関節の変形性関節症に対する人工関節置換術、骨切り術、スポーツ外傷の関節鏡視下靱帯再建術、ばね指や手根管症候群など手外科の手術治療を得意分野としている。ほかにも首や腰の椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など、局所にとらわれない多彩な診療内容が強みだ。
術前、術後とも、早期からリハビリテーションを行い、早期社会復帰に向けた支援にも注力。高齢患者も多いため、栄養指導や薬剤調整まで含めた個別の治療プログラムを組むなど、安心して退院できるよう多職種による手厚いサポートで患者と家族を支えている。
三嶋部長は緑内障手術で高い実績を持つ。白内障手術は安全性を重視し基本的に入院で行う
中途失明の原因の第1位で、高齢化に伴い患者の増加が懸念される緑内障。同科は緑内障の検査・手術と白内障手術を得意とし、日本眼科学会眼科専門医であり、緑内障を専門とする三嶋弘一眼科部長を中心に、チーム医療によるサポート体制を整え、早期発見・早期治療に取り組む。「安全第一」をモットーに、時間がかかっても慎重・丁寧に診療を行うことが信条だ。総合病院の特性から白内障手術も入院で実施し、糖尿病網膜症の治療、加齢黄斑変性症・網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫や糖尿病黄斑症に対する抗VEGF療法(硝子体内注射)にも対応している。
2015年に開設されたメンタルヘルス専門の外来。診療室内は明るく、落ち着いて相談できる雰囲気だ
精神医療専門病院の院長や総合病院の精神科部長を歴任した医師を中心に開設された外来。特にうつ病、重度ストレス反応の診療に強みを持つ。重度ストレス反応と、中核的なうつ病では対応も治療も異なり、担当医師は豊富な経験をもとに適切な診療を行う。またうつ病に対しては、従来とは症状の現れ方などが変化した現代特有の病状があることを踏まえ、治療に取り組む。現在は主に教職員向けのメンタルヘルス部門と密に連携し、職場のストレスチェックでうつ病や重度ストレス反応が疑われるケースに対し、外来での相談、薬物治療も含めた治療を行っている。
急性期病院としてチーム医療を推進。専門的な知識・技能を有する看護師が中心的役割を担い、多職種による種々の専門チームと連携し、地域の患者を支える医療と看護を提供している。看護体制にPNS(パートナーシップナーシングシステム)を取り入れており、安全で安心な、質の高い看護の提供を志向する。
患者支援センターは、退院後の生活支援や継続的なケアを行う看護の総合窓口。専任の看護師や薬剤師が相談に応じるなど、療養生活をサポートするほか、完全予約制によるがん看護相談、ストーマ看護、緩和ケア相談、リンパ浮腫の外来、糖尿病フットケアの外来、薬剤師による外来を設けている。
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